総合生産職大会
いやー、忙しくて書けなかったりやる気が出なくて大分サボってしまいました。
…すいませんでしたー!
あの後、俺達はそれぞれメイドさん?に案内され、それぞれの部屋へと移された。
その後暫くの間はそのまま何も無かったのだが、少し経つと部屋に設置されてあったモニターが突如動き出した。
「皆さんこんにちは、運営です!」
運営か。
「この後、あなた方は総合生産職大会に出場して貰います」
「なので今からルール説明をします」
いや、普通にお知らせで良くない?
そう湧き出る疑問を置いて、俺は運営の話を聞いた。
「この大会は先程の大会優勝者による、ご褒美決定戦であります!」
…ん?ご褒美決定戦?
って事はもしかして……一位以外ご褒美無し?
「あ、勿論ちゃんと全てに順位付けしたのでその人達にはポイントとして自由にご褒美が買えますよ」
あ、そこはちゃんとしてた。
「まあただ前回、生産職の人はまともにポイントを手に入れられなかったみたいですので、今回は戦闘職の方は無しという事で」
…!?
ただ働き!?
……運営…、今回は戦闘職からクレーム来るぞ。
「さてと、前置きはこの位にして…それでは早速、ご褒美争奪戦を開始致します!」
「ルールは簡単、制限時間、1時間内に各個人が好きな物を作り上げて下さい」
……待って、この時点でツッコミ所があるんだけど。
1時間!?
いやいや、それ防具とか武具とか無理じゃない?
「そしてリアルタイムで欲しい物に投票を入れ、その投票の多かった作者の順に投票が決まります」
「勿論こちらは闘技大会同様、一位はログアウトを願う事も可能!」
……ログアウトも?
「まあそれらについては優勝してから考えるとして、皆さん。頑張って下さいねー」
そう言われ、モニターからの映像が途切れた。
…………いや、ツッコミ所しかないんだけど。
いきなり控え室に案内されて…お知らせじゃなくて映像を見せられて…そして何よりモニター映像がローブを着て仮面を被って話してって…なんかめちゃくちゃラスボス雰囲気を醸し出そうとしてる感が出てた。
もう訳が分からないな。
…ん?ブーメラン?何の事かなー…。
そう思っていると、お知らせから具体的なルール説明が来た。
……もうこれで良いじゃん。
なんで一回モニター見せたの?
…はぁ、まあ良いか。
えーっとルールは…
そして俺は念の為にルール説明を読んだ。
……うん、かなり省かれてたね。
省いちゃダメだろって思うような重要な事省いてた。
まず、この大会でも材料確保は戦闘職…つまり俺達の仕事だ。
うん、ここまでは別にいい。
そして次、この材料の入手方法だ。
これがかなり特殊。
まあ簡単に言えばあれだな、えーっと…そう、借り物競走!
欲しい材料を借りる為の本に書き込み、そしてそこから現れたクエストをこなす事で、材料を入手出来る。
…とまあそんな感じだね。
それにしても……この雑具合はなんだ?
いくら運営がふざけて…ふざけまくっているとはいえ、これは…こんな事はしないよな。
何か……裏が無い限り。
まあ、そう言ったは良いものの、そんな確証どこにもないんだけどね。
今回ももしかしたらただ手を抜いただけかもしれないし。
と、そう色々と考えていると、
「時間になりました、会場に案内します」
そう言い、突如後ろにメイドが…なんかあからさまに暗器を見せつけてくるメイドが現れた。
……さてと、まあどちらにしろ、だな。
そう思い、俺はそのメイドに着いて行った。
………………
………
…
会場はとても広く、いくつもの机が並べられていた。
まあ多分それぞれの所で調理をする為だよな。
そして俺の他にも続々とこの会場に連れて来られている。
うーん…顔が全く同じメイドさんが沢山居るのは大分怖いなぁ。
そう周りを見回していると、反対側からミキさんがやって来た。
そしてお互いが同じ机に案内された。
「……………」
「……………」
なんか…ミキさん怒ってるっぽいんだけど。
「…どうしてよ…」
「え?」
「どうして大会に続きがあるのよ!」
え?
「こっちも優勝しないと店出すの許可してくれないかもしれないじゃない!」
…あー、そういえば元々その目的で優勝目指してたんだよなぁ。
いや、でもこれで優勝は大分難しいと思うんだけど。
「でもこの試合ではあの有名なカールさんやレインさんが居るし…優勝…優勝…」
ダメだ、本人もそれ自覚してる。
うーん…確かにレインさんとカールさんに勝つのは…キツそうだよなぁ。
そうして彼女を宥めようと考えていると、
「皆さんこんにちはー!」
「それではこれより、生産職総合大会、開始します!」
大会が始まってしまった…
「ルールは説明通り、説明はしないので、読んでいない人は急いで読んで下さい」
おい、運営も読んでって言ってるぞ。
やっぱり完全に映像の方はふざけてただろ。
「あなた方の前にあるテーブルはそれぞれの作成場、すなわち調理をするならキッチンに、鍛冶をするなら鍛冶場へとなります」
「制限時間は1時間、それでは、開始!」
そう運営が宣言すると、続々とプレイヤー達が動き出す。
対してミキさんは…
「優勝…優勝…」
やばい、トリップしてる。
えー、どうしよう、1時間しかないのに。
「…冥力が使えれば簡単に洗脳出来るのにな…」
そうボソリと呟くと、何かを感じ取ったのか、
「はっ!えーっと1時間以内に作るのね」
トリップが解除された。
「とりあえず砂糖ね、砂糖を持って来て!」
あー、やっぱり砂糖か。
それじゃあ砂糖っと。
そうそこに用意された本に書くと…どこかへと俺は飛ばされた。
『砂糖クエスト、【甘美なる結晶糖者】が開始しました』
目の前に映るのはまさにお菓子の国。
……ここは凝ってるんだなぁ。
そう感じさせるような場所だった。
そして近くにある…これは多分ソーダの湖かな。
そこから砂糖の結晶が大量に身体に引っ付いたドラゴンのようなものが現れた。
…これを倒せば良いのかな?
そう思い、俺は殴りかかったのだが……
やばい、こいつ…物理攻撃効かないかも。




