表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

第六話 GPSと飴からの能力

「新種のウイルスだと? しかもナノマシンによる非無線式?」


「ああ。例えるならば、他人の携帯機器そのものを手にとって、イジってくる。そんな感じだ」



 なるほど。つまり、今までのコンピューターウイルスというのは、電波によって間接的に相手の情報を操作する。


 しかし、新しく出たものは電波以前の問題。コンピューターの機器内部がナノマシンによって操作されているんだ。



「情報センターを防衛が出来なかったのは触れた瞬間に、ナノマシンに感染したってことか」


「そういうこと。一応、感染しにくいやつもあったみたいだ」



 かなり危ない状況だ。警察も余裕なさそうだ。情報センターは占拠され、防衛アンドロイドは使い物にならない。


 ん?情報センターが占拠されてるってことは、俺達は電波が使えないんじゃないか?


 それを告げると幸は、他の地区の情報センターの力を借りていると言った。しかし、そこも時間の問題だとも。キナ臭い話になってきたな。



「なあ、蒼汰に頼みがあるんだ。この地区の情報センターを先に取り戻して欲しい!」


「はぁ?!アンドロイドがはびこってるところに行けるか!」



 俺はアンドロイドが、じんま疹ができるほどに嫌いだ。たまにキッチンに住む、黒光りする生き物のように無理。あんなのと関わりたくねぇし、今回は命だって危険なんだ。そこまでする余裕はねえ。それに何でルナ姉を後にしなければならないんだ。



「頼む!お前が本気を出せばいけるだろ」


「断る!それに行くとしてもルナ姉の安全が先だ」


「ダメだ!」


「何でだよ!」


「……」



 理由を聞くと突然、黙ってしまった。意味がわからない。そっちから止めておいて何も言わなくなるなんて。



「取り敢えず、これを渡しておく。機工力、使うのに必要だろ?」



 幸は眉間にシワを寄せながらポケットに手を入れる。そこから出たのは棒付き飴だった。



「ああ。貰っとく」



 俺は機工力を使うには甘いものを口にする必要がある。だから渡してきたのだろう。



 そんな、情緒不安定なやり取りをしていると、画面に赤い矢印が浮かび上がってくる。GPSが反応した。しかし、それはすぐに消えてしまう。位置情報はここから少し遠いところだったか。



「おい……今反応したよな」


「してたな……」



 しかも動いていた。ある程度の速度でだ。このGPSアプリは、そのときどれくらいの速度で移動していたかも記録される。車に乗っているかどうかなど判断するためのものだろう。画面の端に書かれていた数値を見たところ、時速約12kmだった。30秒で100m進む速さだ。普通に歩いていたらそんな数値が出るわけがないことがわかる。


 走っているんだ。しかもこの速度は人が走れる範囲内だ。車やチャリを使うならもっと早くしていているはずだ。こんな時に呑気に流して運転する人もいないだろうし。


 だとすると……アンドロイドから逃げていると想像できる。



 俺は反射的に飴の包装を剥がし、舐める。そして、屋上のバリケードを飛び越えて気圧を操り、滑空する。屋上から何か叫んでいるが聞こえない。そのまま無視をして、さっきのとは別の校門の前にに降り立つ。『ここから出てはダメだ』と静止を振り切り、敷地からでた。



 感覚が研ぎ澄まされていく。超集中状態(ゾーン)に入っているのだろう。それはフローという集中状態よりもさらに上の状態。オリンピック選手が持っていることが多いのだとか。


 この状態になったおかげか音に敏感になる。それがどこから聞こえてくるのか。何の音なのかが手にとるようにわかる。十数体ぐらいはいるようだ。



 アンドロイドの動きはゆっくりだ。標的がいないからだろう。だからなかなか、ここから離れてくれない。壊してしまうしかないか。



「しかし、アンドロイドを家族にしている人もいるんだよな」



 子供やら愛人やらとアンドロイドを家に置く人もいる。そのアンドロイドは目がカメラのようになっていたり、金属音が聞こえること以外は人と変わらない。


 だから無闇に壊そうとすれば、その人達は消えない傷をつけることにもなる。非常にやりづらい。アンドロイド事体には傷つこうがどうとも思わないが、人にも影響を受けるなら別だ。


 仕方ない。仕事用に造られたと考えられるアンドロイドだけを壊して、逃げるしかないか。


 そう方針を練っていると、例のジッジジーという音がどっかのスピーカーから響いてきた。そして、アンドロイド達の足音がこちらに向かってきた。

ここまでいただき、ありがとうございます。



続きが気になる、面白いと思った方はブックマークと、高評価を押していただけると幸いです。



評価は下の【☆☆☆☆☆】を押すだけで出来ます。



これからも是非よろしくおねがいします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ