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俺と! くろの! 我思う故に底辺生活  作者: ぽっち先生/監修俺
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俺と! くろの! 書き方講座5コーナー

俺と! くろの! 我思う故に底辺生活のコーナーがはじまるよー。

さあ、今宵も懲りずに始まった俺くろよろずコーナーですが今回のテーマは書き出しです。


まぁ、小説を書くに当たって一番最初にぶち当たるのが書き出しじゃな。ここでいきなり壁にぶち当たるやつも多いはずじゃ。


そうですか?ぽっち先生なんか結構さらさらと書き始めますよ。どちらかと言うとタイトルで悩んでいます。


あやつはアホじゃから参考にならんっ!我は一般的な事を論じておるんじゃっ!


そうですか・・、なら確かに書き始めは難しいかもしれませんね。なにせこれから始まる一大叙事詩の一行目ですからね。キーボードを打つ指も震えます。


お主、何ハードルを挙げておるんじゃ。そこまでは言わんでよいっ!物事は何事も程ほどがいいんじゃっ!


そうですか?まぁ、そうですね。夏目漱石の『我輩は猫である』なんて絶対に思い付きですよ。あっ、て感じで思いついてさらさらと書いたら結構良さげだったんで、編集に見せたらたまたま雑誌に空きがあったんで載せたらウケたってところじゃないですか?


お主何を根拠にそんな出鱈目を・・。まぁよい、一発当てたやつの事を羨ましがってもせんないからな。そこで今回は絶対に読者に受けるであろう書き出しを、このエッセイを読んでいる者へだけ特別に教えてやる。耳の穴をかっぽじって良く見るが良い。


くろ様、耳と目は部位が違います。それを言うなら『目を皿のようにして』です。


何じゃ、そんな事、言わねば読者は判らぬじゃろうにお主は細いのぉ。では行くぞっ!


『戦場ケ谷ひたむきは、クラスメイトの中では、いわゆる可憐で弱弱しい女の子という立ち位置を確保している。』


だーっ、ストップっ!なしっ!消してくださいっ!なんっう事をやらかすんですか、くろ様っ!これってあの人気作の出だしじゃないですかっ!ちょっと言い方を変えてますけど駄目ですからねっ!


ちょっとくらい良いではないか、この出だしは既に万人のラノベ読みの頭にインプットされておるはずじゃからな。パプロフの犬反応で疑問なく読み続けてしまうはずなんじゃ。


いや、まぁ、そのことは否定しませんがモロパクリは駄目です。くろ様、原書を読んだって事を言いたいだけでしょう?もっと別のアプローチを考えてください。あっぶねぇなぁ、この子神はっ!


しかし、あれじゃな。あの物語って最初の戦場ケ原のエピソードはたったの88ページ、7万文字もないのじゃな。


えっ、そうでしたか?そんなもんなの?


うむっ、2話目の八九寺の方が141ページと50ページも多かったぞよ。次の神原に至っては197ページじゃ。これでは戦場ケ原がむくれて主人公相手に憂さ晴らしをしても仕方があるまい。戦場ケ原ってヒロインホジションなのに哀れじゃ。何か人事とは思えんのぉ。


くろ様は自業自得ですから。でもヒロインのエピソードが一番少ないって実は戦場ケ原ってヒロインじゃなかったとか?


うむっ、その疑惑はありえるぞよ。下巻のエピソードは千石と羽川なんじゃがな。千石が150ページで羽川は何と236ページであるっ!これはもう羽川がヒロインと言っても構わないのではないか?


あーっ、これってたまたま人気が出たから後から書いた章というか作品が長くなっただけなんじゃないですか?実際、羽川パートでも戦場ケ原のエピソードはありますし、他のパートにもちょこちょこ書かれていますよ。


うん、まぁ今回言いたかったのはその事ではないからヒロインの事については保留にしよう。実はこの物語って全ての話の冒頭はその話のメインキャラの名前から始まっておったのじゃ。


ほほうっ、それはわざとでしょうねぇ。


うむっ、絶対わざとじゃ。そして名前が出た以上そやつの説明がなくては読者は納得すまい?だから説明する。これがまたしっくりしておるのじゃ。説明するのが普通、説明されて当然という感じで進んでおった。よく登場人物の紹介はさらりと物語の中に織り込むものだというやつがおるが、あれって単にずらずらと書いてしまうお下手さんがその粗を隠す為の技法でしかないのかも知れん。本物が書けばそんな作法など吹っ飛ぶのじゃな。いや、恐れ入った。大したものじゃ。


くろ様、みんなはそれが出来ないから何とか誤魔化そうとしているんです。そんな大人気作家さんと比べないで下さい。


そうじゃな、しかし、書き出さねば物語は始まらぬ。そして悩み、考え抜かねば満足のゆく出だしは編み出せぬものなのじゃろう。だからみなも精々悩め。さすればいつかは光明が射すはずじゃ。まっ、駄目でもそれは我のせいではないがな。己が未熟を嘆くがよい。


くろ様、上げるか下げるかどちらかにして下さい。本当に適当なんだから。


-お後がよろしいようで。-

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