0 はじまりは白の中で
気がついたら、"俺"は白い空間の中にいた。
…………なんて言われてたら、普通の人なら
おかしなことを言う奴なんて思うことだろう。
だが実際辺りを、見回してみても、
自らの目に写し出される景色は、白一色である。
そういえば、昔見たテレビ番組の主人公が
死んだときもこんな感じの場所にいたっけか…
しかしこうも似ていると、ここが実際に撮影が
行われたセットではないかと思えてくる。
まあ、ここには広さという定義も
存在していないようだが…
「はぁ……はぁ…」
試しに壁があるのではと思い、走ってみたものの
どれだけ走っても、障害物にすら当たらない。
景色も最初いた場所と1寸たりとも相違ない。
……さて、どうしたものか
いつの間にか走るのにも疲れ、
座り込んでしまっていた。
とりあえず、どうしてこうなってしまった
のか思い出してみることにする。
………………………………………………
…………………………
…………
そう…これは多分昨日?のことだろう。
その日"俺"はとても機嫌がよかった。
何故かと言うと、その日発売された
男性向け恋愛シュミレーションゲーム
『恋する世界乙女』
訳して"こいおつ"を買うことが出来たからだ…
なんだその程度か、と思う奴もいるだろうが
このゲームは発売前から
ネット予約が出来るサイトでは、
サーバーがパンクしてしまう程に
事前予約が殺到し、各ゲーム店などで予約しても
商品を受け取ることが出来るのは発売から
数ヶ月後という発売前から注目を
浴びているゲームなのだ。
それもその筈、このゲームは
昔から"から天!(からませて天女!)"や
"ヒモうま(ヒモうとに異様に好かれてるので
人生美味しいです)"などの大人気ゲームの
シナリオを担当してきた
『大室 山手 』氏が
10年ぶりに書き上げた新作なのだ。
"俺"もこの人の作品は幾つかやってきたが、
どれもキャラの持つ魅力を最大限発揮させている
良作ばかりだった。
なので、直ぐにでも帰ってこのゲームをしたい
気持ちを抑え切れず、スキップしながら
家から約15分くらいの距離にある
駅近くの横断歩道を渡ろうと、
ふいに右を向いた時だった。
人間死ぬ時は走馬灯を見るなんて言うのだが、
その時の"俺"はぼんやりと目の前に迫り来る
トラックを見ながら、
(……あぁ……ゲームしたかったな…)
なんてことを考えていた。
………………
尚直後『青年』と思われる"人物"は
一瞬にして『血塗れの肉塊』へとなった。
というわけで1話書き終えました~
作りが大分雑になりましたが、初投稿なので
お許し頂きたい(;´Д`)
現在、スローペースで更新していこうと
思うので気に入って頂けたなら
また、見に来てくださると有難いです。
ではでは~また次にお会いしましょう(^_^)/~~
【改稿】
2016/2/28 タイトルの変更、話数の修正