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斜め下都市伝説

見えない声

作者: 真川塁

僕は人気のない道を歩いていた。


辺りには街灯も少なく、民家もない。

道も舗装されてないので、砂利に足をとられ、何度も転びそうになったり躓いたりした。


その時、何処からともなく笑い声が聞こえた。

誰かに見られたのかと辺りを見回すも人影は見えない。

しかし、その後も声だけは僕の方に聞こえてくる。

どこか少し離れたところで学生が騒いでいるのだろうと決め付け、不安を押し殺し僕は歩を進めた。

しかし、どこまで行っても声は遠のかない。

常に同じ大きさで僕の耳にまとわりついてくる。


不安になった僕はじょじょに足早になり、終には走り出した。

しかし、走り出したとたん、今度はその声がどんどんどんどん大きくなってきた。

僕は涙ぐみながらも必死で声から離れようと砂利道を駆けたが、声は大きくなるばかり。


もう恐怖で走ることすらおぼつかなくなった僕は今更ながら携帯電話の存在に気付き、助けを求めようとポケットから取り出した。



そこで僕は目を疑った。









声の正体は携帯電話のワンセグテレビだった。

躓いた時に勝手に起動したようだった。


テレビの音量のボリュームが最大になっていた。

走った時の衝撃で勝手に上がっていたようだった。





これ以来、僕はどんな出来事にも冷静に対処するよう心掛けている。

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