表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/14

9-ベスフレ ギャル子と初めての共同作業

 

 目のギャル子さんは私に興味津々。

 新しくお友達ができれば、その人のことを知りたくなるものよね。


「えっと、クリティカル率がフレンド欄の空き✕1%上昇するのと、器用さパラメーター以外の全てのパラメーターに器用さ分上乗せする効果だよ」

「それマジなん!ヤバい、ヤバすぎる」

「そんなにヤバいの?」

「当たり前じゃん、だってフレンドに依存しないで、ステータスを上昇だよ。器用さ盛るだけで。他の盛るのと同じってことじゃん」

「でも、フレンド百人入れば全パラメーターが2倍でしょ?そんなに変わるかな?」


 フレンドがいない私は友達運の恩恵を知らないから、いまいちピンと来ないんだよね。


「フレンド100人が理想だけど、その独りでも死んだり殺したりしたら、フレンドであるアタシにデスペナがくんだよ。スキル熟練度が下がったらやり直しとかダルから、契約フレ買ってステータス持ってんのよこっちはさ」


 契約フレとはいかに?


「フレンドをお金で買うの?」

「そう、規定の期間、死なない、殺らないを約束して、アイテムとゲーム内通貨でやり取りすんの。何もしなくても稼げるのがメリット」


「と、友達をお金で買うだと……」


 そんな手があったなんて知らなかったよー!

 じゃあ、あの強さを求めて孤独な毎日を過ごしていたのは無駄だったのか?

 でも、契約フレンドって、要はリスクのない装備品になるから、対価を要求してるんだよね?

 なら、友達になってほしいから、契約した場合はどうなるんだ?

 援助交友? 

 それは私が求めているもの?


「おーい、どうした。生きてるかー」


 ほっぺを指で突かれました。


「お、意外とぷにぷに」


 ヤバい、ギャル子さんを好きになってしまいそう。


「ギャル子さん私達は友達です、そういうのは恋人同士でやるものです」


「初対面のアタシにセクハラした子の発言とは思えなーい、ね。じゃあ、恋人になろうぜ。アタシが天国見せてんやんよ」


 抱きつかれました。背中に柔い感触もあります。


「ははは、初々しいくて可愛いー。サファイアちゃん、からかうの楽しー」


 弄ばれました!


「ギャル子さん……」

「ごめんって可愛くって、調子乗ったー、チョコあげるから機嫌直してっちょ」

「私、一度執着したら絶対離さないんです」

「そうなん?昔買ってもらったヌイグルミいつまでも捨てれんタイプだー」

「はい、クマのプースケは私の友達です」

「名前つけるタイプだ、アタシもつけてたよ」

「ギャル子さんは、私の『友達』ですよね?」

「当たり前じゃん」

「友達は好き同士ですよね?」

「じゃないとなんないって」

「ふひ、ふふふ、じゃあ、嫌いにならないでくださいね。私、ギャル子に嫌われたら、泣きます」


 死ぬ前に泣いちゃうと思います。


「サファイアちゃん、可愛いね。あと、アタシの名前はギャル子じゃないからちゃんと覚えようね。アタシの名前は――」

「ギャル子が友達になったァァァ、私の1500時間は無駄じゃなかったよ!」


 もう、リアルだろうとゲームだろうとどっちでも、

よくなった。

 エロくて柔らかい、私に優しいギャル子が、いるなら、この繋いだ手を死ぬまで離さないようにしないとね。


「サファイアは、嬉しーのは分かるんだけど、抱きついて匂いを嗅ぐのは、止めてほしいかも」


 初めて出来た友達から、甘くて蕩けそうなラベンダーの匂いがしました。



 遂に、現実で友達ができました。

 名前はギャル子、本名は……あれ、何だっけ?

 

 そんなことは私の友達に対する愛の前では些細なことよ。

 大事なのは私がギャル子を大切にすることだ。もし、名前を覚えてないことがバレて捨てられもしたら、この純潔を散らしてでも捨てないでぇー、って泣く。それでも駄目なら死ぬ。


★☆


 今日は、ベスフレでギャル子さんと合流することになりました。

 私はレッドネームであるため、町では警戒態勢を敷かれて落ち着けない。

 比較的弱いモンスターが出る、始まりの森入り口で集合することになっています。


 楽しみすぎて、二時間前から待機している所存です。

 お腹が空きました。


 まだまだご新規さんが参入しているのか、チラホラと初心者さんとすれ違います。

 すれ違うたびに、目を逸らされてしまうのはきっと、レッドネームだからでしょう。

 セーフティエリア外なら騎士団へ通報されることはありませんし、大丈夫だと思ったんですが、まさかレッドネームがここまで忌避されるものだなんて知りませんでした。



「ヤッホー、サファイアちゃん!」


 私に駆け寄ってくる清楚系お姉さんがいます。


 名前はルビーです。

 私はサファイアです。

 これはお友達チャーンスなのでは!


「あはは、レッドネーム表示したまま突っ立てるってどんな嫌がらせなん? おもろ!」


 ギャル子さんみたいな喋り方ですね。


「サファイアちゃん、小さい、可愛い、マジ天使!」


 凄く褒めてくるぅ!


「あ、あ、あのー、私、待ち合わせしてるのにで……」


「ダネー、だから来たよ?」


「…………」


「どしたー?」


「もしかして、ギャル子さん?」


「あはは、気づかれてなかったー。ギャル子さんでーす。あ、こっちじゃルビーだよ」


 見た目が清楚なに仕草はギャル子さんだった!


 あわわ、私、一緒の墓にはいる予定の友達を見間違えるなんて、どどど、どうしよう。


「見捨てないでぇ〜」


「いや、来たばかり!」


 慌てた私をあやすように、頭を撫でるギャル子さん。


 人に頭を撫でられるって悪くないと思ったサファイアです。


「あ、フレ申請するね、ヨットっ」


 ピコン、とフレンド申請のメッセージアナウンスが流れました。


 …………初めて見ました。フレンド申請って都市伝説じゃなかったんですね。


 こんな【ぼっち】しか取り柄のない私にフレンド申請、嬉しさのあまり、フレンド申請を許可しようとしたとき、ふと思う事がありました。


「私、レッドネームだよ? 一緒にいるメリットないよね?」


 私はレッドネーム、セーフティエリアでは常にかくれんぼ&鬼ごっこ、捕まれば、約5日以上は牢獄生活するんだよ。そんな私はもうPK(モンスターPK専門)しか楽しめる要素がない。


「えー友達にメリットとかなくない? それに、私もPK興味津々なんだよね」

「私に興味津々! ぐふぇ……ふぇふぇ」

「それにねー、アタシ引退しようと思ってたから、丁度よかったんだよね、転向ってやつ?」

「引退しちゃうですか! 私泣くよ!」

「どーどー、そう思ってたけど、サファイアちゃんがPKやるって聞いたからさ、どうせ辞めんなら、PKでもやってやろうと思ってさ、フレンド全員切ってきたんよ」


 フレンドを全員切ってまで、私との友情を大切にしてくれるってこと!

 

「新婚旅行は海の見えるホテルがいいです!」

「フレンドなー」


 私にとって初めてのフレンド。

 1500時間の集大成、すっごく遠回りした気がするけど、大切なのは今!


 私、サファイアは今日からNEWサファイアになります。

「えい」


 ――プレイヤー【ルビー】とフレンドになりました。


 ――条件を満たした為、【ベストフレンド】を習得しました。


「世界が私達を祝福してくれてよ、ギャル子さん」


「し、し、し……」


「ししし?」


「新スキルきたー! 見たことないよこれ!」


 ギャル子ルビーも世界が祝福してくれたことが嬉しいみたいで、サファイアも嬉しいな。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ