表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/62

第55話 新たな機能

第55話 新たな機能


「他のボタンも試してみましょう」


アルカナが制御パネルを指差して、四人はまだ試していないボタンの組み合わせを確認する。転移以外にも装置が持つ機能があるかもしれなくて、新たな発見の可能性がある。レオンがノートに未確認のボタンをリストアップしている。


遺跡に到着すると、いつもの手順で深層部へと進んで装置群の空間に入る。


「では」


アルカナが装置を起動する。


「今日は転移以外の機能を探すわ」


「どうやって探すんですか?」


レオンが尋ねる。


「まだ試していないボタンの組み合わせを試すの」


アルカナが説明する。


「分かりました」


セレスが記録の準備をする。


「まず」


アルカナが考える。


「保存ボタンを試してみるわ」


彼女が『保存』を押す。


装置群の光が変化する。少し強くなる。


「何か変わりましたか?」


エリアが装置群を見る。


「見た目は変わりませんね」


「小石を投げてみて」


アルカナが言う。


レオンが小石を投げる。


小石が歪みに入る。しかし、消えない。


歪みの中で浮いている。


「消えませんね」


エリアが確認する。


十分待つ。小石は浮いたまま。


「転移しませんね」


セレスが言う。


「保存されているのね」


アルカナが理解する。


「歪みの中に、小石が保存されているのよ」


「では」


レオンが考える。


「解放ボタンを押したらどうなるでしょうか」


「試してみるわ」


アルカナが『解放』を押す。


歪みの中の小石が消える。


転移先に現れる。


「転移しました」


エリアが確認する。


「では」


セレスが整理する。


「保存ボタンで歪みの中に保存して、解放ボタンで転移させるんですね」


「そうね」


アルカナが頷く。


「では」


レオンが提案する。


「複数の物を保存してみましょうか」


「そうね」


アルカナが同意する。


『保存』を押す。


レオンが一個目の小石を投げると、歪みの中に浮く。


セレスが二個目の小石を投げると、歪みの中に浮く。


エリアが三個目の小石を投げると、歪みの中に浮く。


三個の小石が、歪みの中で浮いている。


「三個保存されましたね」


セレスが確認する。


「では解放してみるわ」


アルカナが『解放』を押す。


三個の小石が同時に消える。


転移先に現れる。


「同時に転移しましたね」


エリアが言う。


「では」


アルカナが考える。


「保存機能は、複数の物をまとめて転移させるのに使えるのね」


「便利ですね」


レオンが言う。


「では」


セレスが提案する。


「次は接続ボタンと分離ボタンを試してみましょうか」


「そうね」


アルカナが同意する。


「今は全装置を接続しているけど、一部だけ接続したらどうなるかしら」


彼女が『分離』を何度か押す。


装置の一部が停止する。


歪みが小さくなる。


「歪みが小さくなりましたね」


エリアが確認する。


「直径3メートルくらいです」


「接続している装置の数で、歪みの大きさが変わるのね」


アルカナが理解する。


「では」


レオンが考える。


「接続する装置を選べば、歪みの大きさを細かく調整できるんですね」


「そうね」


アルカナが頷く。


彼女が『接続』と『分離』を操作する。


歪みが大きくなったり小さくなったりする。


「自由に調整できますね」


セレスが記録する。


「では」


アルカナが考える。


「次は流れボタンを試してみるわ」


彼女が『流れ』を押す。


装置群の光が変化する。光が流れるように動く。


「光が流れていますね」


エリアが観察する。


「小石を投げてみて」


アルカナが言う。


レオンが小石を投げる。


小石が歪みに入る。消える。


しかし、転移先に現れない。


「現れませんね」


セレスが確認する。


十分待つ。現れない。


「どこに行ったんでしょうか」


エリアが周囲を見回す。


その時、歪みから小石が出てくる。歪みに入った側から。


「戻ってきました」


レオンが驚く。


「では」


アルカナが考える。


「流れボタンは、転移を逆にするのね」


「逆?」


セレスが尋ねる。


「歪みに入った物を、同じ側に戻すのよ」


アルカナが説明する。


「なるほど」


レオンが理解する。


「では」


エリアが提案する。


「強度ボタンを試してみましょうか」


「そうね」


アルカナが『流れ』を解除して、『強度』を押す。


装置群の光がさらに強くなる。


「光が強くなりましたね」


セレスが確認する。


「小石を投げてみて」


レオンが小石を投げる。


小石が歪みに入る。消える。


転移先に現れる。しかし、転移先がさらに遠い。


「百メートル以上先です」


エリアが測定する。


「出力を変えていないのに」


「強度ボタンで、転移距離が伸びるのね」


アルカナが理解する。


「出力の倍率を変えるのよ」


「では」


セレスが考える。


「範囲ボタンと似ていますね」


「そうね」


アルカナが頷く。


「でも、範囲は歪みの大きさ。強度は転移距離よ」


「では」


レオンが提案する。


「安定ボタンとの違いは?」


「試してみるわ」


アルカナが『安定』を押す。


装置群の光が安定する。揺らぎが少なくなる。


「光が安定しましたね」


エリアが観察する。


「小石を投げて」


レオンが小石を投げる。十回。


転移先を測定する。


「全て同じ場所です」


セレスが報告する。


「誤差が0.1メートル以下です」


「安定ボタンで、精度が上がるのね」


アルカナが確認する。


「以前確認したことと同じね」


「では」


エリアが考える。


「他のボタンも試してみましょう」


四人は実験を続ける。様々なボタンを押す。


未知のボタンも試す。


一つのボタンを押すと、装置群の一部が回転する。


「装置が回転しましたね」


レオンが確認する。


小石を投げる。転移する。


「転移は成功しました」


「でも、回転の意味は分かりませんね」


別のボタンを押すと、装置群から音が出る。


「音が出ましたね」


エリアが確認する。


小石を投げる。転移する。


「転移は成功しました」


「でも、音の意味も分かりませんね」


様々なボタンを試すが、効果が分からないものが多い。


「今日はここまでにしましょうか」


セレスが提案する。


「そうね」


アルカナが装置を停止させる。


四人は深層部を後にする。遺跡の外に出る。


「今日は装置の複数機能を調べました」


レオンが言う。


「保存と解放で、複数の物をまとめて転移できます」


「接続と分離で」


エリアが続ける。


「歪みの大きさを調整できます」


「流れボタンで」


セレスが言う。


「転移を逆にできます」


「強度ボタンで」


「転移距離が伸びます」


「そうね」


アルカナが頷く。


「かなり多機能ね」


四人は工房への帰路につく。


工房に戻る。記録を整理する。


「装置の複数機能」


セレスがノートに書き込む。


「保存・解放:複数物体を一括転移」


「接続・分離:歪み大きさ調整」


「流れ:転移方向逆転」


「強度:転移距離倍率変更」


「安定:精度向上」


「未知のボタン:効果不明」


「次は」


アルカナが考える。


「生物の転移を試してみましょう」


「生物?」


エリアが尋ねる。


「はい」


アルカナが説明する。


「小さな虫は成功したけど、もっと大きな生物を試すの」


「危険では?」


セレスが心配する。


「慎重にやるわ」


アルカナが答える。


「まずは小動物から始めましょう」


「分かりました」


レオンが同意する。


四人は夕食を作り、食事を済ませる。


明日への準備を整える。生物転移の実験のために。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ