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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ゆるい短編

いたいいたいいたい

作者: 閑古鳥


「フェリア!」


名前が呼ばれる

私はそれを聞かないふりして先へと進む


「ねえ、私が何かしちゃった?」


その言葉にも返事は返さない

ごめんねアーチェ

でももうあなたとは一緒にいれないの


「謝るからさ、戻ってきてよ!」


後ろを振り向いて言葉を返す


「そういう謝れば許してもらえるって思ってる傲慢な所が嫌い」


表情も変えずに淡々とアーチェを責める

アーチェが悪いわけじゃない

でも私はこうすることしかできないの


「直すから!ね、フェリア戻ってきて」


優しいアーチェ

ありがとう

ごめんね

心が痛いけど戻るわけにはいかないの


「嫌だって言ってるのにしつこい」


魔術でアーチェの足をとめる

もう追いかけて来れないように


「フェリア!待って!」


ああ、もっと此処に居たい

もっとアーチェと一緒に居たかった

でももう叶わないから早く逃げなきゃ


「じゃあね、もう会うこともないだろうけど」


振り返らずに歩き去る

もう自分の意思で体を動かすのも限界みたい

もうすぐ私は魔物へと変わる

それまでに離れられてよかった

遺体を魔物へ変える術なんて悪趣味ね

でも私が悪いの

弱い私が悪かったのよ

だからごめんねアーチェ

私のことは忘れてね








心がいたい(痛い)

此処にいたい(居たい)

私は既にいたい(遺体)

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