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体
ご覧いただきありがとうございます。今のところ自分でもどうなるかわかってない状態ですが、投稿は続けますのでよろしくお願いします。
「えっ?」
それ以上言葉が出なかった。
何しろ自分は死んでるはずなんだから。
それに、よくわからない場所に飛ばされてる。どこだろう。
だが今はそれどころじゃない。
生きているのだ。
目で見てはないけど、手が動いたような気がした。
今回はおでんじゃないかもしれない。
「す…すごい…」
生きていておでんじゃないのだ。ここまでうれしいことはない。
そう思い、左こぶしを握り締めた。
ポタポタポタ…
「!?」
聞き覚えがある音がした。
とても、不吉な音だ。
仲間が掬いあげられるになった音だ。
「ま…まさか…」
恐る恐る首を左にふった。
そして、目の先にあったのは…
いつも浸かっていたあのダシ。
体にしみこんでたあのダシ…
黄金色のあのダシ…!
そう、『おでんのつゆ』がこぼれていたのだ!
「うわぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”」
両手はおでんの具に包まれていた。
まだ、おでんだ。