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廃れた世界のプレイヤー  作者: 春夏 冬
終章 サービス終了
171/177

イベント開始

イベント「終末戦争」

詳細

二つの勢力同士で片方が絶滅するまで続く戦争。

戦争開始は一週間後、その時までは互いに手出し厳禁。

プレイヤー以外の生物は勝敗には不関係とする。



「これが、俺が作った戦争か」


俺はお知らせからイベントの詳細について確認した。


決戦は一週間後…それまでの間で自身の能力を確認しないとだな。


俺は変化したステータスを見る。


種族 闇人

種族固有スキル

闇増幅 分身体創造 闇操作 闇感知 浮遊 砲台

寄生



……なんか色々と減ったな。


まあ良いか。


とりあえず一通り検証してみるか。


そう思い、俺は真っ黒になった身体を動かす。


この身体は文字通り闇と呼ばれる物質?で出来てるようで、身体を触れる事が出来ない。


っていうかまず物質を通り抜けてしまう。


それなのに五感があるとか意味分からないんだけどな。


身体能力としては…まあずっと浮いてるから移動スピードかな?


そんなに速くない。


なんなら元の身体の方が数倍速かった


うーん、こんなんで戦えるのだろうか。


まあ空に逃げる事は可能なのか。


そうしようとは思わないけど。


さて、それじゃあこれを使ってみようか。


闇増幅!


そう唱えると、自身の身体が大きくなっていくのが感じられる。


そしてその闇を動かそうとしてみる。


すると、自分の身体が消えていく感覚と共に、その闇を操れた。


なるほど、こうして自分で闇を増やして戦っていくって事か。


目を瞑るとその存在を確認出来る事から、闇感知はその補助なのだろう。


じゃあ次はこれだな。


分身体創造!


そう唱えると、その闇が人型へと変化していく。


形を変えようとすると、自然と狼の形へと変わった。


他には大量に消費してドラゴンを作ったりなど、かなり様々なものへと変化出来るみたいだ。


となると自分自身も?


そう思い、自身の身体を操作してみると、自由自在に変化させる事が出来た。


これで攻撃なんかを避けろっていう事か。


そう納得すると共に、次のスキルを試してみる。


砲台!


そう唱えると、その闇が一直線に飛んで行く。


なるほど、これを使って攻撃しろって事か。


そう納得すると同時に、あいつらが来る。


「「主様!」」


フォスとムシュだ。


なんだかんだ久しぶりに会った気がする。


いや、実際久しぶりか。


それにしっかり話す事も最近は中々なかったからな。


「……!」


口を開き、言葉を発しようとするが、そこで初めて気付いた。


言葉が出ない事を。


念話も使えない今、彼らに話す術は一切ない。


可能性としてあるのは、残ったスキル…寄生だけか。


俺は彼らに寄生をしてみる。


すると、手から出て来た闇が彼らの中へと侵入する。


そして頭の中に入り込んでくる。


彼らの思想、記憶。


それと同時にフォス達は動かなくなった。


………なるほど、寄生相手はなるがまま操れるのか。


寄生を解除する。


するとフォス達は動き出す。


「あれ?今何を…」


そう困惑する彼らを置いて、俺は離れた。


………話せないのなら会話する事自体が無駄…か。


こんな事で動揺してどうする。


今から楽しむ準備をするっていうのにな。


もう…演じる必要はないか。


段々と思考がクリアになっていく。


まずはこの闇の特性把握だな。


空気圧による変化、温度による変化、そしてこいつ独自の特性について調べるのが最重要。


その後はそのじょうけんについて調べると共に、寄生の有用な使い方について調べる。


そして………


そうひたすら思考を没頭させていくと、余計なものはとっくに俺の頭から消えた。


この身体は涙も出ないし、心理状況によって影響がある訳じゃない。


酷く効率的な身体だ。


そして、酷く無機質な機械でもある。

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