躓く(つまづく)石も縁の端、気が付けば寝ている
「とりあえずお礼はするわ、一応助けてもらったんだし、ありがとう」
そうツンデレ的な会話を切り出したのは、長髪ののリィナがおねえちゃんと呼ばれる娘だ。
「ん…ああ」
中途半端な返事をする自分に
二人の銀髪娘達は細い目を向けている。
「前言撤回するわ」
「はぁ…」
リィナにいたってはため息だ…
だって仕方ないじゃないか!湖から上がった長髪娘の服は、濡れて張り付き胸がかなり強調されていた
目が釘付けになっていたのがバレた。
長髪娘が後ろを向いてしまった。落胆を気付かれないようにしないと…
「助けて頂いてありがとうございます。私はリィナといいます。こっちはおねえちゃんのマリー」
なんと言うか事務的になったリィナが自己紹介してくれた。
「自分は…」
名乗ろうとしたところ、後ろから声がかかる。
「オイオイ〜楽しそうにしてるじゃねぇか〜」
さっきの盗賊頭?ぽいのが戻ってきたようだ。
銀髪の二人が固まる。
「確認にきたらまさか、生きてるとはな
神様に感謝しねえとな、オイ野郎はいらねぇ
どっかいきな」
高圧的にむさ苦しい男は語る…
なんでこう馬鹿は喋りが長く多いのか…
「なぁ クマが喋ってる」
盗賊頭?を指さしながら二人に言ってみると
二人は吹き出した。
「てめぇ殺されてぇのか!」
盗賊頭?クマ?がお怒りのようだ。ゴブリンから逃走するのを見ているだけに、プレッシャーは感じないのだが。
「殺すと言うと その手に持っている石で?」
盗賊頭?の手には人の頭ほどの石があった。
なんと言うか…盗賊から原始人にでも戻るのだろうか…
「よくわかったな、てめぇの頭かち割ってやる」
盗賊頭?が言うやいなや振りかぶってきた。
どうしよう。
①受け止める。
面白くもない。力比べしても勝つのわかっいるし…
②避ける
スマートでいいかもしれない。だけどこの盗賊頭?何か隠してる…
③頭突き
痛いんだよな…まぁいいけどさ.これが最善かな…
振りかぶってきた石に頭突きをかました。
石が砕ける…盗賊頭の左手がポケットに入ると、ナイフを出し刺しにきた。が!その手を掴む!
「ぐあっ」
盗賊頭?の掴んだ手に力を込める。込め過ぎだのか…手首が潰れた…気持ち悪い
「ギャー!おでの手がぁー」
耳元で大声が響く。あまりにもイラッときた。
「うるせぇ!」
右手で裏拳をかます。力強すぎた。頭が吹き飛ぶ。
「ひぃ」
後ろから声にならない悲鳴が聞こえる。
やりすぎた。やりすぎた。汗がふつふつとでる。
ドッ、ドタ。盗賊頭?の体が崩れ落ちる。
「…。」 無言で湖に手を洗いに行く。
二人はこちらから視線を外そうとしない。
うーん。自分は切れやすい子じゃないですよ。
きっと あの本のせいだ。とりあえず悪いことはすべてあの本のせいにする。
手をあらい終えると 二人に切り出した
「どういう状況?」
二人から ここまでの経緯を聞くことにする。
簡略にすると、こうだ。
里で特殊な病気が発生→母親も病気に→二人が特殊薬草を取りに行く→冒険者を雇う→盗賊だった
なんてベタな…ベタベタや…
リィナは経緯を説明し、姉のマリーは食べられる果実を探してきてくれた。
果実を食べながらこの森の外の話が聞けた。ここは
日本ではないようだ。当たり前だ。
リィナか話す横でマリーは盗賊頭の荷物を漁っている。通貨などが出てくる。価値などを説明受けていた時…意識が遠くなっていく…なんだ…もう疲れたよパトラ○シュ的な眠気ではない。徐々に刈り取られていく感じだ。目の端で慌てた声が聞こえる
「おにいさん!、どうしたんですか!?大丈夫ですか!?」
リィナが揺すりながら声をかける。
だが意識が消えていく。
バシッ…パシっ…
なんだろう。変な音が。
目が開く、よく眠った意識はある。
ここはどこだろう。空が高い。外か。
バシッ!
「んっ!?」
音がする方に手を伸ばす。そして何かを掴んだ。
「わぁわ ちょっとぉ〜や〜め〜て〜」
掴んだ何かは騒ぎ出す。森の入り口で見かけた妖精?のようだ…。
主人公の名前は未だにでません
姉の名前は マリー
妹は リィナ
盗賊頭 名前無し
妖精
まだ名前無し