1 共通の話題
共通の話題を作るために頑張るだけの物語です。まだ盛り上がりが全然無いのは私の文章力不足です。申し訳ないです。
実はこの物語は連載中の異世界転生の門番の息抜き的な感じで考えたので、たぶん15話くらいで完結するとおもいます。それまで見ていただけると幸いです。
愛を伝える方法、と言われて何が思い浮かぶだろう。
誕生日を祝う、積極的に会話するという小さなものから、ラブレター、告白などの大きなものまであるだろう。
だが、どれもかなり勇気がいるものだ。
本当に好きな人に対し、誕生日を祝ったり、積極的に会話するなんて緊張して出来ないのが一般的だろう。むしろ、教えていないはずの誕生日を祝われた方はどう思うのか。自分なんかが会話して嫌われないだろうか。なぜか人は恋に対しては最悪な事態を想定してしまうらしい。
そして、恋愛を絡めた人間関係も難しい。もし振られたら元の友達に戻れるのか、恋のライバルはどう思うのかなど、想いを伝えた後の方が大変というケースも少なくない。
だが、私のような最悪の事態を想定せず、想いを伝えた後の始末も完璧だという人間なら大胆に告白しても何の問題もないだろう?特に好きな人と共通の話題を作ることに関しては私の右に出るものはいない。
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「ふざけてるのかっ!!」
そこまで読んだ目の前の教師は、怒り心頭で俺を叱る。
「ふざけてなんかないですよ。良い論文だったでしょう?」
「なぜ[現状の若者の問題点]という論文に対し、自らの恋愛の価値観について長々と語っているのだ!!」
「少子高齢化対策として、恋愛を積極的に行うことも対策になるだろう、という至って常識的な考えから書きましたが」
「お前の主観が入りすぎだろうが!!」
という会話をおよそ10分前にした俺、大山寒太は現在、論文の書き直しを命じられ一人高校の教室で論文を書いている。少子高齢化は現在の若者の重大な問題だと思ったんだけど、頭が硬い教師には通じなかったか。頭かつお節先生に納得してもらいたかったな。
再提出を命じられた自分の論文に目を通す。何がダメだったのだろうか。自分の恋愛の価値観を入れすぎたのがまずかったのかな。今度はクラスのみんなの恋愛事情を勝手に取り入れよう。確かみきちゃんは先輩と幼馴染と転校生の3人の彼女だったっけかな。みきちゃん…浮気がバレても強く生きて。
突然の告白だが、俺は過去に一度だけ彼女がいた。いた、と過去形なのはどうか察してほしい。その後は、ただの友達に…戻るはずもなく、付き合う前よりも疎遠になってしまったような気がする。そして、接点が無くなり現在に至る、という訳だ。
そんな感じになってしまったが、俺はまだ彼女のことが大好きだ。この気持ちは未来永劫続くだろう。
と、自分の愛の価値観を殴り書いた論文を見返しながら考えていると、画期的なアイデアが思いつく。
「そうだ!あいつとの共通の話題を作ろう!!」
そしてもう一度前の関係に戻るんだ!!そう決意し、論文に共通の話題を作ることの大切さを綴った。深夜テンションもどきだったから見返して死にたくなったのは後の話。共通の話題〜男女が手を繋ぐために必要なもの〜自分で書いたが何だこの題名。
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また、頭かつお節先生からお叱りを受け、提出期限を延ばしてもらった俺は、ある人物を探して校内を走り回る。共通の話題を見つけるために必要な人物だ。
昇降口から下校しようとしていたその人を見つけ、急いで追いつく。
「雨水!!少し教えてほしいことがある!!」
彼女は雨水 雫。俺の元カノと一番仲が良かった女子だ。雨水という名前の通り、冷静なイメージがついているが、実際は結構優しい。雫のような目が男子から人気で結構モテている。実際可愛い。
「立花が好きそうな物を教えてくれ!!」
立花 春楠。俺の元カノの名前だ。
雨水の顔が怪訝になる。やめろ、変なようには使わないならそんな汚い水溜まりを見るような目で見ないでくれ。おいおい、自慢の目が雫じゃなくて汚水になってるぜ?
「寒太が春楠について知らないことを私が分かる訳ないでしょ。幼馴染なんだから寒太のが春楠のこと知ってるでしょうに。」
そう。俺と春楠は幼い頃からの付き合いだ。大寒と立春で運命を感じたりしたピュアな俺はどこへ。昔はどんなことがあっても幼い頃のようにずっといると思ってたなぁ。
「っていうか、寒太まだ春楠に執着してたんだ。そろそろ切り替えないと辛くない?あんたのこと好きな人はまぁまぁいるんだから寄生先はたくさんあるわよ。」
まじか!俺モテ期来てたんのか!?モテ期とはなにかを論文に書けば良かったなぁ。俺も第2のみきちゃんになる可能性が!?
「そりゃあね。気分はまだ彼氏の頃だからな。幼馴染でしかも好きな人を簡単に諦めろという方が無理がある。」
「そうだけどさぁ…。辛くならない?」
「まぁ…たまに。」
頻度は少ないが、付き合ってた頃を思い出して枕を濡らすことだってあるんだぞ!!普段馬鹿な俺のギャップ萌えだね。
「はぁ…。春楠は動物、特に犬が好きだったはずよ。家の事情で飼ってなかったけどほんとは飼いたかったみたい。ていうかそんくらいあんたも知ってるでしょ?幼馴染なんだから。」
「なんだよ!やっぱ知ってたんじゃねぇか!サンキュー!!幼馴染ってのは好きなもの何?みたいなふつうの会話はあんましないってのは覚えとけ。」
「はぁ。覚えておくわよ。ていうか、それ知ってどうするの?」
「犬についてめっちゃ調べて、俺も犬を大好きになる。好きな人の好きなもんはチェックしとかなきゃダメだろ!」
「…そうね。好きにすればいいと思うわ。ちゃんと周りの人の気持ちとかも考えてあげてね。」
「……?まぁ分かったよ!ありがとな!!」
雨水は多分、突っ走る俺にちゃんと周囲を見ろって注意してくれたんだ、ということにしておいた。良い友達を持ったな俺!
さて、犬について猛勉強しよう!!
俺は突っ走って家に帰った。
「…周りを見て気づいてほしいこともあるって意味なのに…。ほんと真っ直ぐね。」
そんな雨水の声は俺には届いていなかった。
その日、家に帰ってからは寝る時間も費やし、犬の種類や、特性、女性に人気の犬を調べた。
犬の着ぐるみを着た男性の評価などを記憶に叩き入れられたときもあったね。眠気よりも犬の着ぐるみを着た頭かつお節先生に似たおじさんの大量の画像の方が何倍もキツかったわ。プラスかけるマイナスがマイナスになる理由がやっとわかった。若作りってもんじゃねぇよあれは。馬鹿づくりだわ馬鹿野郎。
次の日、論文に犬のかわいさについて語り、説教を受け、教師の顔で昨日の夜見た画像を思い出し吐きかけた。まじで地獄。
雨水には今後も随分迷惑を掛けるだろうな、意味もないことに協力させるのは気がひけるが、俺の愛は引けない。必ず、春楠に想いを伝えてやるぜ!今は犬での話題を話したい気分だぜ!!
だが、俺と春楠はもう元に戻れないほど距離が遠いことは俺が一番知っているのだ。距離が空いたのはどっちが悪いとかでは無い。お互い引きざるを得なかったのだ。
せっかく学んだ犬の話題をすることは無かった。
構成を最終話まで考えたおかげですらすら書けました。今後もすらすらいければいいなぁと思ってるので頑張ります。文章力皆無ですが、初心者のサッカープレイを見守るような温かい目で見守ってください。
同じ作品ばかりだと読んでいても書いていても飽きると思うので、異世界転生の門番と同時進行で行こうかな、と思ってます。