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第4話:迷宮の誘惑、宝箱の罠地獄

フォレストタウンのギルドは、朝から冒険者でごった返している。剣を研ぐ音、クエストの相談声、カウンターのベル。俺、佐藤カズヤ、28歳、元ニート。異世界転生4日目。スキル「ギャンブル」のおかげで、毎回戦闘が運任せのハラハラ人生だ。昨日はオオカミ討伐で料理人とかいうクソハズレを引いて死にかけ、でも再発動で逆転。パーティメンバーのアリアとロクのおかげで、なんとかレベル6まで上がった。Eランク昇格試験の資格もゲット。ニートがここまで来るとは、感慨深いぜ。

アリアがクエストボードを指さす。金髪ポニーテールが揺れて、青い瞳がワクワクしてる。「カズヤさん、昇格試験のクエスト出てたよ! 『古の迷宮』探索。迷宮の奥で『輝く石』を採ってくれば合格だって。」

ロクがニヤリ。「迷宮か。宝箱がいっぱいだぜ。俺の罠解除スキルで楽勝。報酬もデカいしな。」

「宝箱……罠ありそうで怖いな。俺の幸運5じゃ、トラップ直撃しそう。」胃がキリキリする。だが、Eランクになればクエストの選択肢が増える。ニート脱出のため、がんばるか。

リナが書類を渡す。「はい、試験クエスト受注。迷宮は町の北、森の奥。ボスモンスターが出るかもよ。気をつけてね。」

「ボス!? Fランク卒業試験なのにハードすぎねえか?」

リナが肩をすくめる。「甘いわよ、カズヤ君。異世界は厳しいの。」

パーティで迷宮へ出発。道中、アリアが水筒を魔法で満たす。「カズヤさん、喉乾いたら言ってね!」健気だな、この子。

ロクが地図を広げる。「迷宮は地下3階層。1階はスライムとか弱い敵。2階でトラップ増えて、3階に輝く石とボス。」

「トラップか……ロク、頼むぜ。」

「任せろ。俺の指先は魔法みたいだぜ。」ロクの目がギラつく。金目当ての匂いがプンプンする。

迷宮の入り口は、苔むした石門。押し開けると、冷たい空気が吹き出す。階段を下り、1階。薄暗い通路、壁に松明の光。地面は石畳で、湿気った匂い。

「スライム来た!」アリアが叫ぶ。青いゼリーみたいなのが3匹、プルプル近づく。

「弱そうだけど、油断すんな。ギャンブル発動!」

ルーレット回る。止まる。

【職業:掃除人】

【武器:モップ】

【防具:雑巾】

【魔法:泡洗浄】

「掃除人!? 迷宮で掃除すんのかよ!」

スライムが飛びつく。モップで叩くが、ベチャッとくっつくだけ。HP90/100。泡洗浄で泡を吹きかける。「溶けろ!」スライムが少し溶けるが、遅い。アリアの水魔法とロクのナイフで援護。HP50/100まで減る。

「瀕死だ、再発動!」

【職業:スライムハンター】

【武器:酸性剣】

【防具:耐酸コート】

【魔法:溶解波】

逆転。一掃。経験値ゲット。レベル7。

「またハズレから逆転か……心臓に悪いわ。」

アリアが笑う。「カズヤさん、モップ振り回してたの、面白かった!」

「面白くねえよ! 雑巾の防御力、紙同然だろ!」

ロクがクスクス。「お前、毎回笑わせてくれるな。」

2階へ。通路が複雑、矢印のトラップや落とし穴。ロクが罠を解除。「ここ、ワイヤートラップ。俺がいなきゃ即死だぜ。」

「サンキュ、ロク。胡散臭いけど役立つな。」

突然、宝箱発見。木製の古い箱、金具が輝く。「お、宝箱! 開けようぜ。」ロクの目がキラキラ。

「待て、罠かも。ロク、チェックしろ。」

ロクが調べる。「大丈夫、罠なし。」

開ける。中に銀貨とポーション。「ラッキー!」

調子に乗って進む。もう一つの宝箱。ロクが「これもOK」って言うけど、俺の直感が警報。「なんかヤバい気が……。」

開けた瞬間、ガシャン! 毒針が飛ぶ。ロクが避けるが、俺に直撃。HP70/100。毒状態。「くそ、罠残ってたじゃん!」

ロクが慌てる。「ミスった! ごめん。」

アリアが魔法で解毒。「カズヤさん、大丈夫!?」

「ニートの運、ほんと腐ってる……。」

さらに進み、大きな部屋。中央に豪華な宝箱。金ピカ、宝石付き。「これ、絶対ヤバいだろ。」

ロクが興奮。「中身、デカいはず! 俺が解除する。」

解除後、開ける。が、中からミミック! 宝箱が牙を生やして襲ってくる。「ギシャアア!」

「ミミックかよ! 罠じゃねえ、モンスターだ! ギャンブル発動!」

ルーレット。

【職業:宝石商】

【武器:鑑定ルーペ】

【防具:シルクベスト】

【魔法:価値査定】

「宝石商!? 宝箱相手に査定すんのか!」

ミミックが噛みつく。ルーペでガン! ダメージゼロ。ベストが破れる。HP50/100。アリアの水魔法でミミックを押し返すが、効き薄い。ロクのナイフも弾かれる。「硬え!」

HP30/100。瀕死。「再発動! ギャンブル!」

【職業:トラップマスター】

【武器:解除ツールセット】

【防具:重装甲】

【魔法:爆破解除】

体が変わる。ツールでミミックの関節を狙う。魔法で内部爆破。一撃で倒す。

【経験値獲得:200】

【レベルアップ:レベル8】

【知力+3、耐久+4】

中から強魔法の巻物ゲット。「爆炎の術」。アリアが喜ぶ。「カズヤさん、これ使えそう!」

3階。ボスの部屋。巨大蜘蛛、糸を吐く。「キシャアア!」

「ボスだ! ギャンブル!」

【職業:踊り子】

【武器:扇子】

【防具:ベール】

【魔法:魅了ダンス】

「踊り子!? 迷宮でダンスすんのかよ!」

扇子で叩くが、効かない。ベールがヒラヒラ邪魔。糸に絡まり、HP50/100。魅了ダンス試す。「お、おどるよ~♪」蜘蛛が一瞬止まるが、怒って攻撃。瀕死。

「再発動!」

【職業:蜘蛛退治士】

【武器:糸切り斧】

【防具:防毒マスク】

【魔法:糸溶解】

逆転。斧で糸を切り、魔法で溶かす。アリアの水魔法、ロクの罠で援護。ボス撃破。

【経験値獲得:500】

【レベルアップ:レベル10】

輝く石ゲット。迷宮脱出。ギルドで報告。「合格! Eランクだよ、カズヤ君。」

アリアがハグ。「やったね!」

ロクがニヤリ。「宝箱の分け前、忘れんなよ。」

宿で反省。ギャンブルの失敗、毎回スラップスティックだけど、仲間がいると乗り切れる。ニートから冒険者へ、次はどんな賭けだ?

(つづく)

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