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廃れた世界のプレイヤー  作者: 春夏 冬
5章 国造り
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国の滅亡

「俺がしようとしている事、それはこの国を支配するという事だ」


勿論これにはちゃんとした理由がある。


まず、一つとしては使える駒を増やしておけば様々な用途に使えるという事だな。


すなわち労働力の確保。


いずれ必要になるかもしれないし確保しておくに越した事は無い。


あ、因みにシム達の魂を取ったのは「冥術で何とか漫画とか小説でよくある死霊術的なもの出来ないかなー」っていう割と勢いでしちゃったんだよね。


まあ、「その時には滅ぼそうかなー」っていう感じに思ってたし受けても損は無いって分かったから普通に受けちゃったけど。


約束?契約?はしたからしっかりとしないといけなくなっちゃったよ。


別に破っても良いんだけど多分こいつら死んだら普通に復活するだろうからその時に敵とかに回られたら面倒なんだよな。


まあ、あの「ヒスイを傷付け無い」っていう約束を破ってはいないけど騙した感じになったし復活したら襲われそうなんだけどね。


っと話が逸れたけど二つ目はやっぱり前にも思ったけど自分の国とか欲しいじゃん。


正直統治は他の人に任せる気だけど。


そして最後の理由としては面白そうだからかな。


国を支配する為にどうするかを考えたり国造りとか普通に面白そうだからね。


まあこれで国を支配出来なかったら普通に恥ずかしいけど。


「へー、まああんたの話を聞いてたから大体分かってたけど」


だったら何で聞いた。


「っていう訳で協力よろしく」


「え!?……………分かったわよ」


うん、漸く解放させるかと思ってたみたいだけど俺は使えるものは最後まで使うよ。


「さて、じゃあこの国をどう滅ぼすかだけど」


うーん、やっぱり理解出来ないレベルの天変地異みたいな事を起こせば普通に降参しそうだけど。


………………よくよく考えたら妖術も冥術もめちゃくちゃ地味じゃん。


理解は出来ないだろうけどやっぱりドカーンといきたいよね。


一応方法はあるにはある。


雲を操って竜巻とか起こしたりするのは一応出来る。


ただ問題としては家とか壊れるんだよね。


勿論滅ぼすとなると復興作業が必要なのは分かるんだけどやっぱり面倒事は避けたいんだ。


うーんでも派手にするとなると建物を壊す事になるだろうから普通に妖術でやるか。


よし、とりあえず理解出来ないスピードで殺し回れば降参するでしょ。


一応逃げる者とかもいるだろうけど降参すれば攻撃を止めると言ったら大多数が降参するんじゃないかな。


誰だって自分の住居を失うのは嫌だろうし。


じゃあとりあえず、


「君は降参しろって言って殺し回って」


うん、自分で降参しろって言うのはちょっと恥ずかしいから頼んだ。


「わ、分かったわ。痛め付けるのはありよね」


うーん、正直痛め付けるのは殺しには効率的じゃ無いんだけどその姿を見たら降参したくなるかも。


「良いよ」


「そう!なら私頑張るわ!」


痛め付ける事の何が良いか俺には分からないけどまあやる気になってなによりだ。


あ、


「そういえばこの世界に村人とか市民とかいるの?」


俺は一度も会った事無いんだよね。


「ええ、この国にも数少ないけどいるわよ」


あ、そうなんだ。


「なら、そいつらは殺さずに」


プレイヤーは復活するけどそいつらは多分復活しないでしょ。


労働力は多い方が良いし殺したら勿体無いからね。


「分かったわ」


さて、じゃあ作戦も立ったし早速この国を滅ぼしましょうか。


っとその前に。


「そこに立て掛けてあるお面頂戴」


そう言って俺は部屋の隅にあったお面を指差した。


「別に良いわよ、あの人色んな仮面を集めて殺す人ごとに被るお面を変えるっていう変わった人だったから色々あるんだけどどれにする?」


そう言ってゆみがタンスを開けるとタンスの中には大量のお面が入ってた。


「それで付いた異名が殺し屋100面相らしいわ」


えー、何その異名。


あんまりかっこよく無いね。


お面は何か国滅ぼしたとなったら闇討ちされそうだから被ろうかと思っただけなんだけど。


うーん、あ!


「じゃあこの狼の面と狐の面と竜の面貰おうかな」


「え、あんたの連れも被るの?まあ良いけど」


そう言って3つの仮面を渡してくれた。


自分の元の種族の仮面を被るって洒落てない?


まあ正体を明かす気は無いから意味無いんだけど。


「じゃあこれを被って」


そう言って俺はフォスとムシュに仮面を渡した。


「はい」「分かりました」


よし、じゃあ準備も整ったし作戦決行しますか!

…………………………

………………

……


夜になった。


うん、昼間にしようかと思ったんだけどこの国夜に起きてる人の方が多いらしい。


夜に襲われるリスクが高いから起きていないといけなくなっちゃったらしいね。


人数が多い方がやっぱり良いしじゃあ始めようか。


この国を滅ぼす事を。


「それじゃあ皆、開始だ」


「はい」「了解」


因みにムシュはゆみの家でお留守番だ。


うん、竜術は普通に邪魔だからね。


今俺達は道端にいる。


人々が歩き、今夜獲物とする人を探っている。


フォスには事前に冥力にて身体の抵抗を無くす用に言ってあるからこれは容易に使える。


その人々を一斉にチェンジ!


「「「ぐっ」」」


バタバタバタっ


よし、成功だ。


そして、


「あなた達、降参しなさい、さもないと」


ゆみそう言っては難を逃れた人に鞭を振るった。


バシンッ


「ガハッ」


因みに鞭は拷問用に持ってるらしい。


「この国を滅ぼすわよ」


そう高々に言った。


その声は遠くまで届いたのか大量の人々が襲い掛かって来た。


「ああ?」「んだとぶっ殺すぞ!」…………


チェンジ。


ドサッ


「さあ、どうする?」


俺は挑発的にそう言った。


だが、内心かなり動揺していた。


えー、雰囲気のまま言っちゃったけど大丈夫かな?


このまま普通に戻って行ったらめちゃくちゃ恥ずかしいんだけど。


しかし考えていた事とは真逆に彼らは意味不明に沢山の人々が死んで周りは戸惑って動けなくなっていた。


「おいお前ら、ひよってんじゃねぇぞ!」


「そ、そうだ!この数で掛かれば殺れる」


だが、幸運にもそう彼らを煽る存在が居た。


「そうだな」「こんな奴殺っちまえ!」…………


そして彼らは殺せる、殺れると判断したんだろう。


ダダダダダタッ


一斉に襲い掛かって来た。

…………………………

………………

……


その戦いは一晩中続いた。


何度殺されようとも彼らはリスポーンして挑み続けた。


現在の思考能力的にその数の彼らを妖術によって淡々と殺す事は可能だった。


だからだろうか。


理解不能な事が起き、一切相手が疲弊していない事から自身がその恐怖に飲み込まれそうになる。


その事が更なる恐怖を生み、認めたく無いが為にどこまでも彼らは挑み続けた。


だが、そんな彼らの精神も限界へと達したのだろう。


朝日が昇ると同時に彼らは皆一度に降参をした。



はぁー、漸く降参したよ。


いやー、戦うのは楽しいし良いんだよ。


だけどただ淡々と相手を処理するのは違うじゃん。


全然楽しく無かったよ。


まあ自分から始めた事何だから愚痴を言っても仕方ないんだけどさ。


でもやっぱり戦いたいじゃん。


はぁ、とりあえず今はこいつらをどうするか考えないとだな。


その瞬間。


「うー、あー、あー」


どこからかうめき声が聞こえた。


何だ?


そう思ってその方向を見ると半裸の女性が居た。


角がある。


なるほど、鬼か。


うん、この国に魔物とか亜人とか少ないけど居るから別に特別に驚く事は無かった。


「え?」


だがその反面彼女、ゆみは驚いていた。


「どうした?」


「え、ええ、実はあの子、私の………妹なの」


………………えーーー!!


一瞬理解が出来なかったがめちゃくちゃ驚いた。


確かに面影があるような無いような。


「で、何でその子は唸ってるの?」


「え、し、知らないわよ、私長年あの子に会って無いし」


えー。


「あーあー!肉肉肉肉喰いたい喰イタイ!?!?」


すると突然彼女は発狂してこちらに向かって来た。


え、何?


ガキンッ


咄嗟に俺は懐から持っていた爪を出して防いだが、防いで無かったら殺されて居ただろう。


ん?妖力感知で感知してるんだけど何か脳の構造が違う。


何か脳細胞が汚染?されているのか?


その汚染の発生源を辿ると紋で…………って紋!?


もしかして結構前に経験したあの洗脳?みたいなのが原因なのか?


ってそんな事考えてる場合じゃない!


ずっと爪での攻撃防いでるんだけど結構キツイんだ。


一旦離れよう。


ガキンッ


「肉ー肉!?肉!肉?腹ヘッタ!?肉!?」


はぁ、狼の姿なら簡単に勝てるのに人間の姿で戦うのは慣れてないから勝てる気がしないよ。


さっきあんなに戦いたいって言っておいて何だけど。


しょうがない、今俺が出せる()()でするしか無いか。

これが現在の人口の表です。


人間プレイヤー 約20万

魔物プレイヤー 約5万

亜人プレイヤー 約5万


ケイの国 約10万+約5万人+約1万の村人

魔物の国 約5万

犯罪者の国 約10万+約1000の村人

ソロプレイヤー 亜人、魔物、人間含め 約1万


なんとサキがゆみの妹!?


どういった過去か気になるでしょうが多分過去編は後になると思いますからどういった過去かそれまで想像して楽しんで下さい。

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