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ある追憶の戦術使い  作者: 神崎蒼葉
最終章
83/109

降臨

 聴こえるのは意志を重んじ最善に導く人。

 未来視の的中率が極めて高くて、時に未来によって下す判決に恐怖するが、恐怖と知ってる資質は高い生命力を備えてるといつも教わった。

 よって有利に戦うなら、気に入られるのがいいと解説を受ける。

 ラムは「とはいえメイミアちゃんが話した範囲をここでまとめよう」と、黒い一帯へ視界が変わる。

 星が散らばって、ミグサとメイミアの視線には赤く巨大な天体が鎮座していた。


「いいかい、重い天体が寿命を遂げる事を超新星爆発という。この時、見た目上は爆発してるけれど、圧力や重力が急激に収縮したものをブラックホールと呼んでいる。真っ黒なのは光をも呑む重力の塊って事に対して、ホワイトホールは逆。宇宙空間にあるブラックホールから今まであたしが呑んだエネルギーを放出してる天体。さて、これらの初めは何て言うでしょう?」


 視界が戻る。

 今のは私たちに共有させる先生特有の技術だと、聴いていたらミグサはハッとして答えた。


「重力崩壊」


「はなまる」


 ラムから高熱が放出し引き寄せられる。

 俺は瞬時に滝を降らせ、重力崩壊というエネルギーが減少し出す実感があった。

 沢山掛けていった頃には晴れやかな蒸気が消えていき「メイミアちゃんは味方を引き寄せる魅力、愚冴君は立体的な思考、シオン君は最たる直感に優れる」とラム。


「あたしのものになったら原理を教えてあげる。今は優しく膨張する空間にブラックホールが現れるという事と、熱量を冷ました事、膨張以上に創生した圧力に緩和した事は、重力崩壊の処置としていい線いってたよ。テストならバツだし実戦なら満点ってね」

 

 これ以上にない休戦となって弱点を教えてくれとメイミアに呼び掛けた。


「無いよ」


 え…。


「唯一先生が弱体化するなら、低い次元に留めるのが最適かもしれない。でもそれは幻想でも創れない。時間と共に広がっていく世界に先生が存在してる以上、起源のことわりに弱点なんて…」


 なにそれ…。

 ミグサは宇宙の膨張の事なんだと納得している様だが俺にはちんぷんかぷんで「奴を拘束する方法はないだろうか?」との相談がくる。

 聞くと漆黒の剣は死の方角を司るらしく。


「不本意だが、腐敗してしまえば勝てるんじゃないか?」


 更に難しいものだった。

 分からないもの同士が打つかった結末を想像していたら。


 ◆助ける◆


 うん十万の団体の宣言した描写を起こし戦線を見渡す。

 今メイミアが隣にいる様に、戦う利点について。

 終わればいいじゃんって、一瞬でも思った凛界に絶大なエネルギーが支配した。


 龍の様に雷が上り、隕石の様なあられが降る。


 雪崩の様な気候からそのエネルギーを沈め、鉄壁の威風が宙に立つ。

 下半身を布でまとい、冠絶たる筋肉質の老人を見つめながら「どうだい、我らのゼウスに勝てそうかい?」とラム。

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