表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/16

君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず、気が付けば挨拶遅れる。

ミネルーの街外


街へと歩く中、ステータスが気になり冒険者カードをみてみる。


ステータス表示


名前  ゆうと  冒険者

レベル 6

HP 16

MP 792


筋力  608

守り  613

体力  16

知力   7

精神  734

敏捷  43

器用  192

運   61


「おおっ!」

MPと精神が上がってる。使えば上がるのかと納得。

だがしかし、なぜ知力だけが上がらない。

いつもこれだけ頭の中で色々考えているのに。

納得いかん!

どげんかせんといかん!某有名人のセリフを思い浮かべた。

もしかして知力は魔法攻撃力だから、

さっきの大きい炎の塊で威力は小さいのかな。

だとしたら、かなりしょぼい魔法ということに。

なんというか中途半端な自分だとおもう。


ミネルーの街へと入る。

宿に向かい歩いていると、

人だかりができていることに気づく。

「なんだろう?」

フィーネは少し上に飛び見に行く。

ずるい!心の中でそう思う。

人だかりがを申し訳無さそうにかき分けながら入っていく。

そこには、見るからに悪そうなおっさんと、頭の上にちょこんとタレ耳がついた少女がいた。

タレ耳の女の子はおっさんに髪を捕まれ、涙ながらに立っていた。

「このクソガキが!うちの商品を盗みやがって!」

おっさんはそういうと、女の子の顔を殴った。

なんということを、と思いつつも周りが誰もが止めない。フィーネが戻ってくる。

「可哀想すぎるよ。」

フィーネは泣きそうだ。

確かにそうだ。子供を殴るおっさん。現代ならすぐに捕まってもおかしくない。

悪いことをしたとはいえ、ひどいな。

「助けるか…」

そう自分がいい終わらないうちに

「ほんとに!?」

キラキラ目をさせたフィーネが両手を拝むポーズで言い放った。

こいつ…自分が助けると言うのを待ってやがった。

まぁ、助けるのは仕方がない。誰も助けないのだから。

自分は二人に近づいていく。

また殴ろうとしていたので、その腕を掴み、

「もう、いいじゃないですか?」

といった。できるだけ穏便に解決したい。

「ああん?なんだてめぇ!殺されてぇのか?!」

あれ?こいつ…殺したい。と心の中で思ったが、

ここは穏便を目指す。

「この子だって反省してるだろうしそれくらいで…」

と言ったが

「うるせえな!てめえも殺してやろうか?」

と女の子から手を離すと自分の首に手をかけた。

おっさんの左手は自分の首に、おっさんの右手は自分の左手で掴んでいる。やだ、おっさんと組あっても嬉しくない、と思いつつもおっさんに忠告する。

「そろそろいい加減にしたほうがいいと思いますよ?」

左手に力を貸し込める。ピキッピキッっと音がし始める。おっさんの右手が悲鳴を上げているようだ。

おっさんは自分の首を絞めていた左手を離すと、

自分の右手を救おうとする。

「うぎゃー」

変な声を出し始める。

「どうします?このまま続けます?」

聞いてみた。

「まいった、まいったからやめてくれ」

青くなったおっさんが懇願してくる。

パッと手を離すとおっさんは、座り込んでしまった。

女の子の方へと視線向けようとすると、おっさんは言い放って逃げていった。

「どうせ、逃亡奴隷だろう!」

逃亡奴隷?聞き出そうにもおっさんは、すごい速さだった。

まぁいいか。

「大丈夫ですか?」

と声をかけると、女の子はビクッ!と涙目でこちらをみてこういった。

「ころさないで。」

このながれで、どうしてそうなる?

助けだした王子様的なのを

期待していたわけではないが。

周りの視線が気になる。それとは別に視線がくるのを発見する。

「ちょっと、離れようか。」

といい、女の子をお姫様抱っこする。軽い。

「ヒャッ」

女の子はそう言い、固まる。

違った視線がする方へ向かい歩いていく。

路地裏に入った。

そこには、別の女の子がいた。猫?狐?耳の女の子だ。

抱きかかえられている女の子を、心配そうに見ている。

「君は?」

と声をかけると、

「パールです。その子はエル、私の友達です、大丈夫でしょうか?」

涙目でそういうと近づいてきた。

エル?とよばれた女の子をゆっくりおろしてあげる。

「大丈夫?」

パールがそういうと、

「え、ええ。」

とエルがかえした。

「どうしたの?」

パールがそういった後二人は小声で会話している。

なぜ距離をとられたのだ。


パールは近づいてきてこういった。

「助けて頂いてありがとうございます。」

「いや、べつにいいよ。」

なんもなさげにいうと

「助けて頂いたのですが、私達は逃亡奴隷なのであなたのモノになることはできません。」

とパールが言う。

「逃亡奴隷って?」

思わず聞き返した。

「逃亡奴隷とは、奴隷にされたものが逃げ出したことをいいます。奴隷の首輪はつけられましたが、まだ主従契約を結んでいなかったため、首輪の呪いからも助かったのです。」

「首輪の呪い?」

「首輪の呪いとは、主従関係を結び、それを破ると死が訪れます。それ以外にも様々な制約などもできます。」

パールという少女は細やかに説明してくれる。

頭のいいこなんだな。

「なるほどねぇー。助けは必要?」

何気なしに言ってみる。

「たすけ…ですか?助けられるんですか?」

パールという子は困惑しているようだ。

「そう、助けられるなら助けたい。」

そういうと、ポロポロとパールは泣き出した。

「わたし…たちをたすけ…ても何もいいことなんか…」

と涙ながらに言ってくる。

エルはパールを抱きしめながら、よしよしをしている。

そのエルの顔は痣だらけだった。

治してあげたいも思い、フィーネに聞いてみる。

「回復魔法はどうやるんだ?」

「傷を治すの?光と癒やしをイメージして魔力を…まぁ一般的には神官かしか使えないけどね。」

とフィーネが言うので、エルの頬に両手を付ける。

癒やしをイメージ。魔力を…

治った。案外簡単なんだな。

エルがおどろいている。パールも驚いて、エルと自分を交互に見ている。

「助けるにはどうしたらいい?」

そう言う自分に、パールは暗く言う。

「奴隷商人アンディからお金で私達を買って開放してくれるしか。」

「ならそうしよう。」

こともなげにいう自分に

「なんで助けてくれるんですか?あなたにはなんの利益にもならないんですよ?」

そう言う、パールに自分は

「理由は特にないけど。そう思ったから。」

と言うと、二人は泣き出した。

二人が泣き止むのを待ち、こういった。

「さて、奴隷商人とやらに案内してくれ」

二人は頷き、歩いて行く。

そこで気が付く

「あっ、自分はゆうと。よろしくね」

なんとも、締まらない主人公なのでした。

天気予報では雪のはずなのに

外が晴れている。

なんだかなぁ−


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ