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ふかがわばすたーず2016  作者: ニートスズキ
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哲子ふかばすに加入する

 「で、ここって何をするところなんですか?」

 「よく聞いてくれたわっ」先輩がやおら立ち上がる。

 「東陽町はフカガワに侵略されているっ」

 「フカガワ?」

 「フカガワ高校然り、フカガワ郵便局然り、フカガワ車庫然り。あまつさえ三菱東京UFJ銀行の木場深川支店…」

 「あ、そうか。東陽町にあるのにフカガワって名前ですね」

 「そうなのよ。江東区っていうのは戦後に深川区と城東区がー」

 (一時間経過)

 「というわけなのよ、わかってもらえたかしら」先輩肩で息をしている。

 「でも、東陽町もフカガワの端くれなんですよね?」

 「ダマップ!」先輩は人差し指を振りながら私の言葉を遮ると。

 「東陽町は東陽町よ」

 「ですか〜」まぁ、どうでもいいな。

 「だから、フカガワを東陽町から追い出して、東陽町の独立を取り戻すのがこの組織の目的なんだっ」

 「なるほど〜」

 「哲子も我々の仲間になって東陽町の独立に力を貸してくれるよね」

 「これって部活動か何か」

 「巷じゃテロリスト扱いされてるな」そんな事をみかかさんが言う。

 「未成年だからって逮捕されたくないわ!?」

 「でも、あなたは征服に興味があるんじゃないの?」そうでした。

 「私はその〜征服に興味があるんですけど。制服にも興味がありまして」

 「??」

 「高校で女子の制服を下取りなんかする野望があるんです」

 「なんでまた、女子の制服?あなたは匂いフェチとか百合なのかい」

 「私は大丈夫よ」なんて先輩が安請け合い。

 「まぁ、いい。哲子、あなたが私達の活動を手伝ってくれるなら、片手間に君の趣味も手伝おう」

 「本当ですか!」みかかさんがウンウンと頷いている。

 「じゃぁ、私入ります!その〜〜」

 「ふかがわばすたーず、それが我々の名前だ」

 「私ふかがわばすたーずに入ります」


 「それじゃぁ早速加入の儀式を執り行なおう」先輩が嬉しそうにそう言う。

 「はいっ」

 「うげぇ」「園子博士それってやらないでも」他の二人は乗り気じゃない様子、歓迎されていないのかしら??

 「哲子はやりたいよな?儀式」

 「皆さんやられているんですよね?」ウンウン頷かれる。

 「なら私もやりたいです」

 「はぁあ」「ないわ〜〜」

 「そういうことだから、恙なく執り行いまーす」先輩が嬉しそうに手を上げてそう言った。でも、私はこれが悲劇を生むことになるとはこの時はちっとも思わなかった。

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