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廃れた世界のプレイヤー  作者: 春夏 冬
12章 神薬の錬金術師
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ケイサイド32

はい、なんか次章は次になるっぽいです

死というものがある事は、話し合いにより、隠蔽され、同時にカールさんの死も闇に葬り去る事となった。


死人なんかが居なかったり、最終的にイベントとして終わった為、レイヤさんはそのイベントの協力者として動いたとされ、お咎めは無かった。


カールさんの家にあった書物には、様々な薬…というよりかは、この世界の力を使った、名付けるならばポーションと言えるものの製造法が沢山あった。


恐らくあの花を作る過程で出来たものなのだろう。


そのポーションは今ではカールさんの弟子として学んでいた彼らが製造し、あらゆる所で売り捌かれている。


レインさんの知識もあり、かなりの技術発展をした。


そんな状況の中、俺は一つ、気になる事があってとある所へ来ている。


イースも一緒に、だ。


ここはあのカールさんが潜伏していた場所。


あのキノコハウスだ。


その地下の地下。


イースから聞いたあの場所だ。


俺は初めてここを見たんだが、やっぱり何かしらありそうだ。


あの黒天と白夜の二人の変わりよう。


それには何かある筈だ。


そう思い、俺はこの場所に再び戻った。


研究所にあった資料は既に調べ尽くした。


他にあるとしたら、この場所位だ。


そう思って来てみたんだが…やっぱりだ。


「あったな、この世界について書かれた資料」


「うん、前来た時は気付かなかったよ」


早速その資料を読んでみようと思い、俺はその資料を見始めた。





この世界の外に居る者達が、何者かは分からない。


だが、その正体を知り得るイベントはやはりあった。


【真実への鍵】


というクエストだ。


そのクエストはいくつもあり、そのクエストで手に入るものを全て使えば、恐らく分かるのだろう。


そしてそのクエストの最終地は、この世界の中心である、平原。


魔物が局所的に少なく、何もないあの地には何かあると思っていたのだが、そこには数百人ものプレイヤーが居た。


今までソロプレイヤーとして行方知らずだった彼らは、この地に集まっていたのだ。


その場所で分かった情報を頼りに、私は闇化と名付けた薬を作った。


この闇化は頻繁に繰り返すと、現実での死に影響するらしい。


私が守秘義務に触れずに言えるのはこの位だ。


それでは、頑張ってくれよ。


()()()()()




最後の部分から、カールさんはここまで予想していた事が分かった。


「……どこまで想定してたんだ?」


「さあね」


そう問答を交わしながら、俺は決める。


「その地へ行こう」


そう言うと、イースはあっさりこう返した。


「うん、行ってらっしゃい」


「え?」


そして次の瞬間、こう言葉を出された。


「今回、僕は行かない」


「ええー!!」


「そろそろいい加減あの国に帰りたいしね」


……あー、そういえばスパイだったな。


そう思い返すと同時に、俺は納得した。


「それじゃあ、俺は一人で行くか」


そう呟くと、


「俺も行く」


後ろからボソリとそう呟かれた。


「……!!」


驚いて後ろを見ると、そこにはレイヤが立っている。


「…それじゃあ、二人で行くか」


そう意気込みながら、俺は国へ戻る。


まあ、許可なしで行ける筈がないしね。


後にライさんらも加わり、更に人数が増える事を、彼はまだ知らない……。

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