イースサイド17
そして着いた。
あの国に。
うん、かなり怪しまれたね。
そして聞いた話なんだけど、ライルさんとヒシリーさんが殺されたなんていう事件も起きたらしいんだ。
はあ、ライルさん達も死んじゃったのか。
良くして貰ったから結構ショックだった。
それにしても世界樹さんとライルさんが殺された。
いや、世界樹さんは殺されたのか?
まあ殺されたって事にしておこう。
同時にこの世界でトップレベルの人が殺されたんだ。
何か関係性でもあるのかな?
同一人物の犯行とか。
だったらそいつは許せない。
だけどまだ確信は無いしなぁ。
そう悶々と考えて時が過ぎ、そしてイベントが開始した。
うん、ずっと家で考えてた。
暇だったからね。
あ、因みにイベントがある日は仕事が無し。
休日だー!
まあ9時まで何だけどね。
そうして僕がそうこう考えていたその瞬間!
「え?」
見渡す限り土の壁のよく分からない場所に居た。
………はっ!イベントか!
でもここどこ?
えーっとお知らせお知らせ。
お知らせ
どうもー!
いやー、何か皆めちゃくちゃお知らせの雰囲気が変わったって感じてますねぇ。
はい、お知らせを書く人変わりましたー!
とまあそんな事はどうでも良いんですよ。
ダンジョンイベントー!
このイベントでは魔物チームはダンジョンの運営。
そして人間チームはダンジョンの攻略をしてもらいます。
そしてその仕組みがまた難しいんですよ。
まあ仕組みというより運営方法?
まず魔物チームのリーダーはダンジョンマスターとなります。
そしてそのダンジョンマスターは魔物プレイヤーや武器、防具。
そしてダンジョンの通路等の機能をDP、ダンジョンポイントを使って作り出したり呼び出したり出来ます。
初期DPは10万でその魔物プレイヤーとかの強さによって呼び出すDPの量は変わります。
更に、ここではまあ魔物チームでは関わった事の無いであろう亜人プレイヤーも呼び出せます。
因みに魔物プレイヤーの中にいるテイムモンスター等は魔物プレイヤーとは別にランダムガチャによって呼び出す事が出来ます。
まあ一緒に他の魔物も来たらお得過ぎますしね。
決してテイムモンスターも含めてポイントを考えるのが面倒だからとかそんな理由じゃありませんよ?
あ、ランダムガチャは別にテイムモンスターしか入ってない訳ではありません。
そしてそれらを駆使して一週間という時間でダンジョンの準備をして貰い、人間プレイヤーを全滅させて貰いましょう。
勿論こちらはリーダーが死んだら負けですよ。
とはいえ今回はイレギュラーで不参加の人が居ますけど。
という訳で頑張って下さいね、イースさん。
うーん、イレギュラーって何だろう。
っていうか僕がダンジョンマスター!?
……ダンジョンマスターって何?
ピコンッ
そう音が出た瞬間、目の前に半透明の板みたいなものが現れた。
これはさっき言っていたこのダンジョンの操作用の基板みたいなものか?
ダンジョン操作板
武具等の創造、召喚 ダンジョン内の機能追加
ガチャ ダンジョン管理
ダンジョンの説明
DP 100000ポイント
そう表示されており、タップすると更に細かい表示がされるようだ。
とりあえず説明を読むか。
そう考え、僕は暫くの間説明を読む事にした。
………………
…………
……
一応説明を読んでどんな感じかは分かった。
いわゆる戦略ゲームだね。
となるとこの10万ポイントの活用法がかなり重要だ。
どう使おうか……
……………
………
…
よし、こんな感じかな。
ダンジョンの階層増加
1階層
ただの通路1(最小) 300ポイント
詳細
ただの土の通路で、その中でも一番小さい通路。
しかし、ダンジョン内の通路という事で内部の壁の破壊は不可能で、通路の構造はランダムに変わりますが敵である魔物プレイヤー等はその構造の把握げ可能。
二階層
デバフの通路1(最小) 500ポイント
詳細
この通路はデバフ系の通路の中でも小さい通路。
通路全体にランダムな状態異常を発生させる魔回路が設置されており、解除不可能だが、緩和は可能。
通路がランダムで変わる等の機能はそのままであり、この状態異常の影響は魔物は一切受けません。
三階層
物理攻撃不可の通路1(最小) 850ポイント
詳細
この通路は物理攻撃不可の通路の中でも比較的小さい通路。
通路全体に物理攻撃が不可能になる魔回路が設置されており、物理で相手に攻撃を与えるのが不可能。
しかし、間接的な物理攻撃に関しては可能である。
通路がランダムで変わる等の機能はそのままであるが、この能力は魔物側にも及ばされる。
四階層
術系攻撃不可の通路1(最小) 850ポイント
詳細
この通路は術系攻撃不可の通路の中でも比較的小さい通路。
通路全体に術系攻撃が不可能になる魔回路が設置されており、物理で相手に攻撃を与えるのが不可能。
しかし、攻撃でなければ使用は出来る。
通路がランダムで変わる等の機能はそのままであるが、この能力は魔物側にも及ばされる。
五階層
森林エリア1(最小) 1000ポイント
詳細
このエリアは通路等は無く、全体が森で覆われており、他の層よりもかなり広くなっている。
ここでは特に効果は無いが、森林伐採等は行えるので、人間プレイヤーの来やすい場所と言えるだろう。
しかし、森林系の他のエリアと比べると小さいと言えるだろう。
と、こんな感じだ。
魔回路が何かは大体分かったけどそれは置いておいて。
うん、これ決めるのに5日位掛かっちゃったよ。
いやー、多すぎ。
全部見るのに一日掛かったしそこからポイントを参考にしてーって時間掛かり過ぎでしょ。
えーっとこれで3500ポイントか。
うん、まあ妥当じゃないかな。
このDPって相手を一人殺すごとに1ポイント溜まる訳なんだ。
すなわち今回使った3500ポイントとかも貯めるのに凄い時間が掛かる。
だからなるべく節約とかしないといけないんだよね。
まあその他にも理由はあるけど節約しないといけないという事実がある事には変わりない。
なのに魔物を呼び出したり武器を調達したりっていう作業があるからめちゃくちゃDPが必要。
となると厳選しないとだな。
うーん、これ後2日でこれ終わるのか?
いや、頑張らないと。
えーっと次は魔物を呼び出すか。
細かい機能の追加とか見てる時間が無い。
それに魔物プレイヤーの詳細を見たりとかも出来るんだけどそれもかなり大変。
すなわち見てる暇が無いって事。
つまりガチャだー!
うん、本当もうちょっと時間が欲しい。
さて、一回これ10ポイント掛かる。
すなわち1000回で10000ポイント使用する。
それぞれの層でその位の数は欲しいから50000ポイント使用だ。
うわー、ポイントが消えて行くー。
お、この機能は便利だな。
ダンジョン管理っていう所で配置設定が行う事が出来るみたいだ。
しかもかなり大雑把に詳細が分かる。
今ならこれはかなり良い機能だな。
さて、後2日でこれ終わらせるか。
………………
…………
…
終わった……ははは、終わった。
徹夜して食事も取らずに続けて終わらせた。
まあ食事が必要無かったから初日から取って無かったんだけどね。
そういえばレインさんの料理美味しかったなぁ。
もっと食べたい。
ってそうじゃなくて!
終わったぞー!!!
いや、あの作業を2日で終わらせるのは凄いでしょ!?
マジでヤバかったからね?
途中で何か大変過ぎて幻覚見始めちゃったし。
これは凄いでしょ。
はぁ、はぁ、はぁ。
さて、現在時刻は11時55分。
めちゃくちゃギリギリだったけど間に合ったね。
でもここからが問題だ。
でも任せて。
僕が魔物側に勝ちを与えてあげるよ。
うん、これで負けたら凄い恥ずかしい。




