可能態 その8
「ハァーー…」
…きた!
きたきたきたきた!!
手が温かい…、
やれる!今度こそやってるぜ!
右手を突きだして、心の中で叫ぶ!!
光の波動!!
「ハァァァァァァッ!!」
手に集まった光の粒子が輝き、解き放たれる!!
ブウォォーン!!
「ウギィーー!…」
……。
………ぽかーん…。
ハッ!!
「ふっ、ふっ飛んでった!!」
一瞬の事に唖然としてしまった。
手から放たれた光の粒子が物凄い衝撃波となって、ラッシュウサギを遠くへふっ飛ばした!!
【アレスの攻撃、アレスは、光の波動を放った。ラッシュウサギは、ここではない、どこかへと飛んでいった!】
「スゲー威力!」
…てっきり攻撃的な技だと思ってたんだが。
このエネルゲイアは、吹っ飛ばす技だったのか!!
「フゥー、それにしても、どこまで飛んでったんだろうか?」
…意外と近くに落ちてたりして…、
「さっさとここからずらかろうか!」
逃げるように平原を小走りに進んで行く、
「そー言えば!」
…ちょっと検索…。
「もう半分も減ってる!DP5も使うのか、あと一発しか撃てないな、気をつけて使わないと…」
…てかDPってどうすれば回復するんだろうか?
…おそらくさっきみたいに休めば良いのかな?
村に行って寝れば回復するかも…、
とりあえずこのまま進めば街道へ出る筈だ。
村の方へと向かって行く…、
出るなよ!モンスター!
なるべく静かに、素早く進んで行く、モンスターと戦うと痛い目にあうから、もう戦闘になるのはゴメンさ!
まずは村に帰って、今回得た報酬で、防具を揃えてから出直そう。
こんな布切れ一枚じゃ、何も装備してないと大して変わらんからな。
さんざんボコられて、しみじみ思った。
しかし俺の力ってこの世界では、ウサギ一匹相手になんとか勝てるくらいだなんて…やべー…この先大丈夫だろうか?
……。
「フー」
しばらく進んで行くと普段の行いが良いからなのか?
運良くも魔物に会うこともなく街道へと出た。
「おっ!」
道なりの向こう、それなりの先に、村が見える!
「助かったー!」
しかし村を確認するとすぐに平原の草影に隠れた。
さすがにこのまま行くのは、マズイからな。
捕まえた獲物や山菜を袋から取り出し、並べていく。
そーいやさっきは、痛くてとっさに出してたが、袋から何か物を出すときは、出したい物を念じて、掴み出すと出てくるみたいだな。
「便利な袋だ。さてと、まずはこいつを…エイ!」
ブチ!
モッサーの毛を引っこ抜くとその長い毛を使って、山菜を縛っていった。
そしてモッサーを腰の辺りにくくりつけて、ラッシュウサギを背中に担ぎ、その上から山菜を担いで、
「よいしょっと、これで良し!さあ行こうか」
ドロドロしたアメーバは、袋から直接出した方が良いし、これで問題ない筈だ。
「あー腹へったー」
気が抜けたら空腹感が襲ってきた。
もう昼くらいかな?
村へと歩き出す。
しかし我ながら…、
「フフフ」
素晴らしい作戦だ!
なぜラッシュウサギを隠すように担ぐかと言うと、ナキに会ったら最初に、
「これだけしかとれなかった」
とか言って、残念そうな顔をしたナキに、最後にコイツを見せれば、
「もー、隠してるなんて酷いはね」
とか言って、満面の笑みを浮かべながら出迎えてくれるんじゃ…、
…そのまま見せるよりも嬉しさ倍増のはず…。
「ムッフッフ」←アホ
意気揚々と街道を歩き村へと向かって行く、きっと村人も食料を待っている筈だ。
よーし!もうすぐ着くぞ!
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