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この連載作品は未完結のまま約5年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

オープンエンドの結末は

作者:氷田まりか
苦しくて苦しくて仕方が無かった夜も、一人で耐えた。
だって、私はなにも持っていないから。
涙を拭う優しい指も、頭を撫でてくれる大きな手も、抱き上げてくれる腕も私は知らない。
冬前に手袋を編んでくれる器用な指も、眠るまでのまどろみの最中に心地よく背を撫でてくれる手も、抱きしめてくれる腕も私は知らない。
全部、あの子のものだったから。

双子の姉、真由のスペアとして育てられたましろ。
家族の中で味方は弟の真護だけ。
自分のものなど何もなかった。
どうせ真由のものになるのだから大切なものなんて作れなかった。
生きていることが億劫になるほどの絶望の果て。


孤独な少女に愛を届けたのは、愛されたがりな黒猫でした。
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