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廃れた世界のプレイヤー  作者: 春夏 冬
4章 下克上
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ケイサイド9

季節は冬になった。


プレイヤーは殆ど狩りが終わったら寒くて直ぐに家に籠ってる。


寒さも雪も仙術と精霊術で何とか出来ているから大丈夫だ。


それに冬物の服なんかもレインさんが造ったらしい。


それとイベントもお知らせで来たが、それは今いい。


ある大問題が発生しているからだ。


冬は農作物が取れない。


どうやらこの世界に冬物野菜が無く、他の季節に食糧を貯めて冬をやり過ごしていたらしい。


だが、今年はプレイヤーが来ると知った為、育てる野菜を追加したのにそれらを全て秋までに食べてしまった。


つまり飢饉だ。


因みになんとかして欲しいという事は一番最初にこの世界で会ったおじいちゃんのマイスさんに相談された。


とりあえずカールさんとレインさんに相談してみたら、


「なるほど、冬物野菜なら普通にあったよな?」


「ええ、だから多分この世界の住民が冬物野菜という存在を知らないからじゃないかしら」


「え!?冬物野菜あるんですか?」


「ああ、近くに小松菜、じゃがいもとかがあったな」


「とはいえ日本で食べられている食べ物は殆ど品種改良されたものだから不味い可能性も高いわね」


「え、それじゃあどうしろって」


「美味しさに関しては今はどうにも出来ないわ」


「とりあえず冬物野菜の種を渡して育てさせる所からね」


「後それが出来れば二毛作も可能になるから大分食糧にゆとりが出来るんじゃないか」


「なるほど、でもそれだと今年はどうするんですか?」


「そうですね、そこはやはり狩りですね」


「ええ、だけどこの時期冬眠する魔物も多いみたいだしやはり狙うならあの猪かしら」


「そうだな、それが良いと思う」


「分かりました。ありがとうございます」


カールさんとレインさんから助言を貰い、早速行動に移した。


まずは冬物野菜からだ。


とはいえ俺には見分けがつかない為それぞれの野菜の絵を貰った。


それにしても自力で紙をこの世界で作るって凄いよなぁ。


そして一通り周って野菜を回収して農家の人達に届けた。


「この野菜の種をこの冬に育てて下さい!」


「ああ?この寒さで野菜が育つ訳ねぇだろ」


「いえ、俺達の世界でこの作物を冬に育てられてました!」


「はぁ、そこまで言うならしょうがないからやったるよ」


「ったく冬はゆっくり過ごせるかと思ったのにこの作物の性質調べに変わっちまったじゃねぇか」


「ありがとうございます!」


農家の人はこんな風に言ってたが、最終的に受け取ってくれた。


よし、今度は掲示板で皆を集めて…………。


お、沢山集まってくれてる。


声が届かなそうだし仙力を使って、


「皆!今日はこの村の大問題を解決しようと思う」


「問題?」「なんだそれ?」……………


もうこの村村レベルの大きさじゃないんだけどそれは良いか。


「今この村には食糧が無い!」


「農作物は?」「野菜あるじゃん」…………


「正確に言えば冬に育つ野菜を知られていなかったから野菜が今後冬が終わるまで無しだ」


「だが、それだとこのまま何も食べずに餓死になる」


「だからそれの対策の為にあの猪を1日に何回か狩り続けて冬まで持ち越そうと思う」


「それってもしかして冬まで肉だけ?」…………


「ああ、残念ながらそうなるな」


「それでも食べれるに越した事は無いわ」…………


「ありがとう、1日の時間を奪ってしまう事になるがよろしくお願いします」


「おう」「了解」「任せて」………………


こうして今日はこれから猪狩りをする事になった。


とりあえずあの猪の肉の量から考えると150から160家庭分位の三食で食べれる肉の量位あるか?


えーっとこの村の人口は村人もあわせて16万人位いるから。


16万割る160で1000匹か?


千匹…………量が多すぎて想像が付かないな。


何人かでチームになって一発で仕留められれば大分時間短縮になるけどそれでも大分無理があるぞ。


一応この飢饉は俺達プレイヤーが主な原因だし俺達だけで解決しようと思っていたけどこれは無理そうだ。


ライルさんとヒシリーさんにも協力をお願いしよう。


その後俺はライルさんとヒシリーさんに頼んで協力して貰った。


いやー、やっぱりライルさんもヒシリーさんも凄すぎるよ。


仙力を使っているとはいえ一瞬であの猪を倒すんだもん。


あれは一秒も掛かったか掛かってないか位のかなりの速さで良く見えなかったし。


切った断面もなんか語彙力無いけどスパッて感じでヤバかったなぁ。


とはいえ流石にあんなに速くする為には相当な仙力と負荷が掛かったみたいで途中で脱落しちゃったんだ。


その時まで俺達は次々と倒される猪を戦闘の邪魔にならないように移動させてた。


うん、こっちはこっちでキツかったよ。


そして次はヒシリーさんか。


ヒシリーさんも凄過ぎるよ。


雷?っぽいのを食らわせたのは分かったけど具体的に何をしているのかは分からなかった。


しかも単刀直入に精霊達に「雷!」って言って通じてたのも凄かった。


その二人だけで大体900匹位殺したんじゃないかな。


一匹を1秒と数えると僅か15分。


短時間だったけどめちゃくちゃヤバかったなぁ。


その後残りの100匹を俺達が仕留めた。


一匹約3分で仕留められたが、100匹という事で300分掛かった。


すなわち約5時間。


ライルさんとヒシリーさんの偉大さが身に染みるよ。


ライルさん達があんなに速く仕留めてたからって100匹甘く見てたわ。


最後の方ほぼ無心だったし。


因みにライルさんとヒシリーさんは


「疲れたから休ませておくれ」


「はあ、年は取りたくねぇなぁ」


と目を覚ました後に言い、手伝ってくれなかった。


その後皆でこの猪を解体するのにも時間が掛かり、この猪を配分する頃には夜遅くなっていた。


因みに俺は最近それぞれの魔物の解体方法を教わっていた。


他にも狩人とかも最近教わっているみたいだ。


今まではライルさんにして貰ってたんだけどね。


他には料理もライルさんに任せていた。


というより俺達の知っているフライパンとかコンロとか無いから料理の仕方が分からなかったという方が正しいか。


だけど今はレインさんが解体方法や料理方法をプレイヤーに教えている為軽い料理程度なら作れるプレイヤーも多いと思う。


はぁ、それにしても今日はめちゃくちゃ忙しかったな。


それに明日からも同じ事を冬が過ぎるまでやるって事に皆気付いてるかな?


結局お知らせも見れなかったし。


まあ、もう夜遅い、寝るか。


その夜ある本がケイの元に届けられた。


その本の内容はある英雄の物語。

……………………………

…………………

……


この世界に来てから3年経った。


ライが国造りの達成方法を願ってくれたお陰で、国造りを成功させる事が出来た。


国造りの方法としては、


一定以上の人数 一定以上の設備 一定以上の期間


があって成功するみたいだ。


一定以上の一定が分からないけど、とりあえず出来る所からしていった。


設備だね。


というかそれ以外出来る事が無い。


とりあえず柵を作ってこの村周辺から囲った。


うん、まだ魔物が襲って来て無いからって油断しちゃダメだ。


とはいえ本当はもっと大きいのを作りたかったんだけど今それをするのは無理だ。


それと川も一応村の中に流れてるんだよね。


でもそこを使っている人は少ない。


ちょっとでこぼこした地面にあるから危ないんだよね。


戦闘とかする人だったら大丈夫だけど生産する人にはキツイらしい。


だから皆この村に唯一ある井戸を使っている。


川の場所は俺もつい最近その場所知ったんだ。


だから、そこの整備も行った。


まずでこぼこしている地面を耕して地面を皆で踏みまくった。


因みにこの整地の方法もレインさんから聞いた。


後新しく建てたあの住宅街もでこぼこしてた為、整地した。


一応これもサブクエストで経験値も貰え、それ以外に現在出来る事が無かったから国造りは放置していた。


勿論改善したい点は沢山あるけど。


そして現在、いきなり、


『ワールドクエスト【国造り】成功しました』


『それにあたり、ワールドクエスト、【国の行く末】が開始しました』


と聞こえた。


うん、まだ達成して無かったの一定以上の期間だったみたいだ。


その影響で何か記憶に何をすればどうなるかとかの説明?みたいなものが入って来た。


内容としては教会を設置すればリスポーン位置が設定出来るとか城を作ったら法律を作れる等だ。


だから今頑張って最重要な教会を作ってる。


ずっと使うものだからかなり気合いが入ってるね。


国の行く末っていうクエストはよく分からないけどまあ、そこまで重要では無いでしょ。


多分これからの小さなイベントとかで使う為のワールドクエストじゃないかな。


そうそう、そういえばお知らせで性欲と性器と排泄の追加がされたんだ。


性欲と性器の影響での事件も多少はあるけどそこまで大きい問題じゃ無い。


ただ問題は排泄だ。


まず、一応排泄については仙術による消化器官の強化によって無くす事も出来るんだが普通にその器官が痛い。


それにわざわざそんな事の為に仙力を使いたく無いっていう人も多い。


だからトイレを作る事にした。


というか作らないと大変な事になる。


とはいえ現代のトイレと同じものは流石に今は無理だ。


だからなんとなく使い易いトイレを作ったつもりだ。


まず、階段を作って上に上がれるようにしてそこにトイレを作る。


うん、イメージとしてはボットントイレが近いと思う。


トイレは小さな部屋を作って真ん中に穴を開けて完成だ。


人体に影響が無い葉を置いて紙替わりにする。


そしてトイレ下に木箱を置いて出したものを回収出来る用にする。


かなり簡単な作りだが良いと思う。


そしてその排泄物は天然の肥料として農作物に使うといった形だ。


これは大分批判が酷かったんだが、そのまま使わないのは流石に現在の状況じゃ無理だ。


まあ、こんな所かな。


一応頑張って考えたから良いものを作れたと思う。


とりあえずこれを沢山設置しないとだから頑張らないと。


国造りの進行情報としてはこんな感じだ。


現在の俺のステータスは、



ステータス


名前 ケイ

性別 男

種族 仙人

職業 下級仙霊闘剣士LV8

状態 普通

生命力 67/67

仙力 67/67

スキル

剣術LV8 避けLV8 仙力感知LV8 仙力操作LV8

斧術LV2 仙術LV8 予測LV8 精霊術LV5

変質LV5 危機感知LV6 直感LV8 解体LV7

耐性スキル

痛み耐性LV6 気絶耐性LV1

称号

勝利の立役者 ジャイアントキリング

九死に一生を得た者 勇者 聖者



まあ、こんな感じだ。


全体的に上がってはいるけどそこまででも無いな。


まあ、国造りを中心でこの2年はやったしそんなに上がって無いに決まってるか。


勿論、毎日ライルさんに相手の行動による自分の行動とか教えて貰ってる。


まあ、いわゆる型だね。


でも、基本的にライルさんのは対人用なんだよなぁ。


人を相手にする事はあんまり無いから魔物には効きずらい攻撃を戦闘でしちゃう事もある。


ここら辺もしっかりと自分で分別出来るようにならないとだな。

イースの魔力上昇値を1日4と仮定してしっかりと計算し直してみたらかなりのヤバい数になりました。


因みに微妙にその数が違うのは1日の最大をそれと仮定しているからです。


とはいえ魔物にも弱点はあるのでそんなにインフレになるつもりはありません。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 15万÷100=1000ですのでまだ1割しか出来てませんよ?残り9割の人は餓死させるんですか? しかも電気がない時代の活動時間って大体日の出から日の入りまでなので冬だと10時間くらい?…
感想一覧
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