俺と! くろの! 書き方講座4コーナー
俺と! くろの! 我思う故に底辺生活のコーナーがはじまるよー。
さあ、今宵も懲りずに始まった俺くろよろずコーナーですが今回のテーマはキャラ設定です。
お主よ、今までの書き方講座を読み返すと全然書き方について教えていない気がするのじゃが?
えっ、そうですか?ちゃんと簡単な会話形式から始めるといいですよとか文字数の水増し方法とか、陥りやすい超展開の例とか矯めになること満載だと思うんですけど。
いや、それはそれで確かに役立つかも知れぬが書き方講座と銘打ったのならちゃんと最初から教えねば駄目なんじゃないのか?
くろ様、書き方なんて人それぞれなんですから最初も最後もありません。ようは何を書きたいかですから、どう書くかはその後です。
あーっ、物語のテーマじゃな。
はい、それとどんなキャラクターに演じさせたいかも重要です。ここ、間違わないで下さいね。どんなキャラクターにするかではなく、何をさせたいかですから。キャラクターの骨格がおぼろげでも固まっていないと後々きつくなりますよ。
そうなのか?そう言えば、我はとある別の作品のキャラのパクリじゃが、お主はただのライト戦記物小僧じゃったのぉ。ぷぷぷっ、大学生にもなって戦記物小僧とは笑ってしまうぞよ。
くっ、あれは失敗でした。男の子の夢ってああゆうもんだと思っていたんですが時代は既に軽薄短小に移っていました。
まっ、生き残っているやつらもおるがな。しかし、主流ではない。そこでだ。
はい、今の主流をいくと思われるチート・ハーレム・俺Tuee設定を考えるんですね。
うむっ、そしていいのが出来たら我の新作に組み込むのじゃ!ビバっ!チート・ハーレム・俺Tuee!精々我の作品の呼び餌になるがよいっ!
ではまずキャラクターから考えていきましょう。まず主人公は男の子です。年齢はそうですねぇ、中学生にしておきますか。話的には大人の方が色々設定に無理を掛けないので楽なんですけど、読み手の年齢層を考えると同じくらいかちょっと下が共感を呼びやすいはずです。
そうか、面倒なのは嫌じゃが致し方あるまい。
そして性格やステータスは普通にします。もしくは少し劣った値がいいかも知れません。
何でじや?馬鹿ではいかんのか?
馬鹿は人の上に立てませんからね。成長させることはできますが、それは普通の子だってできますから、わざわざ面倒な馬鹿な子を出す必然がありません。馬鹿なことによって話が盛り上がる案を持っていれば別ですけど。
あーっ、馬鹿は扱いにくいから止めてたもれ。
まっ、ここで設定を凝る必要はありません。要はこの少年に何をさせるかが主題ですから。
普通は異世界に転生とか転移をして悪いやつをやっつけて英雄になる話じゃよのぉ。
はい、それでほぼ正解です。後は、どのルートでそれを書くかだけですね。とにかく英雄にならなくては読み手の満足感は満たされません。
悪者の頂点ではいかんのか?
構いませんが面倒ですよ?だって読んでいる方って普通の倫理観をお持ちの方が殆どですから。コメディーなら笑い話で済みますけど、多くの人に受け入れて貰いたいなら絶対多数の王道を外してはいけません。
そうか、してこれで主人公の設定は仕舞いか?
そうですね、優柔不断で自分では何も決められないけど、いっぱしの正義感はあって、でも自分に自信はない。自分より弱い者を守らなきゃならないと思いつつも、実際に行動する事に躊躇する普通の子で十分です。
そうか、ではヒロインはどうするのじゃ?
適当でいいです。男の子の読み手にとってヒロインって可愛ければそれで全てOKですから。
んーっ、反論できぬな。しかし、地位とか性格とかは決めなくて良いのか?
構いません。というか今の主流は女の子が沢山出てこなくては話になりませんから初めからヒロインを決めちゃうと展開が面倒になりますよ。だからヒロインはあくまで候補として出します。勿論一番最初に出した女の子がみなさんの印象に残りやすいでしょうから変な子を出してはいけません。
多数の女の子を出さなくてはならぬのか・・。めんどいのぅ。
はい、非情に面倒です。面倒だからみなさんお座なりになるんです。でもトップランカーの方々は書き分けていますからね。そこいら辺が出来るかどうかが人気が持続するかどうかの鍵かもしれません。
壮大なテーマを書きたい作者にとっては苦行以外のなにものでもないな。
くろ様、今回はあくまで『チート・ハーレム・俺Tuee』作品を書く為の準備ですから。毛色の違う作品には応用できないですよ。
それもそうじゃな。して、次はどうするのじゃ?
次は主人公が何をするかを決めます。何をしたいかじゃないですから間違わないようにして下さい。
どこが違うのじゃ?
何をしたいかに関しては既に決定していますから。『チート・ハーレム・俺Tuee』です。この中でチートはあくまで手段ですから本命はハーレムです。俺Tueeですら、ハーレム環境を構築する為の道具に過ぎません。
となるとハーレムさえ問題なく作れれば他の要素はいらぬのか。
はい、ですから一番簡単なのは異世界で既にハーレムを持っているであろう大王族の王子辺りに転生することですね。これなら好きなだけハーレム描写を続けられます。
魔王は出さんでいいのか?それって面白いのか?
それこそ作者さんの力量が問われるところですね。書ききれれば読者の満足度は満点でしょう。但し、ここで注意することがあります。
なんじゃ?R-18にならんようにするのか?
それは当然です。横断歩道で一旦停車し安全を確認するのと同じくらい当たり前の事です。
田舎の一本道なんぞわざわざ止まらなくても確認できるぞよ。
そんな事はありません。田舎では確認するのは車や歩行者だけではないのです。狸や猪、犬、猫だって飛び出してきます。特に凄いのは酔っ払いですね。彼ら道の真ん中で寝てますから。
それって轢いたらどうなるのじゃ?
前方不確認で逮捕されます。
相手が寝ちゃいかんところに寝ていてもか?
はい、酒に酔って寝ているのか病気で倒れているのかは走っている車内からは判断できないでしょう?
判断できたら轢いてもよいのか?
いいんじゃないですか?多分、誰も文句が言えませんよ。文句を言った人には意趣返しとして酒を飲んでその人の車の前で寝転びましょう。そのくらいしないと判らないでしょうから。
して、話を戻さなくて良いのか?
おっと、何でしたっけ?ああっ、注意点ですね。それは主人公を読者が共感できる範囲で行動させることです。欲望に飲まれて暴走させてはいけません。あくまで主人公は読者の代理としてハーレムを堪能するのですから、ゲスなことをさせると読者は離れるはずです。そんな物語なら初めからゲスな王族の話を読めばいいだけですからね。
ゲスは駄目なのか?
好きな方もいるでしょ。でも絶対多数の方は拒否反応を示します。
そうか、結局キャラクターの魅力が読み続けて貰うためには必要なのじゃな。
そうです、何をさせるかではなく、誰にやらせるかなのです。でも物語を初めて書く方や、自分の為に書く方は、読み手が望むキャラクターを書くことが出来ません。どちらの場合も自分の好み全開でキャラクターを作りますからね。尖がったキャラは一瞬受け入れられてもちょっと違った行動を取らせると読み手の思い描く像と離れてしまい捨てられます。読み手の方ってそこら辺シビアですからね。
シビアと言うよりは我侭じゃな。
まっ、そこら辺はそれでいいんじゃないですか?現実世界では常に相手に気を使わざる得ないんですから、どの物語を読み続けるかくらい自由にさせてくださいよ。
-お後がよろしいようで。-




