ドナドナ?
どうしようかな
昨日のようにはいかなそう
よし。人違いって事にしよう!
そんな事を考えていると
『おはようございます。
白川杏さんですよね?』
『違います』
スキンヘッドが意外にも丁寧な口調で
喋りかけてきたけど即否定した
…
…
『白川杏さん…ですよね?』
『いえ、人違いではないですか?
それでは失礼します』
会釈しながらスキンヘッドの横を通り抜けようと
したけど
ガシ!
腕を掴まれた
『離してください』
『いやいやいや
白川杏さんでしょ?』
『だから違うって言ってるじゃないですか』
『だったらなんで昨日逃げたんだよ!』
金髪の目が血走ってる。
『それは…あなたが怖かったから』
『なっ!!』
今日の方が怖いけど
そんなやり取りを金髪としていると
『やっぱり白川杏さんじゃないですか』
スキンヘッドが微笑をうかべて
なぜか私の免許証を持っていた
わー全然気が付かなかった
スリってこうやって行われるんだなー
なんて考えてたら
両脇をしっかり固められ
そのまま車に乗せられました
ドナドナの気分てこんな感じ?
『あの、どこへ向かっているんですか?』
『とりあえず事務所ですね』
私が尋ねると
隣に座るスキンヘッドが答えてくれた
けど
事務所?
事務所ってやっぱり組とか?そういう?
あーれー
私全然見に覚えがないけど
何かやっちゃったのかなぁ
ちなみに金髪が運転している
意外にもとても安全運転だった