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廃れた世界のプレイヤー  作者: 春夏 冬
10章 入れ替わり
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回収

『アップデートは終了しました』


そうメッセージが聞こえ、俺は目が覚めた。


「主様!」


うーん、えーっと……そうだ!


逃げてる時にアップデートが入って気絶したんだ。


……なんか良いのか悪いのか分からないタイミングでアプデ入って来たな。


っと、で、アップデートの内容は……!?


海エリアの解放!?


………どういう事だ?


あの何かがある限り、このエリア外には出られない。


確かに運営ならその設定を弄る事も可能だろうが、わざわざ()()()()まで変えるのか?


するとしたらそれがこの先必要だったか、それとも何かミッションの達成報酬か。


恐らくこの二択だな。


…………タイミングが悪い。


この先の為にも行かなければいけないのは確定だが、俺はまだあの石から()()()()()()()()()()()()


え?情報を手に入れたんじゃないかって?


あんな短時間、しかも能力の制限がされてるのにそんな事出来る筈がない。


あれは嘘だ。


あの厳重な警備から外す為の。


「あの石が鍵を握っている」


そう思えば彼らは自分の元にそれを置き、調べようとするだろう。


その隙に俺はあの石を調べる。


記憶を全て見るのは無理でも、キーワードだけでも引き出す。


思い出として深く残ったキーワードを。


俺は記憶を引き出す為の魔回路をあの場所から記録し、ここに戻って来た。


その魔回路はストロマを呼んで作って貰うとして、


「フォス、フォスはムシュと一緒にストロマを呼んで、人間の国に帰ってくれ」


「え?あ、はい、分かりました」


「分かりました」


恐らく海には危険がないかの調査で行くだろうが、その時に重要となる何かがあった場合、その場に居合わせないのは厳しい。


「何かあれば報告を頼む」


「「はい!」」


はぁ、出来れば海で釣りとか泳いだりとかしたかったんだがなぁ。


あ、それとこの腕の義手の外す方法も考えないとだ。


うわー、大変だなぁ。


とりあえずストロマが来るまで待つか。

………………

…………


「お待たせしました師匠!」


お、漸く来た。


「それでどうしたんですか?」


「ああ、作って欲しい魔回路があって…」


………あれ?どうやってこれ魔回路の設計図伝えれば良いんだ?


…紙にでも書くか。


あ、そうだ。


「ストロマ、この義手いらないか?」


「え?えーっと……はい、結構です」


あー、やっぱりか。


「じゃあこの呪い、解いたりとか出来ないか?」


「この呪いをですか?」


「ああ」


呪いって言う位だから死んでも外れないよなぁ。


「うーん……まあ時間を掛ければ取れそうです」


「そうか、それじゃあそれも頼む」


「分かりました」


…………あれ?なんか喋り方変わった?


大人びたっていうか……あ、そうだそういえばめちゃくちゃ時間が経ってたんだ。


……ん?あれ?


「なんでストロマはそんなに成長してないんだ?」


そう俺は聞いた。


「!………帰ります」


「え?」


「帰って寝ます!身長伸ばす為に!」


……めちゃくちゃ気にしてたー!


「僕だってなんで数十年も経ったのに1センチも伸びないのか分かりませんよ!」


「もう僕帰ります!」


えーっと、えーっと、


「それじゃあもしこの義手外してくれたら身長伸ばしてあげる」


「!………分かりました。で、その作って欲しいものって何ですか?」


よし、機嫌を直せた。


「えーっと…」

……………………

…………


「出来ました!」


ん?あ、出来たか。


最近寝てなかったから寝てたよ。


「ありがとう、ストロマ」


「はい!」


さてと、作ってもらったのは記憶を読み取るもの二つ。


何故二つかって?


もう一つは、


ザクッ


ドサ


「え?な、何を…」


この義手に使う。


明らかに怪しいこの義手。


そしてありとあらゆる魔回路を創る者という概要。


恐らく資料の中にあったあの人物だ。


なら、これに使わないという選択肢は無い。


じゃあなんで腕を取ったのか。


腕がついてる俺にその効果が行くかもしれないからな。


段々とその義手は俺の腕に再びくっつこうとしてる。


さて、その隙に魔回路を使用!


『……真実は……全て……集め……』


真実は……全て……集め?


うーん、真実を知る為には何かを全て集めろって事か?


いや、でも分からないな。


この穴埋めも単なる予想だし、全く違う可能性もある。


もう一回は……無理そうだな。


既にこの義手は再び俺の腕にくっ付いた。


「え、えー、えー……」


なんかストロマは凄い引いてるし。


「それじゃあ俺は用事があるから行くね」


「久しぶりに会えて良かったよ、じゃあね」


そして俺はストロマの返事を聞かずに、イースの家へ行った。

………………

………


……誰も居ない。


警備は居るかと思ったんだけど、それも居なかったし、なんならイース自身も居ない。


!まさか……持って行ったのか?


そう、イースは世界樹さんの形見と思い、それを持って行ったのだ。


……まずい、非常にまずい。


この流れだと俺も海に行って盗まないとじゃん。


キーワードを手に入れて、単体行動で一足先に秘密を知っちゃおうって思ったのに。


………これはまずい…しかも尾行っていう事は釣り、水泳等出来ないじゃないか!


はぁ、フォス達にはもう既に命令出したのに今更無しはダメだよなぁ。


仕方ない、ここは一人で頑張ろう。

今日で冬休み終わりなんで明日からは二日に一回となります。

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