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廃れた世界のプレイヤー  作者: 春夏 冬
7章 ダンジョン
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ケイサイド19

今の所はかなり順調だ。


特にこれといった問題が無く、逆に何か嵌められているんじゃないかって考えてしまう位だ。


そして、その予感は的中した。

………………

…………


「おい、全方位から敵が来てるぞ!」


「くっ、これはキツい」


「あなた達は……」


いきなり沢山の魔物が襲って来て、俺達はそれと戦っている。


レインさんの指示もあり、大事には至ってないのだが、俺は一人の魔物の相手で手一杯だ。


彼?彼女?は骸骨であり、鎧を着て俺とは違う剣を持っている。


恐らくあれが西洋剣なんだな。


その剣術は非常に巧みで、俺も中々に攻め切れない。


それどころか逆にやられている節もある程だ。


とはいえ実戦だ。


未だ練習中ではあるが、ライルさんから教えて貰った技を使う時かもしれない。


そう考えていたその時!


「ギャォォォォオオオ」


鼓膜が破れるかのような咆哮が聞こえた。


その声が聞こえる先には竜が。


あの伝説上にしか存在しない幻の竜が居た。


しかし感動等をしている暇は無く、そいつは敵味方関係無く暴れ回っていた。


「え?………最優先でこいつを倒しなさい!」


そしてレインさんはそう俺達へ言った。


しかし、その骸骨はそんな奴も気にも止めず、再び俺に襲いかかって来た。


…………しょうがない、あの技を使うしかないか。


神仙流の技は基本的に仙力により、常人離れした身体能力等を利用する事で、奥義を使う事が出来る。


だから仙力の使用は攻撃に繋がる、すなわち直接的な攻撃ではないから仙力は使用可能だ。


とはいえ俺はまだ未熟で全体的に技も甘い。


だからこの技を使う。


「神仙流刀技、火華!」


この技は奥義の鳳凰の下位互換的なものだ。


しかしこの技の方が使いやすく、技を繋げるのにも便利だ。


俺はまあこれもまともに成功する程上手くはないんだけど、それでもこいつを仕留める事は出来たみたいだ。


「ギャォォォオオ」


とはいえまだ終わってはいない。


今の技の反動が結構凄いけどこの黒竜も倒さないと。


「ライ達は体制を崩して!」


「私は身体能力を強化するわ」


「了解!」「分かったわ!」………


よし、ここだ!


皆のおかげでその竜は僅かながら体勢を崩し、そこに俺は技を。


「神仙流刀技、空断!」


勿論この技は言わなくても分かるよね?


因みに技名を叫んでるのはライルさんにそうした方が良いって言われたからだ。


………恥ずかしいけど。

…………………

…………


あの後暫く休憩してから再び進んで行ったのだが………


「え?え?」「何これ……」…………


「…………」


他の人も勿論、俺も絶句した。


次の階層、海エリア。


文字通りそこには海しかなく、陸地も一切無い。


ついでに言えば波の流れも激しく、中々前に進めない。


………キツすぎるだろ。


一応泳げない人には前の階層で待ってもらう事にした。


要するに見捨てるという事だ。


………本当にこれで良いのだろうか。


まあ泳げない人を無理に海に入れる方が酷なのは分かるんだが……はぁ。


とりあえずこのまま泳いで次のエリアに行こう。


そう思っていたのだが………

………………

………


魔物も現れず、ちょくちょく休憩を取る事で順調に進んでいたのだが、そんな時に奴は現れた。


氷属性の者達だ。


氷属性は熊の炎力とは違い、進化によって手に入れられる属性だ。


例えば氷鳥とかになればその鳥は変質スキルを持つ事で氷力に変え、使える。


とまあこんな感じだね。


そういえば炎力の場合は冷たい炎とかいうよく分からないものも作れるけど氷力はどうなんだ?


まあ別に今は関係無いか。


で、今回はその力を持った人達が来た。


そして海を凍らせ、常な冷やし続けられている。


一応今の所やられた人は殆どいないけど、流石にこのままじゃダメだ。


そいつらを倒したりとかもしてるけど決定打に掛けるしなぁ。


どうするか……


そう悩んでいた時、レインさんはある凄い提案をした。


「一度戻ってもう一度泳いで行きましょう」


と。


これだけの時間泳いだのにもう一度とはどんな提案だって思ったが、これは意外と理に適っているらしい。


これから休憩等をしながらこの低体温と戦うのと、一度戻ってもう一度来るのはどうやら同じ位の時間が掛かるらしい。


更に言えばその低体温で戦う場合は脱落者もある程度出る筈だから確実に戻った方が良いと言える。


とはいえやっぱり一度戻るのは精神的にはかなりキツい。


まあでも他に方法がない為、そうする事にした。



残り19895SP


撃破数 9759人 死者 36874人


使用ポイント 0SP


合計 

総死者数 160935人

総撃破数 32236人

総ポイント 29654SP(+9759)




13日目


「着いたぞー!」


「よっしゃー!」「やったー!」…………


あの地獄の空間(海エリア)を抜け切った。


いや、うん、ここの難易度だけ桁違い過ぎるよ。


で、ここが最後の森エリアか。


普通の森にしか見えないけど。


さて、でも後はあの子達に任せるだけだね。


あの時、


「一つ、相談したい事があるの」


レインさんはそう言って俺達に相談を持ち掛けた。


「どうしたの?」


「恐らくこのままだと森エリアでの勝ちはあり得ないわ」


「え!?」「どうして……」…………


「それはここの手薄さからね」


「手薄さ?」


「そう、ここはあまりにも……いえ、その前からも結構一つ一つの罠が手薄だったわ」


「すなわち、恐らくだけど次の森エリアで……」


「一気に倒す準備をしていたという訳か」


「そう」


それじゃあ……どうすれば………


「で、そこで一つの作戦を考えたわ」


「何?」


「ケイ、あなたの精霊は多少なりとも自我があるわよね?」


「え、あ、はい」


俺のは人数が少ないからよく暇な時とかに関わっているから自我が芽生えやすいらしい。


「だからあなたの精霊達に親玉を仕留めに行って欲しいの」


「え!?……でもそれは……」


「ええ、成功する可能性は半々」


「相手に()()()でも無ければ大丈夫だとは思うんだけど………何とも言えないわね」


「………分かりました」


「白夜、黒天、頼んだぞ」


そう、相談したんだ。


そして今、彼らは飛んで行った。


………大丈夫かな……


そう心配を残して……



残り29654SP


撃破数 1075人 死者 8742人


使用ポイント 0SP


合計 

総死者数 169677人

総撃破数 33311人

総ポイント 30729SP(+1075)

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