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白い雲の上にキミはいて  作者: 功野 涼し
プロローグ
1/103

追憶

 ━━あの日のキミもこんな空が見えていて、ゆっくり流れる白い雲の間から射し込む日の光が、こんなにも眩しく見えていたのだろうか?


 泥だらけになって、擦りむいた膝小僧がチクチク痛むのに、それすら思い出になって。


 一瞬なのに凄く輝いて、眩しくて、いつまでも心の中で煌々と輝いている。


 あまりにも輝いているから、他の光が霞んで、心にくっきりとした影を刻んでしまう。


 いつ以来だろう。こうやって河川敷の堤防になにも敷かずに寝そべるなんて。


 大人になって、地面で寝転ぶ機会なんて、そうそうない。


 だから忘れたと思ってた、忘れることができたと思っていた。


 でもやっぱり、忘れてなかった。


 あんなに近くにいたキミは遠くへ行ってしまったのに、ふとした瞬間に存在を感じてしまうのはなぜなんだろうね。

 いたずら好きなキミだから隠れていても驚かないんだけど。怒らないから出てきてと言ったら出てきそう。


 だけども怖くて言えない。


 キミが残してくれたものが沢山あるから生きていける。


 本当に感謝している。


 でもあれはズルい。


 気持ちが揺らいでしまったよ。


 涙がこぼれないように上を向いてみたけど、それでもこぼれてしまうんだ━━

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