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南国初日でトラブル


婚約破棄事件と名付けた日より3ヶ月が経ち南国シャートゥルの山に囲まれた豪華な館で生活が始まった。


この館に関しては元々は空き家になった状態からのフルリノベーションだということ。通りでたった3ヶ月で完成するわけだ。いやそれでも早すぎやしないかとも思うが非常に満足している。


更にこの館にメイドや料理人等の従業員が配備された。その結果元の生活と変わらないどころか広い館を一人占めしている贅沢にも程がある。




「贅沢って最高!綺麗な青い海!暖かな気温!Theサンシャイン!最高ー!!!!きゃーーーー!!!」


前世から南国での暮らしに憧れてたからテンションが高い!新しい住居の自室、ひたすら広いベッドでゴロゴロと転がり喜びを口にしていた。




「お嬢様、宜しければこの後町の散策に行きませんか?」


専属メイドのレオナからの提案で南国シャートゥルで良く着られている服に着替え町に出た。


どうやらレオナはシャートゥルで産まれ独り立ちできる歳までこの国で育ち暮らしていたらしい。出稼ぎで東国テトライトに来たところ運良くうちで雇われたという。


レオナの知られざる昔話を聞きながら到着したのは港に隣接するシャートゥルで1番大きな町。雨の影響が少ないこの国では露店が多く店舗構えるのは高級なお店や飲食店のみに思える。


「あの果物は何!?魚の色が凄い!花も可愛いー!!」


見るもの全てが真新しく完全に観光客気分な私はレオナに案内されてたくさん観てまわった。






「逃げろっ!!貨物に魔物が紛れ込んでいた!数匹はいる!!!早く建物へ!」



突然すぎる事に逃げ惑う人達で騒然となった町中。


「お嬢様とりあえずあの店の中へ避難しましょう!」


レオナに引っ張られ避難したが一体なんの騒ぎか避難したお店の中にいた人に聞いたところ、どうやらここ数年運ばれてくる貨物の中に魔物が紛れ込んでいるらしい。

すぐに兵が駆けつけて退治してくれるらしいが間に合わず命を落としてしまう者もいる。





「誰か・・・お願い誰かあの子を助けて・・・!!!いやあああ」


外から聞こえる叫び声に窓から覗くと周囲に止められている女性と魔物の前に倒れている女の子。おそらくあの子の母親!


「助けなきゃ・・・!」

立ち上がる私に

「いくらお嬢様でも実戦経験はないので危険です!」


レオナがすかさず止めに入るが私は店を出てすぐに魔法を発動した。


「まだ魔物と女の子の間には距離がある・・・ならば!」


魔物を足止め出来るよう女の子との間に土の壁を創った。その間に女の子抱えて母親のところに連れて行き避難する・・・はずだった。


3匹の犬のような魔物は土壁を駆け上がるほど脚力があり自身が創った土壁の高さでは防ぎきれなかった。


「嘘でしょ!?魔物の設定間違ってない!?」と叫んだところで何も変わらないので女の子を守るように魔物を背にし抱きしめた。





上から襲いかかってくる気配が消え顔を上げると健康的な肌の美男子が魔物を切り倒していた。


「間に合ったな!怪我はしてないか!?立てるか!?」


ニカッと男は声を掛けてきたと同時にすぐ後ろから「王子!勝手をしないでください!!」ともう1人男がやって来た。



「えぇ、私は大丈夫・・・それよりこの子を見てあげてください。気を失ってるだけだと思うけど。」

すると

「ぁぁぁあ良かった・・・!助けてくれてありがとうございます!!本当にありがとうございます!!!!」

女の子の母親が駆けつけ泣きながら何度も感謝を口にする。


「いえ、私は何も出来なかったので・・・助かって良かったです。」


「いや、君があの場で魔物を止めてくれてなければ間に合わなかったぞ!良くやったな!」


イケメンに褒められ照れてしまう。


「お嬢様!無事で何よりです・・・!シャートゥル王国のカルロ王子ですね?この度はお嬢様の命を救って頂きありがとうございます!!」


レオナが駆けつけて対応してくれた。どうやらこの国の王子らしい。




「リリス・クロノスでございます。本日よりこちらの国でお世話になります。どうぞよろしくお願い致しますカルロ王子。」


挨拶をするとカルロ王子のそばに居たもう一人の男が口を開く。


「話は聞いています。山の空き館を改築するにあたってテトライト王国より職人たち数十人と君の入国許可が欲しいと文書が届いていたので。財源がないこの国では逆らう所か抗うこともできないのですがね」


嫌味を含む話をしてきたのは王子の側近トールという男。


「トール!このまま城へ連れて行きたい手配してくれ!」

こちらの都合は関係なしに悪気なく歓迎ムードの王子と「はぁ。」とため息つくトールに連れられ王城の客間に案内された。





┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


席に着くや否や

「なぁ!さっきのは魔法だよな!?この国では魔法使える者がいないから初めてみた!凄いな!」

子供のような表情で話しかけてくる王子。



「魔法はテトライト王国でも私の家系しか使えません。特に私は戦闘には向いていない魔法しか使えないので今回はカルロ王子がいてくれて助かりました。あの、この国では魔物が出ないはずですがどういう事でしょうか?」



それは・・・とトールが説明を始めた。

「まず貨物といっても紛れ込むのは運河を利用した貨物のみですが、あれだけの大きな魔物をバレずに乗せてることもそうですが突然荷物から飛び出てくるらしくどのように収まっているのかも不明。毎日大量の貨物を全て開けて調べるというのは難しく悩んでいるところです。」


ウンウンと呑気に相槌打つ王子だが流石に町民が被害にあった以来自ら討伐に向かっているらしい。


さて私の南国暮らしが悪いものになっても困るしパパっと解決しちゃいますか!


「あの、理由はわかりませんが魔物の被害は無くせますのでご安心ください!レオナこの後のことはお願いね?」

「かしこまりました」というレオナの返答と共に私は呪文を唱えた。


~~~~~~~~~~~~


汝は守護神より力を得た身


汝の名のもとに

シャートゥル王国を護りたまえ


~~~~~~~~~~~~~


すると美しい光のベールが王国全体を包み込んだ。


カルロ、トールは目の前の光景に驚き目が奪われていたがカルロは察知したかのようにリリスが倒れる直前で支えた。


「レオナと言ったな、リリスは何をしたんだ!?息はあるけど大丈夫なのか!?」


焦る王子に対しレオナは落ち着いて話し始める。


「お嬢様は今は眠っているだけなので大丈夫です。ただ3日ほど眠り続けるのでその間の世話は必要です。先程見た事ですがお嬢様はこの国全体に結界を張りましたので魔物の侵入はできません。魔物がこの国に足を踏み入れた場合消滅します。」


そうか良かった!とカルロは言うとベッドで寝かせてくるとリリスを抱えて勝手に部屋を出ていってしまった。


残されたトールはカルロの代わりに話をする。

「その力があれば魔物はこの世から一掃できないのか?」


「残念ながらお嬢様の力は強力ですが1国のみ限定の力なのです。土魔法は少し使える程度ですが・・・。妹のアリス様はお嬢様よりも力があるらしいですのでテトライト側は何とかなるでしょうし。」


「魔法とやらはまだ半信半疑だが効果が確かならこの国を救ってくれた聖女となるだろうな。なぜテトライト王国の王子は手放してしまったのか理解できないのだが」


「それに関しては私も分からないのです。なぜ急に婚約破棄をしたのか、同時に妹のアリス様を婚約者にするなどと意味がわかりません!」

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