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ある追憶の戦術使い  作者: 神崎蒼葉
三章 禁断とされる由縁につきましては
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手紙

 あれから外にいた俺は公園に着いた。

 きっと逃げて来た。

 服から手紙を見つけ椅子に座った。


 ──拝啓 先輩へ──


 そんな宛名でやや不安なヴァレンの手紙。


 …


 おはようございます。今日も殺伐とした良い天気ですね、如何お過ごしですか?


 おはようございます。刃をぎっしり仕込んだ落とし穴を用意して一週間経ちました、如何お過ごしですか?


 おはようございます。先輩の枕に火薬を仕込んで二週間経ちましたけど如何お過ごしですか?


 おはようございます。一ヶ月経ちましたけど如何お過ごしですか?

 ……

 …


「怖わ…」


 ……

 …


 あれから一年経ちました。先輩の消息不明が知れ、他組織が連合を組んだり、大変ながら兄弟や会頭の義侠ぎきょうに支えられ楽しく生き永らえてます。

 そして先輩の象徴シンボルを付けていた私には桁外れの猛者もさが集う危機的抗争に追い込まれた苦悩は死んでも許しませんから。


 …


「なんか、すいませんでした」


 いえ謝っても困ります。

 さて、先輩の象徴は青い羽根でしたね。

 近寄る者は恐れを抱き、向う者は征服する。綴っていくと面影が見えるようです。

 文字って不思議ですね。

 そう、最近耳にした情報ですが豚に真珠という物取りがいるそうなんですよ。大ウケしました。

 そして明日、私の所に兄弟が来るそうです。なんでも別の世界の出身?で優秀な後輩だとか。

 ……それで。


 本日限りで、先輩の象徴を返上する議決となりましたことを趣旨しゅしに絞めさせて頂きます。

 御世話になりました。

 最後になりますが皆先輩の帰りを待っています。ふらっと帰ってきて下さい。ヴァレンより。


 …


 俺は読んでいて言い忘れていた。

 大きくなったなと溢れた。

 椅子の裏側で腰を預けていたヴァレンは驚かないんですねって、驚かないというのは背後を取られた事だが白魔術界で慣れてしまった。


「公園ですか。昼間といい暇なんですね」


「ん。そっちはっ?」


 合ったんですが失敗しましたと聞こえ、公園の入り口に明瞭めいりょうな魔力を漂わした、だだ流れの姿が見える。

 ヴァレンに背後を取られた様に今みたいな瞬間移動ってできる?とせかすがスキルですか?と白い剣を構えていた。

 俺は狂気が誰に向けられてるか見てよ?と聞く。

 ヴァレンは私達……って目に光が舞っていた。

 メイミアを映し込んでおり詰めてシオンと声がかかる。

 元々すみにいるが余白を詰める。

 真ん中にヴァレン、その隣に座るメイミア。


「ほら安全だよ、剣を渡して?」


「はい」


 そう言って冷気を帯びる剣がメイミアに渡るとコレで死ぬなら本望だよね!と消失した。

 それは側の木陰に移動していた様で、丸みのある新緑に振り出す。

 斬り裂かれた葉や茎が白み掛かる。

 そこから脱する彼の姿があった。


「何するんすか⁉︎」


「ユキもおいでよ」


 メイミアに引っ張られる彼の呼び名はユキ、軽い会釈でバリバリ鳴らす服が凍結していた。


「大丈夫?」


「いつもよりは、マシっす…」


 思わずユキ君に席を渡した。

 戦がれて微量の魔力が感じ、公園の入り口に魔術師達がいた。

 ヒビキ先生もいて俺らを監視してる。

 俺は失敗とは何か聞いたら魔術学校にある文献収奪をしくじりましてとユキ君。

 片や先生を筆頭に魔術師達が距離を狭めて来る。

 俺は逃げなと促す所に罪が増える、抵抗するなよと先生。

 片や最後に先輩達に会えて良かったですとの声や死罪っす。吹っ切れてはいたけど魔術師に追われるってこういう事なんすねと。

 不穏な話しを聞いていたら俺らの地面に魔法陣が浮かび上がっていた。


「どうするシオン?」


 魔法陣に沿う透明な壁で出られないし同罪かい。

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