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俺と! くろの! 我思う故に底辺生活  作者: ぽっち先生/監修俺
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俺と! くろの! よろず話コーナー

俺と! くろの! 我思う故に底辺生活のコーナーがはじまるよー。

さあ、今宵も懲りずに始まった俺くろよろずコーナーですが今回のテーマは色々です。


食糧危機であるっ!


はい、そうですね。この頃、蓄えが減ってきたので買い置きが中々出来なくなりましたものね。


そうじゃ、我らの現状は社会全体を反映しているっ!故に世界中が今、食糧難に直面しているはずなのじゃっ!


はい、世界って人によって範囲が違いますからね。乳飲み子にとっては自分の周りだけが世界ですし、小学生には学区が殆どを占めるでしょう。知識としては知っていても、関東以北の中学生が京都のお寺の雅を実感しているとは思えません。まぁ、これは大人でも同じですけどね。私は一応、日本半周なんつう事をした事があるので、そこに行ったという記憶はあるのですけど、暮らした訳ではないのでやっぱり私の実質的な世界は今暮らしているこの周りだけですね。


何じゃっ、自慢かっ!南は鹿児島、北は北海道までツーリングに行った事があるのを自慢しておるのかっ!


いや~、昔の話ですよ。しかもその殆どは高速道路上ですからね。新幹線で通過しただけの土地を、行った事があると言うのと大して変わりません。


うむっ、しかし今回は昔話をしている場合ではない。去年より米の小売価格が高止まりしていてエンゲル係数が高くなってしまっておる。野菜も何故か高騰したからな。春になって漸く家庭菜園の菜っ葉が食べ頃を迎えたが、それとていづれは喰い尽くす。物価の2%上昇も社会全体としては必要なんじゃろうが、食料でそれをするのは止めて欲しいものである。


くろ様、今回の食料価格の上昇は意図的な買い溜めでも政府の意向でもありません。需要と供給のバランスが崩れた故の当然の結果です。これぞ資本主義の本質ですよ。ちょっと不安定要素が顔を出すだけで簡単に崩れ去るのです。


全くじゃな。安定とは如何に脆く儚いものかを実感したのぉ。


必要十分というラインが高くなり過ぎると、それを維持する為に無駄が大量に発生するのでしょう。結局品質なんていうものは選別ですからね。特に作物は工業製品ではありませんから、ちょっとした外的要因で瓦解します。


そうじゃのぉ、今回は生産地の単一大量栽培が仇となったな。逆に言えば、そこの農家の方々がこの国の胃袋を満たす為に如何にがんばっておられたかである。


そうですね、でも農業はまだ人の手と努力で何とかなる幅がありますけど、漁業は厳しいみたいですね。


ああっ、今年は魚も高騰したのぉ。イカなんかいつもの年の倍以上になったらしいぞよ。ウナギの稚魚が取れぬと話題になったが、イカは食べられる量がウナギの比ではないからな。各方面に激震が走ったらしい。


食べ物を安く食べられる事って幸せですが、行き過ぎるとしっぺ返しを喰らうんですね。


うむっ、まぁそれも何れは解消されるであろう。なんせ消費者たる日本人の絶対数が減っておるのじゃからな。如何に飽食をしたとしてもひとりでふたり分の食料は食えぬ。総人口が半分になれば自ずと食糧問題は解決するであろう。しかし、消費量が半分になるから農家も立ち行かなくなるか・・。それはそれで困ったことじゃな。


それこそバランスなんですね。多過ぎても駄目、少な過ぎても駄目。丁度いいを維持するのは結構大変なのかも知れません。


丁度いいか・・。そうゆう意味では自動車産業も先行きは暗いのかも知れん。その内、生産後10年経った自動車は乗ってはいかんという法律が出来るかも知れんな。


ああっ、買い替えによる生産量の維持ですか。ありそうですねぇ、今だってエコの観点とか言いながら古い車には重税を課していますもんね。


人口が減ればおのずと購入者も減る。そうなると今の生産設備と従業員も維持できまい。


その打開策が海外への輸出なのではないですか?


いや、それこそ問題の先送りでしかない。世界人口が減少に転じれば同じことじゃ。影響の及ぶ範囲を国内から世界へスケールアップしたに過ぎぬ。


ああっ、言われてみればそうですね。でもそうなると解決策がないのでは?この星が如何に大きいと言っても養える人類の数には上限があるはずです。数のスケールメリットが破綻したら、それ以上の生活の質の向上はありえませんよ?


そうじゃ、100年スケールで考えれば何れはそこに到達してしまう。故に今から考えるのじゃ。将来の破綻を回避する為にな。そして子供たちに伝える。モノではなく情報。それこそが本当の『レガシー』であろう。


-お後がよろしいようで。-

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