共鳴の覚え書き
これは解説などというおこがましいものではなくて、わたし自身のための覚書として残しておくものであって、ついでに投稿してしまおうという浅ましい行為でもあります。
【まなざし】
世界からわたしへ向かうまなざしのこと。わたしが星を見る時、星もわたしを見つめていた。そして何時からか「まなざし」を感じる。いつも世界がわたしを見つめている。それはわたしへ沁みてきて、わたしは「まなざし」となり風景となって拡散する。風景は語る。抒情である。
【表情】
風景は遷ろう。雲はひとときも形を留めず、空色は広がりながら希薄な彩りを変えていく。光そのものが。影が。時は過ぎる。季節となり、終末に向かう私たちとして。これが表情となって語り掛けてくる。寂し気な横顔。華やかな真正面の笑顔。見知らぬ後ろ姿。わたしの中で何度も何度も対話が繰り返されている。わたしの存在のコアを通り過ぎているようだ。やがてそこから詩が還って来る。
【重力】
存在は重さを持つ。それ故に引き合い、惹き合う。これが「まなざし」である。そして「表情」はその存在の重力に引っ張られている。我らは存在に繋がれている。放たれる時を求めて鳴く。その鳴き声が共鳴を求めている。世界に「まなざし」が満ちている故である。