第019話 装備のお披露目
ハイファンタジーのような、壮大なストーリー展開は一切起きない…予定…です。
よろしくお願いします。
サーシャとリリスの転職を終えたパーティ一行は、早速、新しい装備を買いにボッタクル商店へとやって来た。
「相変わらず広いわねー」
「そだねー」
戦士に転職して以降、通っていなかったサーシャとマコトの二人は店内を見渡して感嘆の声を上げる。
商店という名称であるが、この店はかなり広く1000平方メートルほどあるのだ。
全ての職業の基本装備が全て手に入る、というキャッチコピーは嘘ではない。
そんな店である。
「いらっしゃいにゃせー」
猫獣人の店員がパーティに気付き、景気の良い言葉で迎える。
「今日はどのようなご用事ですかにゃん」
顔見知りのシロウに、もうあと一歩でぴっとりくっ付きそうな位置までやって来た。
あざとさ満点の接客である。
「ひにゃっ!!!」
しかし、瞬時にシロウの背後にある殺気を感じ取ると、猫獣人の店員は距離を取り、コホンと咳ばらいをしたあと口を再び開いた。
「で、今日は何の用事だにゃん」
「女騎士と女魔術師用の装備を買いに来たんだが、どこにあるかな」
「あー、それにゃら………」
こうしてパーティは二手に分かれて買い物をすることにしたのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・。
二人の着替えをギルド併設の食堂で待っていたシロウ達の前に、まずはサーシャが現れた。
「ふっふーん。どうよ」
紺を基調とした鍔の長い魔術師の帽子に、足首近くまで丈の長いローブ、まだ寒い日もあるため、インナーも手首や足首までサポートされている。
杖は‥‥‥流石にお金の都合で初心者用ではあるようだが、形は見事に上部が大きく湾曲しており魔術士らしいものであった。
「わぁ、可愛いよ。サーシャ」
一緒に見繕って、試着姿も見ているはずのマコトが手を叩き感想を述べる。
「馬子にも衣裳とは言いますけれど、まぁ及第点ですわね」
「手厳しいなぁ……。ボクはとてもよく似合ってると思うよ」
「うんうん。中々良いじゃないか」
という感じで、リリス以外は高評価を受けた。
次に現れたのはエリス。
女騎士の装備‥‥‥確かに武器は槍斧で、両手に付けた銀の籠手も騎士らしいのであるが‥‥‥衣装は相変わらず軽装で、というよりいつもと全く同じであった。
「いつもと同じ衣装じゃない………いや………違うっ!!!………まさかパッド!?」
「ちゃうわい!中にビキニアーマーを仕込んでおるんじゃ!」
「足を保護する臑当もちゃんと装備しておるしの」
「じゃが、どうじゃ?ちょいセクシーになったであろう?」
エリスは艶めかしい仕草をして品を作った。
確かに衣装から透けて見えるビキニアーマーは見る人によってはセクシーに感じるであろう。
「いや、それ、人によったら退化してるから」
「なんじゃとっ!?それは一体どういうことじゃ!?」
「だって乳首が全く見えなくなってるじゃん」
「かーっ!分かってないねぇ………これだから合法ロリエルフは駄目なんだよぉ」
サーシャは、右手を大きく左右に振る。
「サーシャ、おじさんみたいになってるよ……」
「わたくしは伯母上の上品さが醸し出されるようになって、とても良いと思いますわ」
「それって、さっきまでは上品じゃなかったって事じゃないのかや?」
「まぁまぁ、お披露目も済んだし、昼からリベンジといこうじゃないか」
そう言って、シロウはテーブルの真ん中に一つの依頼書を置いた。
こうして、お昼を済ませたパーティ一行は、再び近郊の農場へと足を運んだのであった。
お読みいただき、誠にありがとうございました。
次回もよろしくお願いします。




