1
『次期王の花嫁』は『次期王の行方』の続編になります。
行方から数か月後設定ですが、これだけでも大丈夫なように書いております。
次期王の花嫁(続・次期王の行方)
☆はじまり
「特別休暇をやろう。ゆっくり他国を遊学してくるといい」
いつものように決裁の書類を抱えて王の側に赴いた時に、突然提案された言葉。
「はい!?」
思わず持っていた書類を落としそうになり、慌てて持ち直した。
「周辺諸国のことを知っておく必要があると思わぬか?」
「……お言葉ですが…貴方よりは詳しいと私自身は思っておりますが!?」
「知識より、実際に見て来いと言っておるのだ」
「……何か企んでおりますね」
「そんな人聞きの悪い…最近ずっと忙しかっただろう?」
「仕事を滞らせる貴方のお陰でね」
「……この先もまた忙しくなるだろうから、ゆっくり休養させてやろうと言ってるだけだろう」
「…………」
笑う王を不信感を隠さず見つめるクーデノム。
絶対何かを企んでるはずなのだ。
そんな彼の視線も慣れた様子で受け流し、告げる。
「マキセに供をさせる。王の命令だよ」
文字数は修正前21000文字なので、10頁内で終わると思われます。
プラス後日番外編3話。