俺と! くろの! みんなが戦場カメラマンコーナー
俺と! くろの! 我思う故に底辺生活のコーナーがはじまるよー。
さあ、今宵も懲りずに始まった俺くろよろずコーナーですが今回のテーマは危機に対する鈍感です。
今回の群馬のスキー場での噴火は驚きじゃった。
はい、亡くなった方の無念を思うとやりきれません。怪我を負った方々のご回復を祈ります。
そうじゃな、死とは突然やってくる。しかし、違和感もあった。
何ですか?くろ様。あれだけ近くで噴火を体験しているんですよ。助かった方が奇跡ですよ。
そう、奇跡的じゃ。しかし、そんな危機的状況にあってもそれを撮影するやつがいた事に驚きを覚えるのじゃ。
ああっ、視聴者映像ですね。でも今時そんなのは普通でしょう。爆弾の降り注ぐ戦場ですら、一般市民が撮影した映像がテレビにアップされる時代ですからね。
そうかのぉ、昔は戦場カメラマンと言えば生きて帰れぬ覚悟で戦地に赴いていたはずなんじゃがのぉ。
くろ様、それはマスメディアの映像選別に惑わされています。メディアって生きて帰られた方が映した映像しか放送しませんから。撮影していて爆弾で吹き飛ばされた方のリアルな映像は、仮にカメラが生き残って画像が確保されていても放送しません。生々し過ぎますから。
そうなのか、そんな選別があったのか。それにしても如何に貴重な噴火直後の映像と言えど、放送の仕方が安易過ぎぬか?あれではデキの悪いパニック映画じゃ。噴石が降り注いでいます?アナウンサーよ、お主、その現場にいたらそんな暢気な事を言えるのか?全く、メディアがユーチューブ化してどうするのじゃ。ニュースなんじゃから出来事を淡々と報じるべきで煽ってはいけないと思うのじゃかのぉ。
そうですね、あの技法はちょっといただけません。でも、インパクトはありますからね。注意喚起するには手頃なんでしょう。
後は生き残った方々のコメントも少し違和感があった。あれだけの災害に直面していながら、なんか緊迫感がないんじゃよな。安心してしまって呆けてしまったのかのぉ。本来なら恐怖のあまり縮こまっていてもおかしくないと思うのじゃが。
そうですね、ぺらぺら喋っていらっしゃいましたね。でもそんなものでしょう。人の反応なんてそれぞれでしょうから。こうあるべきだなんて思いは安全なテレビのこちら側で見ているものの驕りですよ。
しかし、有識者のコメントも大概じゃ。もっと監視対象を増やすべきだ?おいおい、それに幾ら掛かると思っておるのじゃ。あやつら科学万能主義者なのか?地震学会が今まで目標にしていたレベルでの地震の予知は無理っぽいと発表したくらいなのじゃぞ?あれだけの資金を投じておきながらじゃ。まぁ、無理っぽいと判っただけ大した物ではあるがな。本来進んできた方向が間違いだったとは中々言えん物じゃ。失敗は次に生かせばよい。しかし、全ての災害を予見できないと理解できた以上、金と人材の使い方は考えんとな。残念ながら今の人間や組織は勇者ではない。全ての人を救うことは出来ぬのじゃ。それを努力はしているんですけどねなど言い訳する為に金と人材を注ぎ込むのは偽りの安心でしかない。
はい、それはみなさん判っていますよ。ただ、噴火や地震は突然やってきますからね。びっくりしただけです。何れは忘れますから大丈夫ですよ。まぁ、亡くなった方の近親者の方々は忘れないでしょうけど。
しかし、マグマとは本当に厄介じゃな。宇宙は望遠鏡で見えるし、海底ですら今は撮影できる。原子炉の内部ですら無人ロボットで撮影できるというのに、たった数キロ下の状況を把握出来ぬとは科学技術とは歪に成長しておるのかも知れぬ。
くろ様、科学とは人の興味によって発展してきたのです。人が興味を示さない事は未だ闇の向こう側なのですよ。
そうか・・、結局人間ありきなのじゃな。まっ、当然と言えば当然か。
-お後がよろしいようで。-




