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廃れた世界のプレイヤー  作者: 春夏 冬
13章 地底の陰謀
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掲示板?

「よう、皆揃ってるか?」


「お前が最後だよ、シャージ」


「そうか、すまんな。ちょっと注文が立て込んでて」


「おーい、それよりも早く飯食べようぜ」


「そうよ早く食べましょう」


「ああ、そうだな」


「皆、グラスを持ったか?」


「いや、俺来たばかりだから飲み物ないんだけど…」


「持ったな?それじゃあ、かんぱーい」


「「「かんぱーい!!」」」


そうチリンと音を立てて、グラスを合わせる。


ここに集まったのは掲示板で散々話したのに、何故か一切現実で会おうとしない彼らである。


そんな彼らはついこの前の雑談で集まって飲みにでも行こうという事になったのだ。


ここはとある高級焼肉店。


彼らは全てゆみの奢りという言葉に釣られここに集まったのだ。


メンバー


シャージ ナイト ユウ ライ ゆみ カシム

ヒスイ タイ



「いやー、それにしてもこんなに会わないで時間が経つなんて思わなかったなぁ」


「そうだねー、僕もどうせ暫くしたら会うだろうって思ってたもん」


「まあ皆ゆみを怖がってたんじゃないか?」


「確かにな、闘技大会であんなに暴れた彼女に会いたいなんておもわねぇよ」


「そんなに私の事怖がってたら…殺しちゃうぞ?」


「それがガチであり得るから怖いんだよなぁ」


「あ、その肉ちょうだい」


「はーい」


「いやー、それにしても…ヒスイとゆみ…普通に顔可愛いよなぁ」


「おいおい、一応ヒスイは俺と付き合ってるんだぜ」


「あー、やっぱりか、通りでいつも一緒に居ると思ったよ」


「私はまだ未婚よ?」


「いや、遠慮しとくよ」


「僕もやめておく」


「本当に酷いわね」


「…そういえばシャージって職人なんだよね?」


「あ、ああ…そうだけど」


「……腕細いよね」


「うるせぇ、キャラデザがこれだから仕方ねぇだろ!」


「いやー、でもどう見ても職人には見えないっていうか」


「まあ、俺も初めて会った時はそう思ったな」


「え!?ライもそう思ってたの?」


「そりゃあ職人って言われてひょろっひょろの奴が出て来ればなぁ」


「嘘…結構ショックだわ」


「っていうかゆみ、本当にここお前の奢りなのか?」


「ええ、私の奢りよ」


「…そう言って騙したりしてねぇよな?」


「大丈夫よ、安心して」


「…安心出来ねー」


「僕も同感、念の為お金持って来たし」


「そんなに信用ないのかしら?」


「ないよ」


「ないね」


「…本当に遠慮がないわね」


「そういえば、この中でタイとナイトとユウが魔物なのよね?」


「ああ、まあ実際に会った事は殆ど無いと思うが」


「そっちはどんな感じなの?」


「どんな感じ…うーん、こっちと同じ感じだよ」


「そんなに大差ないよな」


「へー、私もそっちに行ってみたいと思ってたんだけど…そんなに大差ないんだ」


「まあ、今度実際に行ってみれば良いんじゃない?」


「そうね、今度行ってみる事にするわ」


「追加注文されたお酒とお肉と山菜をお持ちしました」


「お、来た来た」


「…いっぱい食べるわね」


「そりゃあ奢りだからな」


「………っぷはぁ。やっぱり宴会の時は酒だなぁ」


「さっき乾杯した時のあれもお酒じゃない」


「いやー、あれじゃ度数が少な過ぎる」


「普段忙しくて全然飲めねぇからな」


「職人でお酒好き…お前ドワーフだったりすんのか?」


「いやいやいや、俺は純粋な人間ですよ」


「そういえばこの中で亜人一人も居ないよな」


「あ、それなら大丈夫」


「大丈夫??」


「彼女を呼んだから」


「久しぶりね」


「レインさん!」


「そういえばレインさんも結構掲示板に参加してたな」


「そう、だからあらかじめライに頼んで誘って貰ったんだ」


「ああ…まあそれにしても予定調整の為に仕事を手伝わされるとは思わなかったが」


「ふふ、まあその位して貰わなかったら時間が作れなかった程に仕事が大変だったのよ」


「あ、店員さん…追加注文お願いします」


「はーい」


「ほーらレインさんもじゃんじゃん飲んじゃって下さいよ」


「シャージ完全に酔っ払っちゃってるな」


「まああんだけ飲んだなら仕方ないわよね」


「そうだな」


「そういえば、前まではこんな所に集まったりしなかったけど仕事に余裕でも出てきたの?」


「俺はずっと貨幣を作らされてるから余裕とか一切ねぇよ」


「俺は結構余裕が出てきたな」


「僕も」


「俺も」


「こっちはクライムが常に治安が悪くてそんなだな」


「そうね、結構外出るのも怖いわ。まあ大分ましにはなったのだけどね」


「私は…まあ、最近は新しい収入源が入ったから結構懐に余裕が出てきたね」


「うーん、その収入源については聞かない方が良いんだよね?」


「聞きたいなら言うわよ」


「いえ、結構です」


「うーん、俺はどうかな?」


「魔物組は以前と変わらないよね?」


「そうだね、僕も以前とそんなに変わらない」


「どちらかと言うとイースがずっと中心で動いてるからね」


「それに最近こっちで働く魔物も増えてきたんじゃない?」


「え?そうなの?」


「俺は知らないな」


「へー、そうなんだ」


「これって言っちゃいけなかったかな?」


「まあ、言わない方が良かったに違いないと思うよ」


「……後で怒られるかな?」


「さあ?」


「うー……お酒飲んで忘れよう」


「そういえばみんなあんまりお酒飲んでないね」


「うえ?」


「シャージ、君には聞いてない」


「あ、はい」


「元々俺はお酒飲まないからなぁ」


「私はそれ以上に最後、ゆみが何かしそうで怖くて飲んでないだけなんだけど」


「あ、俺も同じ」


「俺もだな」


「ねぇ、さっきから私何かした?」


「うん、普段の行いだと思う」


「っていうかそんな存在が目の前に居るのによく愚痴言えるわね」


「っと、そういえば私前掲示板で誰かを殺そうとしてたんじゃなかったっけ?」


「「「………」」」


「正直に言わないと片っ端から叩いていくわよ」


「はい!僕はシャージだと思います!」


「おい、嘘つけ!お前だろタイ!」


「うーん、どっちにしようかしら?」


「俺はシャージで良いと思う…酔っ払っちゃってるし」


「そうね、さっきからうるさかったし彼にしようかしら」


「おいおいおい、ひでえな!」


「ってそういえばライ、お酒一口を手を付けてないじゃん」


「俺は酒に弱いからな」


「そうか」


「さーて、どっちにしようかしらね?」


「やめて、死んじゃう…俺戦闘はからっきしなんだよ」


「知るか!」


「ん?あれは…おい、後数分でここ閉店だぞ」


「ちょっと待て、まだ焼き終わってない肉と野菜が大量に残ってるぞ」


「ヤバいヤバいヤバい、急いで食わねぇと」


「さて…そろそろね」


そう彼女が言うと、大量の煙が充満し、建物を包み込んでいく。


「私は帰るわ」


彼女は窓から飛び降りようとするが、そこで足首を誰かに掴まれてしまう。


煙が邪魔で誰かは見えないが、無理矢理振り解いて外へと逃げた。


その後、彼らは全ての焼肉を必死で食べ、会計へと急ぐ。


しかし予想とは裏腹にしっかりとその代金は支払われていた。


だが、彼女が起こしたボヤ騒ぎによる営業妨害の賠償金を請求される。


彼らの目に映るのはお酒を飲みすぎて伸びている彼の姿。


彼に支払いを任せ、彼らは帰って行った。


「ふざけんな!何があったか覚えてないけど絶対何かされただろ!」


目覚めたシャージは開口一番そう叫び、そして多額の賠償金を払う事となった。

さて、これにてこの章は終わりです。


昨日普通にミスですけど二話投稿しちゃったので、どこか投稿休む日があるかもしれません。

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