裏工作
大会だけで一話にしようと思って書いたら……めっちゃ短くなった。
もしやと思って教会に戻ると……
「あんた漸く来たのね!」
「一体何してたのよ!」
リスポーンしてたー!!
いや、うん。
もしやって思ったけど本当に来てたとは…
まあ良いか、とりあえず、
「果物とかついでに取って来たよ」
これだけは答えておかないと。
「っ!……それなら…」
うーん、それにしても…
「どこに行ってたの?」
「うーん……それが殆ど覚えてないんだよねぇ」
覚えてない?
………本当、どこ行ってたんだ?
そう疑問におもいながら少し会話をしていると…
「おい、サボるな!」
「ひっ!」
神官から喝が入った。
「と、とにかくさっさと終わらせるから工房で待ってなさい!」
そう言われるがままに外へと出たが……
工房って何だ?
工房の正体が分からず、暫くの間迷子となるのだった。
………………
…………
…
いや、工房の事が生産職しか知らないとかおかしいでしょ。
そう心の中で不満を垂れ流しながら、俺は工房で待っていた。
数分して….
「待たせたわ…」
そう悪びれた様子も無く言った。
「さて、それじゃあ早速始めましょう」
そう言って、俺と彼女はそれぞれで集めた材料を全て出した。
……勿論、唐辛子は抜きでね!
………………
…………
…
その後、俺は「集中するから」って言われて追い出された。
……さてと、それじゃあやる事やらないとだな。
そう思い、俺は先程からずっと感じていた気配に神経を集中した。
………かなりの数だな。
まあ彼女単体で危険だから襲ったって感じじゃなくて多分、常習犯かな。
まあ良いか。
すぐに、片付ける。
そう思い、俺は周りの襲う気満々の奴らをひたすらに倒していった。
「なっ!」
「くそっ!」
「え!?そんな…」
ありとあらゆる悲鳴が工房の外を包み込むが、一向に文句を言う気配がない。
かなり集中してるっぽい。
あ、そうそう。
勿論俺がしたのはそれだけじゃないよ。
俺も、妨害工作したから。
この唐辛子を使ってね。
作製中の所に入れたりとか。
仕返しだー!
うーん……それにしても…ずっと工房に篭ってるなぁ。
もうすぐで一週間過ぎちゃうよ?
え?この工房共用なんじゃないかって?
……ノーコメントで。
そう不安気に待っていたその瞬間、彼女は出て来た。
「漸く完成したわ!」
そう大声をあげている彼女を見ながら俺は作品を見た。
彼女が作ったのは……




