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廃れた世界のプレイヤー  作者: 春夏 冬
8章 発展
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ケイサイド21

貨幣制度を導入が安定し、書類もある程度できた。


となると次するべきは一つ、この村の整備だ。


まあもう村って規模じゃ無くなって来てるんだけど。


今の所大きな施設は食堂だけで、他は家しかない。


となると自動的に店を建てたりとかの必要がある。


でも今まで一定間隔を開けて適当に家を建ててただけだからこのままそれをしたら大変だ。


道とかがぐちゃぐちゃになっちゃう。


それと地面が地べたっていうのも改善したい。


となると……あれ?全部の家取り壊しか?


その方が断然楽ではあるんだけど住む所……どうしよう。


うーん、誰かそういった能力持つ人居ないか?


家自体を動かせる……あ!


レイヤ確か狼人だったよな。


それにめちゃくちゃ強い。


レイヤなら運ぶ事出来るんじゃないかな?


チャット


「レイヤ、来て」     

.

.

.


『送れませんでした』



チャットが送れなかった。


「ええ!?」


送れないとかあるの?


普通に山の上とかでも送れたのに?


えー、レイヤどこにいるの?


はぁ、ひとまず亜人さんに協力して貰って住居の移動を頼むか。

…………………

……………


よっしゃー!終わったー!


いや、やっぱり亜人は凄いなぁ。


人間だと身体能力を強化するしか出来ないもんなぁ。


それでも何日か掛かったし、かなり数多かったもんなー。


っと、そんな事してる暇は無いな。


一応国となる部分の敷地については線引きをした。


それと同時に家をどこに建てるかとかの印も付けた。


しっかりと道の確保とかも出来たし、大丈夫だろ。


後はどこに家を建てるか等の事のアンケートを取ったりしつつ、その人気具合で土地代とかも決めれば良いと思う。


店とかになると不動産業の人が居れば大分楽になるな。


と、まあとりあえず今はこの一帯にタイルを敷いて貰おう。


「イースー!」


「はーい」


「それじゃあよろしく」


「分かった」


「因みに魔力の補給は?」


「しっかりと準備してあるよ」


この辺りを一掃する時に大分要らないもの出て来たからなぁ。


「よし、それじゃあいきます!」


そうイースが言った瞬間、国の敷地の約4分の1がレンガのタイルに覆われた。


「吸収吸収っと」


さらっとこんな事するから凄いんだよなぁ。


「よし、それじゃあ続き行くよ!」


「ああ」


そして、見事にこの国にレンガのタイルを敷く事に成功した。


お城の方はあっちで進めてくれてるし、こっちも頑張らないとだな。


そう思い、彼はアンケート用紙を配り始めた。

………………

………


「終わったーーー!!!」


アンケート結果書くのも見るのも大分面倒だったよ。


だけどある程度は分かった。


こっからは抽選だな。


多かった場所に抽選で当たればそこに住める。


空き地はある程度余裕を持ってるから大丈夫だろ。


多少公共の施設の場所はこっちで決めさせて貰ったしね。


よし、これの移動を終わらせれば完了だ。


後はなるがままになるのみ。


吉とでるか凶とでるかは分からないけど、上手くいけば良いな。


さて、それじゃあ戻しスタートだ。

………………

………


「それじゃあこの国の建国に、乾杯!」


「「「乾杯ー!」」」


ついに国の下準備が終わった。


それと同時にライに建国宣言しちゃえって言われちゃってね。


勢いのまま今日は建国記念日となった。


これからが一番の頑張りどころなんだけど、やっぱりここ最近忙しかったし皆んなで一息つくのも良いかと思ってね。


さて、今日は楽しむぞー!


幸い?この準備は俺の知らない間に勝手に進められてたから食料もたっぷりだ。


「どう?最近」


「あ、レインさん」


「良い感じだと思いますよ」


「そう?疲れてない?」


「大丈夫ですよ」


「なら良いけど……明日、楽しみにしててね」


「え?」


俺がその言葉に呆然としていると、レインさんはどこかに行ってしまった。

…………………

……………



翌日…


宣言通り、レインさんはとんでもない事をしでかした。


住居の表等の資料を配り終えると、彼女は真っ先に一等地の一部を買い取りに来たのだ。


そしてそこに何かを建設するらしい。


いや、うん、これゲームで言う所のスタートダッシュを決められたな。


恐らく貨幣制度が始まってからレインさんの……教え子?で良いのかな。


そういった人達と協力して換金制度を利用して大量の獣をこっちに売ったのだろう。


勿論それであの量はおかしいから、多分保存してた魔物も売ったな。


この換金したものはこっちである程度商会を準備してそこで売ろうと思ってたんだけど……。


多分、レインさんはその商会を作ってるんだよね。


で、そうなったら俺もわざわざ作る必要もないし、自然と協力関係になる訳だ。


そして利権は我が物に。


やる事えげつないなー。


「どう?凄いでしょ」


「えげつないですね」


「え?あー……まあね」


はあ、まあでもレインさんが商会の会長になるっていうならかなり俺としても助かるけど。


「あ、それと私に気に取られてたらダメよ」


「え?」


ダダダダダダダ


「この土地下さい」「俺も俺もー」


ダダダダダダダ


「ええー!?……考える事は皆同じって事か」


この後の作業で過労死したのは言うまでもない。

………………

…………


さて、続々と新しい店が出来てるな。


あれから数ヶ月が経ち、ある程度の数の店が建てられた。


アイドル用のスタジアムに、本屋に、中には自分の書いた絵を売る所もある。


そういえばNPCも店を出したりする人が現れたんだよね。


まあでも殴られ屋が現れたのは予想外だった。


つい喧嘩かと思って止めに行っちゃったよ。


まあでもそれだけ聞くと近代的に思えるかもしれないけど、農業とかもあるから……なんか混沌として来たな。


「助けてー!」


そう叫んで路地裏からイースが飛び出して来た。


「どうした?」


そう聞こうとした瞬間に、イースは俺を連れてどこかへと連れて行った。



「くっそー、また逃しちゃった」


少ししてから空から翼を生やした女性が降りて来た。


「さて、どこにいるかな?」


そう彼女が目を閉じて暫くすると、何かを察知したかのように飛び出した。



「はあ、はあ、はあ」


「どうしたの?」


「逃げるのに協力して!」


そして彼はそう焦ったように言った。


「え?どうしたの?」


「実は……」


「?」


「僕をどうにかアイドルにしようってめちゃくちゃ追いかけて来るんですよ!」


「誰が?」


そう俺が彼に質問した瞬間に、上空から女性が落ちて……否、降りて来た。


「見ーつけた」


「あ」


「確保ー!」


そしてイースは縄でぐるぐる巻きにされてしまった。


「えーっと、君がイースを無理矢理アイドルにしようとするっていう……」


「うん……蝙蝠の亜人のアイドル、通称歌姫」


「よろしくね、国王様」


歌姫……誰だっけ。


「で、イース、あんなに人気ならアイドルになれば稼げるよ!」


「もうそれ聞いたよ」


「えーっとえーっと、もうやろうよアイドル!」


「やだよ」


「えー……でも、私は勧誘続けるからね」


「もう嫌だ……」


「ははは…」


うん、イースも大変そうだ。

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