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後悔先に立たず、気が付けば変態バケモノ

ダンジョンはまだ出てきません


「グゲッ!!」

 声にならない声が聞こえる。そりゃそうだ、先ほど会ったバケモノがさらにでかい倒木を担いでやってきたわけだ。

すべてのゴブリンがこちらを見ている。

内心テレと焦りがあるが、自分は無表情を崩さず、ゴブリンに近づいていく。

(もう少し近付いたら木でぶん殴ろう)

そう思って歩いていると

「ギャー!バケモノー」

叫ぶと同時に逃げ出す。またしてもあのゴブリンだ…先程まで盗賊達を蹂躙していた姿はどこへ…

その声をきくやいなや、他のゴブリン達も逃げ出す


なんと言うか…バトル気満々で出てきたのにコレだと寂しい。いいことなのか、わるいことなのか。

縛られている二人と自分しかいなくなった湖の辺りで考えこむ。よく見ると二人は少しだが震えているようだ。 寒いのか?…いや違うな…倒木が邪魔なのでちょっと投げたら ズズーンっと少し地面が揺れた…  これのせいか…

助けたはいいが この後どう声かけたらいいんだろう…

①「はぁ〜い、大丈夫?」

軟派野郎じゃないんだから

②「君たち、大丈夫か!?」

今更遅いか。騎士じゃないんだから

③「…」

無言でかっこ良く…これだな!

姫を助ける王子様的なのは無理だが、これなら好感度的には十分じゃないか?ヤバイ惚れられたらどうしよう。などと考えながら二人に近付く。

近付く自分に片方は怯え、片方は怒りが燃えているようにおもう。なんだろう…助ける雰囲気ではないような…怒りの視線を向ける娘は怖いので、怯えているほうへ、近付こうとしたら、怒りの視線の娘が割りこんできた。とっさに反復横飛びではないが、左にずれる。そうすると娘も直線上に割りこむ。

その娘に近付けたくないのか。怖いけど仕方ないか。手前の娘の口にある布をとった。


「気持ち悪い目で見てんじゃねぇ、変態が」

銀色の長髪のエルフ耳っ娘は、綺麗な顔で嫌そうな顔で言い放った。ショックで自分は中腰から直立へとかわった

  けしからん胸だ!!いや違う 確かにけしからん胸だが 直立となったため上からシャツの隙間からのぞくけしからん胸が強調される。

そうやってマジマジ見ていたせいか

「気持ち悪い」

また言われてしまった。

このままでは自分の精神ポイントは0になってしまう。などとゲーム的に考え、もう一人の娘のほうに行こうとする。すると

「ちょっと、待ちなさい!!」

自分は地面に激突した。

足をかけられたのだ。さすがに腹がたった。

 口悪いエルフ耳っ娘の足首を掴み、ジャイアントスイングして湖に軽く投げた。

バッシャーン!!派手な水飛沫か上がる。

(少し反省しなさい)

心でそう十字をきりながら思った。別にクリスチャンじゃないけど。

 短髪のエルフ耳っ娘の布を取って上げる。

綺麗な顔立ちなのだが、口に当てられた布が悪いのか、鼻水と唾液だろうか…びちゃびちゃだ…

 目があった…瞳には恐怖が宿っているようだが、罵られる様子がないので少し安心する。

 手を縛る縄も取るべきだろうか…だが襲われても嫌だ。思考を巡らしながらも 瞳と瞳はつながったままだ。おとなしそうだから、取るかと考えていると、

「変態が〜リィナに近付くな〜!!」

湖から大声で叫んでる…さすがの胸が大きいエルフ耳っ娘でも口が悪いと、げんなりしてしまう。

残念っ娘か…  いや胸が大きい娘が好きだからとかじゃないよ。誰にいい訳をしているのだか…

と 残念な目を向けていると

「おねえちゃん この人はそんな人じゃないよ」

と短髪の娘が言う。長髪の娘は

「騙されちゃダメ!そいつは上から私の胸を眺め、ニヤニヤしてたわ!」

うっ図星なので心をナイフで刺されたようなダメージだ。おとなしい娘を見てみると

目が細くなっている…非難しているようだ。

別に胸が小さくても大丈夫だよ!

そんなことを言おうものなら変態認定されるのだろうな…

とりあえず腕の縛りを取る。その間も

「変態〜」「近付くな〜」などと湖から罵倒されるが気にしてはダメだ。

「これでよしっ!」 声が出ていたようだ

それを聞き短髪の娘が

「初めて声を聞きました…」

「あれっ?しゃべってなかったっけ?」

「はい…まったく」

ヤバイな…しゃべっているつもりで しゃべっていなかった  ここ何年もまともに会話していないから 発声されてなかったようだ。そうこう考えていると、

「おねえちゃんの縄を解いても良いでしょうか?」

と聞かれた。

「お願いするよ」

ちゃんと発声出来たようだ。

短髪の娘は湖に駆け出すと姉と呼ばれる娘の縄を解いていた。

 会話ができていることに喜びをかみしめている。自分をかげから見ている人物がいた…

短髪エルフの名前が判明 リィナ

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