表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/62

第52話 操作の習熟

第52話 操作の習熟


「もっと速く操作できるようになりましょう」


エリアが制御パネルの前で提案して、アルカナが頷く。これまでの操作では時間がかかりすぎていて、より正確に素早く操作できれば実験の効率が上がる。セレスが記録用のノートを開いて、操作手順を確認している。


遺跡に到着すると、いつもの手順で深層部へと進んで装置群の空間に入る。


「では」


アルカナが制御パネルの部屋に向かう。


「今日は操作を練習するわ」


「どんな練習ですか?」


レオンが尋ねる。


「出力調整の練習よ」


アルカナが説明する。


「狙った距離に正確に転移させるの」


「分かりました」


セレスが目標地点を決める。


「まず三十メートル先に転移させてください」


「はい」


アルカナが『出力』と『減衰』を使って三十メートルに設定する。


「投げて」


レオンが小石を投げると消えて、十分待つと現れた。


測定する。


「三十二メートルです」


エリアが報告する。


「少しずれたわね」


アルカナが出力を微調整する。


「もう一度」


小石を投げて測定する。


「三十メートルちょうどです」


セレスが報告する。


「良いわね」


アルカナが満足する。


「では次」


セレスが別の距離を指定する。


「七十メートルです」


アルカナが出力を調整して小石を投げ、測定する。


「六十八メートルです」


エリアが報告すると、アルカナが微調整してもう一度試す。


「七十メートルちょうどです」


「次は十メートル」


セレスが指定する。


アルカナが出力を大きく変えて小石を投げ、測定する。


「十メートルちょうどです」


レオンが報告する。


「一回で合わせられたわね」


アルカナが微笑む。


「慣れてきたわ」


「では」


セレスが考える。


「もっと難しい条件にしましょう」


「難しい条件?」


エリアが尋ねる。


「距離と方向を同時に指定します」


セレスが説明する。


「三十メートル、北方向」


アルカナが出力と方向を調整して小石を投げ、測定する。


「三十メートル、北。完璧です」


レオンが確認する。


「では次」


セレスが続ける。


「五十メートル、東」


アルカナが調整して投げ、測定する。


「五十メートル、東。正確です」


「次」


「二十メートル、南」


調整して投げ、測定する。


「二十メートル、南。正確です」


四人は練習を続けて様々な距離と方向を試すと、アルカナの操作が徐々に速くなり、調整時間が短くなっていく。


「かなり慣れてきましたね」


エリアが言う。


「そうね」


アルカナが頷く。


「操作が体に馴染んできたわ」


「では」


レオンが提案する。


「連続で指定してみましょうか」


「連続?」


セレスが尋ねる。


「次々と距離と方向を指定するんです」


レオンが説明する。


「アルカナさんが素早く対応できるか」


「試してみましょう」


アルカナが準備する。


「三十メートル、北」


セレスが指定する。


アルカナが調整して投げ、測定すると正確だ。


「次。五十メートル、東」


調整して投げ、測定すると正確だ。


「次。十メートル、南」


調整して投げ、測定すると正確だ。


「次。七十メートル、西」


調整して投げ、測定すると正確だ。


十回連続で指定しても、全て正確に転移する。


「完璧ですね」


レオンが感心する。


「かなり操作に慣れました」


「では」


エリアが提案する。


「範囲の調整も練習しましょうか」


「そうね」


アルカナが同意する。


「範囲を直径3メートルに」


セレスが指定する。


アルカナが『範囲』を調整すると、歪みが3メートルになる。


「次。直径2メートルに」


調整すると歪みが2メートルになる。


「次。直径5メートルに」


調整すると歪みが5メートルになる。


「素早く調整できますね」


レオンが言う。


「では」


セレスが考える。


「全てを組み合わせましょう」


「全て?」


アルカナが尋ねる。


「距離、方向、範囲、全てを同時に指定します」


セレスが説明する。


「三十メートル、北、範囲2メートル」


アルカナが三つのパラメータを調整して小石を投げ、測定する。


「三十メートル、北。範囲も2メートル。完璧です」


エリアが確認する。


「次」


「五十メートル、東、範囲4メートル」


調整して投げ、測定すると正確だ。


「次」


「二十メートル、南、範囲3メートル」


調整して投げ、測定すると正確だ。


十回連続で指定しても、全て正確だ。


「完璧ね」


アルカナが満足する。


「操作を完全に習得したわ」


「では」


レオンが提案する。


「調整ボタンも練習しましょうか」


「調整ボタン?」


セレスが尋ねる。


「魔力の種類を変えるボタンです」


レオンが説明する。


「そうね」


アルカナが『調整』を押すと、装置群の光が青から緑に変わる。


「色が変わりましたね」


エリアが確認する。


「これは何か効果があるんでしょうか」


「分からないわ」


アルカナが答える。


「試してみましょう」


小石を投げると転移した。


「転移は成功しました」


セレスが確認する。


「色以外に違いは?」


四人は転移先、転移時間、精度を観察するが、全て同じだ。


「違いが分かりませんね」


レオンが言う。


「では」


アルカナが考える。


「他の色も試してみましょう」


『調整』を何度か押して緑、黄、赤、青と変え、それぞれで小石を転移させるが、全て同じ結果だ。


「色による違いはないようですね」


セレスが記録する。


「そうね」


アルカナが頷く。


「調整ボタンの意味は、まだ分からないわ」


「では」


エリアが提案する。


「他のボタンも試してみましょうか」


「他のボタン?」


レオンが尋ねる。


「まだ試していないボタンです」


エリアが説明する。


「残りの文字が読めないボタンね」


アルカナが制御パネルを見る。


「四個残っているわ」


「試してみましょうか」


セレスが言う。


「危険かもしれないわ」


アルカナが警告する。


「慎重に」


彼女が最初の未知のボタンを押すと、装置群の光が変化して少し明滅する。


「光が明滅していますね」


レオンが報告する。


小石を投げると転移した。


「転移は成功しました」


エリアが確認する。


「でも何が変わったのか分かりませんね」


「そうね」


アルカナがボタンをもう一度押すと、光の明滅が止まる。


「このボタンは何かの設定を変えるのね」


「次のボタンを試しましょう」


セレスが提案する。


アルカナが二番目の未知のボタンを押すと、装置群の音が変わって低い音が響く。


「音が変わりましたね」


レオンが言う。


小石を投げると転移した。


「転移は成功しました」


「でも音以外に違いは分かりませんね」


「三番目」


アルカナが三番目のボタンを押すと、装置群の配置が少し動く。


「装置が動きましたね」


エリアが驚く。


小石を投げると転移した。


「転移は成功しました」


「四番目」


アルカナが四番目のボタンを押すと、何も変わらない。見た目も音も。


「何も変わりませんね」


セレスが言う。


小石を投げると転移した。


「転移は成功しました」


「では」


アルカナが整理する。


「未知のボタンは、何らかの設定を変えるけど、転移自体には影響しないわね」


「そうですね」


レオンが同意する。


「今日はここまでにしましょうか」


セレスが提案する。


「操作の習熟は十分できました」


「そうね」


アルカナが装置を停止させる。


四人は深層部を後にして遺跡の外に出る。


「今日は操作を習熟しました」


レオンが言う。


「距離、方向、範囲を素早く正確に調整できます」


「連続指定でも」


エリアが続ける。


「全て正確に対応できました」


「未知のボタンも」


セレスが言う。


「試してみましたが、効果は不明です」


「そうね」


アルカナが頷く。


「でも、基本的な操作は完璧に習得したわ」


四人は工房への帰路につき、工房に戻って記録を整理する。


「装置制御の習熟」


セレスがノートに書き込む。


「距離、方向、範囲の調整を習得。素早く正確に操作可能」


「未知のボタン」


レオンが続ける。


「四個試したが、効果は不明。転移には影響なし」


「次は」


アルカナが考える。


「大型物体の転移を試してみましょう」


「大型物体?」


エリアが尋ねる。


「今まで以上に大きく重い物よ」


アルカナが説明する。


「装置の限界に挑戦するの」


「そうですね」


セレスが同意する。


「明日、試してみましょう」


四人は夕食を作って食事を済ませ、大型物体の転移実験のために明日への準備を整える。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ