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廃れた世界のプレイヤー  作者: 春夏 冬
7章 ダンジョン
89/177

ケイサイド16

8日目


今日は朝からアップデートがあった。


内容としては、



お知らせ


やっほー、元気?


いやー、それにしても大分皆さん死にましたねぇ。


という訳で人間側の人数追加だー!


更に制限時間も設けます。


残り一週間で決着をつけて下さい。


じゃないとこのままだと絶対魔物側が勝ってしまいますし。


因みに決着がつかなかった場合はあなた方を殺します。


なーんてね。


君達の行動を見て楽しんでるのに殺すはず無いじゃん。


実際は国関連の機能を一つ消そうと思います。


これを聞いて大分皆さん焦ったんじゃないですか?


それでは皆さん頑張って下さい。



といった感じだ。


続々とこの場所に沢山の人が来てね、かなりやばい。


一応ダンジョンについての軽い説明等をして動きを止めてるけど今にも飛び出しそうな勢いだ。


そうなる前に事前準備を済まさないといけないんだけど、それをする前に俺はレインさんと話をしていた。


というのも、


うん、人間側の人数が増えるのは分かるけどまさか制限時間も用意されるなんて。


そしてこのままだと人間側は負ける。


それについては今言われて気付いた。


こっちめちゃくちゃピンチじゃん!


だってこのまま戦ってもこっちが弱くなる一方。


だからどこかしらで一気に攻め込まないといけなかったんだ。


なのに俺達はのんびりとしていた。


だから運営は制限時間を用意する事でチャンスをくれたのか?


…………??あれ、これってレインさん気付いていたのか?


っていう思考に至ったんだ。


で、それで今レインさんに聞いている。


「ん?ええ、気付いてたわよ?」


「え?じゃあなんで攻め込まなかったんですか?」


「それはね、その方が効率が良かったからよ」


効率が良い?


「私は運営が人数の追加と制限時間の追加」


「この二つはすると考えていたの」


「だって人数は明らかに足りないし、攻め込まなければ完全な人間側の負け試合」


「そんなの運営も見たいと思わないでしょ?」


「そしてそう考えると攻め込むタイミングとしてはその人数の追加のタイミングが一番良かったの」


「それってどういう………」


「まず攻略をするにあたって一番重要なのはある程度の事前情報、そしてある程度の人数とそれを束ねる指揮官ね」


「そしてその事前情報を手に入れる為にあの人達のダンジョン攻略を許した」


「すなわち捨て駒にしたって訳ね」


「捨て駒………」


「ええ、皆で攻略するつもりならある程度の塊でそれぞれ動き、情報を共有して攻め込むのが効率が良いけど攻略をするだけならそれが最善と言えるわ」


「だって人数が多過ぎても管理しきれずに自由に動く奴がいるじゃない?それに弱い奴もそうね」


「そういった人達が基本的には死んでるのよ」


「そしてその分の補給はこの追加によって補われる」


「来た人達の方がちょっと危険そうだけど内通者を配置すればそれで万事解決ね」


「それぞれのダンジョンごとに対処法も違って来るけどそんなの即興で考えればなんとかなる話」


「内通者と連絡、どうやって……」


「そんなのSPを使えば済む話よ」


「っ!!なんでその機能が買える事を……」


「ふふ、そんな機能攻略にはもってこいよ、無い訳ないじゃない」


「…………」


「あら?もしかして幻滅した?」


まさかレインさんがそんな事を考えていたなんて…………


いや、それを全て鵜呑みにしてやっていたのは俺だ。


頼ろうとは思ったけど完全に頼り切っていた。


俺は……自分で何も判断をしようとしてなかった。


「いえ、違います」


「…………一つ、良いですか?」


「何?」


「このイベントが終わったら政治等の、王がどのように振る舞えば良いかを教えて下さい」


このままじゃいけない。


このまま、なんとなくでリーダーを続けちゃ。


俺は、王になる。


今まで皆に引っ張られて自然にリーダーという立場に着いた。


でも、それじゃあダメなんだ。


「俺は、皆に頼られる王になる」


レインさんのような考え方は俺には出来ない。


だから、自分なりに皆を引っ張れるようにならないと。


「ふふ、分かったわ。まあでもそんな王様が早速私を頼ろうとしてるなんてね」


「すみません、でも一番の近道としてはレインさんを頼るしかないんです」


「そうね、それじゃあ立派な王様になってね、ケイ君」


そう言葉を残してレインさんは去って行った。


俺は放心している訳にもいかなかったので、生産職の人達にこの新しく来た人達にどういったものを用意する為に何が欲しいかという事を聞く為に紙を用意し、そして俺はその為に動き回った。

…………………

…………


はぁ、はぁ、はぁ。


終わったー!!


うん、もう無理。


とりあえず用意して欲しいものを出し、ある程度の数の家を作った。


来た人達はダンジョンに直行しようとしたけど流石にここで人数を失うのは痛手だ。


だから俺はダンジョンを封鎖した。


うん、レインさんの考え方は理解は出来るけどなるべくしたくはない。


でも既にこの作戦は始まっている。


なら死んだ人達のためにも成功させないと。


……なんて、生き返るのにこんな考え方、おかしいのかな?


でも俺はそういう人だ。


だから俺はこの考え方を貫き通す。



残り 21120SP


撃破数 0人 死者 7人


使用ポイント 15000SP


合計 

総死者数 25930人

総撃破数 3920人

総ポイント 6120SP



9日目


さて、今日は作戦を練っている。


結局昨日は大忙しで作戦練る余裕なんてなかったからね。


作戦としてはいくつかのって言えるほど少なくはないんだけど、まあチームを作る。


指揮官は俺とレインさん。


そしてそれぞれのチームに内通者。


まあチームには内緒でこっちと連絡を取ってくれる人を配置。


そしてそれぞれチームからの連絡に対応して俺達は指示を出す。


かなりの量なのにレインさんは大丈夫だって。


いや、レインさんが大丈夫でも俺は大丈夫じゃないんだけど。


それをリアルタイムでする。


すなわち寝るの禁止な訳だ。


そして向こうのチームにもダンジョンからの退出を禁止している。


この禁止させる為のポイント地味に高かったんだよなぁ。


でもこうしないと出る人が現れるからね。


うん、引き分けだけは勘弁して欲しい。


因みにそのチームの中には普通に生産職の人もいる。


というか生産職の人には強い人を配置して料理や武具等の補給担当をお願いした。


そして俺達はある程度の時間が経ってから潜入する。


流石にダンジョン内でそんな指示出したりとか普通に無理だよ。


ダンジョンの階層が分かる道具とかも買って何階層かを調べたけどどうやら七階層あるみたい。


一階層がただの通路


二階層がデバフエリア


三階層が罠エリア


四階層が物理攻撃無効


五階層が術系攻撃無効


六階層が海


七階層が森


といった感じだ。


うん、大分キツそう。


でも事前情報としてそれぞれの階層が分かるのは指示が非常に出しやすい。


と、まあこんな感じかな。


攻略は明日から開始。


さて、頑張ろうか。



残り 6120SP


撃破数 0人 死者 0人


使用ポイント 5000SP


合計 

総死者数 25930人

総撃破数 3920人

総ポイント 1120SP

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