プロローグ
小説を初めて書きました。
楽しんで読んでくだされば幸いです。
「こんにちはー宅配便でーす。」
「はーい」
うーん、宅配便で何か頼んだ覚えはないんだけど何だ?
「こちらにサインをお願いします」
はーい、篠原っと。
「ありがとうございます」
えーっと届いたのは、VRMMO使用用機材か。
あ!これって最近テレビや新聞で話題になっているやつじゃん!
有名じゃない会社が作り上げたものだけど、世界初のVRMMOだから皆興味津々なんだよね。
確かワールドクリエイトオンラインって名前で、
「何もかもが廃れてしまった世界をプレイヤー達で造り上げていく」って新しいコンセプトのRPGなんだっけ。
大抵のゲームはある程度発展している所から始まるから面白さなんかも注目されているんだよね。
俺に届くのは心当たりがあるけど他の人達はどうやってもらうのかな?
抽選とか?
まあ、別に気にする必要ないか。
じゃ、早速VRMMOやろっと。
ん?説明書が無いな。
まあ、あっても説明書は俺あんまり読まないから別に良いか。
えーっとコンセントを挿して、このヘルメットみたいな機材を被れば良いのか?
あれ?……段々…………意識が………
………………………
………………
……
「初めまして、初期設定等の補助をするサポートAIのリサです」
そして目を覚ますと真っ白い世界にたたずむ一人の女性が見えた。
ここがVRMMOの世界か………。
凄いなー。
現実と感覚は殆ど変わらないじゃん。
「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
ん?ああ、名前ね。
「俺の名前は篠原連夜だ」
「篠原連夜様ですね、それでは篠原連夜様、
ステータス作成を初めてもよろしいでしょうか」
「よろしくお願いしまーす」
「まずは、この世界で使われる名前を決めたいと
思います」
えっと名前ね、連夜………レンヤ……。
「レンでお願いします」
「レン様ですね。これからはレン様と呼ばせていただきます」
ん?これ本名聞く必要あったのか?
まあ、良いか。
「それでは最初にこの世界でのステータスが何かを説明したいと思います」
「まずこの世界でのステータスは、
名前、種族、性別、レベル、状態、生命力、魔力、スキルがあります」
ん?あれ?
「攻撃力とかって無いんですか?」
「はい、この世界のステータスは攻撃力等の表記がありませんのでご注意ください」
あ、そうなんだ。
うーん、確かにその方がリアルなのかもしれないね。
まあステータスがある時点でもうリアリティー無いけど。
「では次にその表記の詳細を説明していきたいと思います」
はーい。
「レベルとはまず、この世界では相手と戦い強い相手を殺す程経験値を入手でき、身体能力が上がる為その目安ですね」
うんうん。
「レベルの上がりやすさの傾向としては最初は上がりやすく、後々上がりずらくなるといった感じです」
なるほど。
「そしてレベルが10になると基本的に人間は職業、魔物は種族が、そしてそれぞれが持っているスキルの合計3種類のものが進化します」
うん、ここらへんはよくあるRPGと同じだね。
「性別は基本的に現実の身体と同じに固定されます」
あ、そうなんだ。
じゃあ現実が男でも女のふりをしたりとかは出来ない訳だね。
でも基本的って事は後天的に変えたりできるのかな?
まあ、今は関係ないし別に良いか。
「生命力は生きている力であり、0になると死んでしまいます」
うん、これもそのままだね。
「魔力は魔法を使うための力であり、生物に少なからず必要なもののため、0になると倦怠感が襲います」
あー、これは気を付けた方が良いかも。
しっかりと把握しておこ。
「状態は、自身の状態です。先ほど言った倦怠感も状態異常の一つで、基本的には時間経過で治ります」
ふむふむ、基本的に時間経過で治るっていうことは基本的ではない場合は時間経過でも治らないっていうことでしょ?
気を付けないとだ。
「スキルは、自身で練習して身に付けてください」
「種族、職業によってそのスキルの習得、習熟の速さが変わります」
「LVが10になるとスキルは進化し、より強力になります」
うーん、ここはよくあるRPGとは違うね。
大抵レベルが上がってスキルを入手するのに……。
つまりは、種族や職業が大事になってくるって事だ。
「最後に種族です。レン様は魔物と人間どちらを
選びますか?」
よし、ここがこのゲームの最重要ポイントだ。
このゲームでは人間と魔物で種族が選べる。
俺はもちろん………。
「魔物でお願いしまーす」
だってその方が面白そうだし!
「かしこまりました。レン様の種族は原初の魔物です」
このゲームでは、魔物は原初の魔物から始まり、自身にあった種族に進化することで、いろんなモンスターになることができるらしい。
けど、「自身にあった魔物」ってことは、自分のなりたくない魔物になる可能性もあるし、それを承知でなる人は少なそうだな。
「それでは、レン様のステータスを表示します。」
ステータス
名前 レン
種族 原初の魔物 LV1
状態 普通
生命力 10/10
魔力 10/10
スキル
種族固有スキル
万能変化LV1
これが俺のステータスか。
ん?
「さて、説明は以上ですが何か質問はありますか?」
「あのー、この万能変化っていうスキル何ですか?」
「これは種族固有スキルで、原初の魔物に必ず付くスキルです」
「このスキルの説明をお願いします」
「かしこまりました」
「このスキルは姿形を自由に変えることができます」
「しかし、どんなに鋭くしても質は変わらないのでそれほど強い訳ではございません」
なるほど、それでも強そうだけど。
「それではこの世界、アークで楽しんでください」
えっチュートリアルとかな………いの?………
サポートAIさんの話終わると徐々に意識が無くなって来た。
そして次の瞬間、俺の意識は完全に途切れた。