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つまり全て手のひらで転がされていると言う事

「……座ってくれ。」


『御気遣いありがとうございます』


自宅に戻ると、娘と人の範疇に収まらない『何か』が出迎えてくれた。サトルはリビングに『何か』を通すと椅子を並べてテーブルを挟み一対一で向き合った。


「まず、聞かせてくれ。アンタが幸に勧めている“魔法少女”は怪獣達と闘う戦士だな。」


『はい』


「そしてそれは、()()で不死になるわけでもない、死んでもおかしくない奴って訳だ。」


『…はい。ですが、サチは才能に恵まれた子です。私の授けたオーブがあれば、かつてないほど強力な力を手に入れるでしょう。』


ギリッ


「なら、考えるまでもない。幸から離れろ『異世界人』」


サトルはそう、

怪獣や怪人と同列の存在『異世界人』に向けて言い放った。







サトルが幼い頃から、世界には怪獣、怪人、そしてヒーロー達が存在した。

異界からの侵略者である『奴ら(怪獣達)』はデタラメに世界を壊そうとし、博士なり古代人なりそう言う事になっている『彼ら(異世界人)』は人間に武器を与え、抗えさせた。

昔は『彼ら』も、うまい事隠そうとしていたようだが、時代が時代だ。サトルが10歳を迎える頃には『彼ら』が『奴ら』と同列の存在であることが正式に露見した。


まぁ最も、今の人類に彼ら無くして怪獣達からの防衛は不可能であり、激しく拒絶することはなかった。

ただ少し、戦士に選ばれ結果的に命を落としたヒーロー達の身内がーーっただけだ。


サトルの目の前にいる『何か』が、過去の先人達のよう博士やぬいぐるみに化けて来なかったのは、その日を境に異世界人は異界の者である事を偽る必要がなくなったからであろう。


人間に力を与える特殊な力を除けば軒並み奴ら以下の力しかないとは言え、彼らは人類の数十倍以上の力があるのだ。物理的にも問題がなければ、仮面を被る必要などいよいよ見当たらない。


それに、


今のサトルみたいに強く拒絶するようであれば、


『残念ながら貴方に決定権はありません。サチは魔法少女に()()()のです。』


力でねじ伏せればいいのだから。

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