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赤道  作者: につき
5/20

河口

消えそうな北風は空の向こう側を知らない

冷たさを忘れて眠る蝉はまだ朝を知らない

今のわたしは明日のわたしをまだ知らない


冬という名の川が流れていく

薄青の空には大きな雲が映る

橋の上より遥か下流を追えば

輝ける夜明けへと続いていた


ここに道があった

始まりの泉に日は沈み

太陽は夜の川を流れ

やがて河口に日は昇る


繰り返される終わりと始まり

繰り返される答えと問いかけ

求め続ける者と与え続ける者

隠れ続ける者と探し続ける者


慌てることはないのだ

停滞した思考の隙間から日常が浸食して

落ち葉のように訪れた言葉たちが散逸してしまっても

やがて わたしの河口から日が昇る

優しき凍えに洗われて

より一層の透明となって

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