俺と! くろの! プロの作家さんの話2コーナー
俺と! くろの! 我思う故に底辺生活のコーナーがはじまるよー。
さあ、今宵も懲りずに始まった俺くろよろずコーナーですが今回のテーマはプロの作家さんの話です。
この投稿サイトではなく紙の本での話なんじゃが、何で昔の実在した人物の物語を書く作家がおるのかのぉ。
それってノンフィクションとしてですか?それとも名前と時代背景を借りただけのフィクションの方ですか?
ノンフィクションの方である。あれって大河ドラマとかもそうなんじゃろうが、書いていて面白いのか?特にドラマのシナリオなんぞ、結末が変えられんのじゃからつまらんと思うのじゃがのぉ。
英雄や偉人に思いを馳せるのは創作に足を突っ込んだ者のサガでしょう。フィクション系だって結局そういった偉人たちの行動を元にしている、と言うか参考にしているでしょうからね。
時代劇などでは時代考証も難しいであろうのぉ。なんせ昔は文字言葉と話し言葉が違ったらしいからのぉ。時代劇で『べらんめぇ!』なんて言わせてしまうと大河ドラマではアウトらしい。
んーっ、それは確かにそうなのかも知れませんが、仮に『当代話し言葉集』なんて本がその時代にあったとしても、それを使ってドラマを作られたら日本語のドラマなのに字幕付きで放送しなくちゃならなくなりますからね。著しくドラマの面白さをスポイルするはずです。
ふむっ、何事もほどほどがよいのじゃな。して、お主の本棚にも時代劇モノがあるようじゃが、今回はこれにするか。
えっ、時代劇を語っちゃっていいんですか?まぁ、私の本棚にあるやつは殆ど剣豪モノなんでそんなにここの主流から外れてはいないと思いますが、ここではマイナーなジャンルですよ?
えっ、そうなのか?じゃって時代劇ってジャンルとしてちゃんとあるではないか。
まぁ、あることはあるんですが、ここの『歴史ジャンル』ってなんちゃってが殆どですから。基本、時間跳躍アンド入れ替わりプラスチートです。真っ当な歴史モノは無いと思いますよ。
あらら、ここって歴史ジャンルまで異世界モノのノリが浸透しておるのか。すごいのぉ。
まぁ、基本学生がノリで書いている作品ですからね。時代考証なんか吹っ飛ばすにはそうゆうプロットでないと書けないんでしょう。
ならば気をてらわずに外国の中世風を書いておればいいのに。
あっちは競争が激しいですからね。
何とも楽な方、手軽な方へと転がってゆくのじゃな。
転がる石は苔をつけないですか。何かそんな名前のロックバンドがいましたね。でも、あのバンドは大人気だったはずです。
名前だけでは判断できぬと言うことじゃな。
さて、横道に逸れる前に話を戻しましょう。今回紹介する時代劇系の作家さんはこちらですっ!
『隆 慶一郎』先生ですっ!
『藤沢 周平』先生ですっ!
おっと、今回はおふたり一緒に紹介するのじゃな。
はい、作品としてはまだ本を持っている作家さんもいるんですけど、どこに出してもぐうの音も出せないであろう時代劇作家さんはこのおふた方かなと。
そうじゃな、この方々にケチをつける時代劇小説のファンがいたら『エセ』じゃな。
でしょう?ではまずは隆 慶一郎先生を見ていきましょう。この方の作品は、昔ジャンプの原作にも使われた事があるので、もしかしたらここの読者の方でも知っているかも知れません。
作画は『北斗の拳』の漫画家さんじゃったな。
はい、でも今回は小説の話ですのでそっちはスルーと言う事で。この方も結構な作品を残されているのですが、私的には『一夢庵風流紀』や『影武者徳川家康』、『吉原御免状』や『死ぬことと見つけたり』あたりがハマりました。他の作品も面白いものばかりなんですが、挙げるときりがないのでこの4つに絞りました。でも30分くらい悩みましたよ。
うむっ、好きな作家さんの作品を選ぶ作業は楽しくもあり、苦行でもあるからな。掃除をする時の失敗例ではないが、思わず読み返してしまったりしたらあっという間に時間が飛んでしまう。
そうですよねぇ、しかも余韻も伴いますからやっぱり物語ってぶつ切りではなく一気に読みきりたいものです。
まっ、それも慣れればどうということはあるまい。どちらにも良い所はあるはずじゃ。面倒じゃから考えることはせんがな。
また、適当な事を言い放しですか。しょうがないですねぇ。ところでくろ様はどの作品がイチオシですか?
我のイチオシは『捨て童子 松平忠輝』である。
あっ、俺が最後まで悩んだやつを敢えて持ってきやがったよ。
これ、地が出ておるぞよ。
おっと、失敗です。でも『捨て童子・松平忠輝』かぁ。これって『影武者徳川家康』を取り上げたから徳川がふたつ入るのはどうかなと思って断腸の思いで落としたんですよね。
別にランキングを決める訳でもないのじゃから挙げればよかろうに。
いえいえ、どこかで区切りを付けないと結局全部羅列する事になりますからね。ボーダーラインは必要なんですよ。
さて、話を戻すが剣豪モノって秘伝とか必殺剣とかが出てくるもんじゃが、こちらの作家さんの作品は殆どないな。
そうですね、逆にそうゆうのが氾濫していた時に書かれたからウケたのかも知れません。結局最後は王道が残るのでしょう。ここのファンタジーだってそうなるかも知れませんよ。
ここのファンタジーはなぁ~。剣と魔法の世界と言いつつ、剣に関してはお座なりじゃ。1冊でもいいから剣豪小説を読んで剣士の戦いと言うものの表現を知れば深みが出るのじゃろうにのぉ。
そうですね、確かに剣の戦いなのに鉄砲みたいな使い方をしている事があります。ぽっち先生もやってました。
まっ、あれはあれで便利じゃからな。でも本流は鍔迫り合いじゃ。時代劇でもこの頃は剣がぶつかり合う時に火花を出す演出がなされておる。ちょっとやり過ぎじゃろうというやつもあるが、リアルでもある。もっとも実写で大剣を振り回すのは大変じゃからアニメ的表現はないがな。実際の刀って重いからのぉ。本当にアニメって空想の産物じゃな。
くろ様、今回はアニメの話はなしです。
そうか、じゃが主人公が強いというのは変わらんであろう?
当然です、でもチートはないですよ。みんな、ちゃんと修行をして強くなっていきます。対戦相手だってめちゃ強いやつらばかりです。しかも斬り合いですから負けた方はちゃんと死にます。アクションだけ楽しんで、あー、面白かったでは済ましません。
そうじゃな、でもそれも時代の流れじゃ。シリアスだから良し、お気楽なのは駄目と決め付ける訳にはいかん。片方だけに寄って行っては軋轢しか生まぬ。色々なものが混在している事を知った上で共存するのが高度文明を営んでゆく者たちの生き方であろう。
はい、くろ様の説教が始まりそうなので次に行きましょう。次は藤沢 周平先生の作品です。こちらの作家さんの作品はそれはもう全部じゃないかというくらい映像化されています。『蝉しぐれ』『秘太刀馬の骨』『たそがれ清兵衛』『時雨のあと』など時代劇に興味の無い方でもテレビの放送欄で見たことがあるであろうタイトルが目白押しです。
そうじゃな、時代劇と言えば『藤沢 周平』と『池波 正太郎』が2大巨頭じゃからな。
でも何故か池波 正太郎先生の作品は持っていなかったりします。
えっ、そうなの?
『鬼平犯科帳』はビデオで全話持ってますけど、本は何故か持ってませんでした。因みに藤沢 周平先生の作品も殆ど録画してあります。
録画か、確かに時代劇小説って映像でも一大ジャンルじゃからな。でも舞台構築や衣装を揃えるのが大変らしくて近年は作品数が激減しておるらしい。
映像に電柱が映ったら駄目ですからね。もっとも今はデジタル技術で消せるみたいですけど。
山道も何故か軽トラックのタイヤ痕があったりして。
くろ様、アラ探しは止めて下さい。もっとストーリーを楽しみましょうよ。
いやいや、せっかく映像化されておるのじゃから色々楽しまねばな。アニメじゃって話数ごとに下請けのスタジオが違って微妙に作画や色使いが異なるそうじゃ。そこまで違いを判ってこそのマニアである。
くろ様、どうあってもアニメと絡めたいんですね。でも時代劇、特に剣豪モノのアニメってあったかなぁ。忍者は有名なのがごろごろありますけど剣豪モノはちょっと思い出せません。
そうか?新撰組とか名刀擬人化モノとかあるではないか。
あーっ、あれを剣豪モノと言っていいのかと問われると首を傾げざる得ません。刀で斬り合えばいいって訳ではありませんからね。
そうか、しかし今回はおふた方も紹介したからちと長いな。ここいらで締めて貰えると嬉しいのじゃが。
えっ、もうそんな時間ですか?ん~っ、時代劇剣術・剣豪モノって語りだすと止められませんからね。次回も続けていいですか?
馬鹿もんっ!この次は女性作家さんたちの番であるっ!むさ苦しい男の物語は今回で終いじゃっ!
-お後がよろしいようで。-




