表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

1-友達を作るために、まずは誰とも友達にならないことを決意した。


 VRMMO【bestfriendonline】

 その響きに、私、前野サファイアは心惹かれた。

 

 親がつけたサファイアという名前を呼ばれたくなくて、ずっと名前を呼ばれることを避けているうちに、ひとりぼっちになった私にはクリティカルヒットだった。


 これなら、サファイアと呼ばれても変ではない。

 

 友達作りのゲームかなと何も調べず、勢いに任せて私は手を伸ばした。


 経験値や素材などを求め、モンスターを倒すのが目的のゲーム。


 それを補助するためにシステムがあり、レベルやパラメーター、スキルと熟練度、そして、友達運と呼ばれるシステムがある。


 友達運以外の要素は『義務教育か!』って、ツッコミを入れるほど漫画やアニメで誰でも知ってる。


 この友達運は特殊で、簡単に言えば、友達の数だけ強くなるシステムだ。

 

 たぶん、メリットは強くなる、ステータス数値の上昇、経験値と熟練度の獲得量が増える。

 キル&デスペナルティは、フレンド全員のスキル熟練度が減少する。やらかした本人はお咎めなし。


 これの重要性は分からないけど、皆、ステータスのためにフレンドを作っているのかもしれない。

 さすがベストフレンドを冠するだけ、友達に依存するシステムがあるみたい。


 まさに「一蓮托生」だね。


「……これ、私みたいな素人が誰かとフレンドになったら、相手に迷惑をかけちゃうんじゃ……?」


 私がモンスターに負けて死んだら、その「フレンド」の熟練度が減ってしまうのだ。


「……よし。まずは一人で、誰の足を引っ張ることもないくらい、絶対に死なないくらい強くなろう」


 そう。私は、友達を作るために、まずは誰とも友達にならないことを決意した。


 それからは、私の孤独なゲーム生活の始まりだ。

 一定水準の強さを手に入れるため、モンスターに特効を仕掛ける。


 もちろん、運営の想定しない遊び方で難易度は爆上げ。

 有名なRPGに出てくる道具屋の言葉を思い出す。

 装備は(フレンド)しないと意味がない。私はフレンドがいない。


 こんなの、縛りプレイじゃん。誰にも観てもらえない縛りプレイじゃん。私がVチューバーなら、それなりの需要はありそうだけど、誰かに監視されながらゲームとかイヤーァァァ!

 

 頼れるのは掲示板とか攻略サイト。

 人より目立って、『フレンドになってください』って相手から言わせる。

 なら、『私は喜んで!』て承諾する。


 そのためには最強になればいい。


 皆の最強のビルドを片っ端に調べ、オンリーワンを見つけちゃった。

 あまりの鬼畜仕様みたいだけど、これで成功すれば、皆の注目の的だ!


 ふふふ、完璧な友達の作り方だね。リアルと違って、私の努力はシステムが認めてくれる。

 

 私は最強になって、友達になって下さいって言わせてみせるんだ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ