表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10年後のニホンは崩壊していた。  作者: インドカレー
3/3

4 PK能力者

<<PK能力者>>


 暁組は100年以上続いている暴力団であり悪徳名高いで有名で政治にまで手をだしていたらしい。

 だがこのニホンが崩壊した後、暴力団のメンバーは蒸発していき組長とその家族だけが残った。

 母親は海外へ亡命、父親は3年前病気で亡くなり

その娘である赤羅 希奇はここを守っていたのだ。



「で、海外は?戦争はどうなったの?」



 日が落ち、発電機で光をともされたボロボロの日本家屋は

昔見た映画のセットのようで面白かった。

希奇という少女は、最初会った時のドスを聞かせた声をするのをやめ、普通に話し始めていた。



「ニホン一体が電波障害になった時点で、他国はニホンは戦争を離脱したと認識してる。

 そのあとも戦争は続き今でも続いてはいるけども・・・・」



ソラは考え直して希奇に聞いた。



「PK能力者についてどれぐらいしってる?」

「PK能力者・・・たまに紙切れやコインを浮かせられる程度の人間がいるけども

それ以上に使える人は本当にごく稀で、使えたら海外にいってもたべていけるって聞いた」



 戦前に突然的にPK、すなわち念力をごくわずかな人が使えるようになったのだが

その力は、そよ風が吹くような紙やコインを浮かせる程度だった。

 それでも人々は彼らを新人類と呼び、戦争はそれを火種に世界規模になっていった。



「PK能力者の人権争い、それを火種に数々の国々が戦争をはじめた。

 簡単にいうとPK能力者の奪い合いと資源争いだ。

 ニホンが電波障害で孤立した後、世界には強力なPK能力者が何人か生まれた。

 その一人は、一日で一都市を滅ぼせるほどの能力らしい。」

「じゃあPK能力者を所持している国が勝ったってこと?」

「いや、PK能力者には問題点があったんだ。」



ソラはあぐらと腕をくみうつむいた。



「強力なPK能力者は、個を失うんだ」

「”個”?」

「簡単にいうと心。

 自分という考えや感情を持てなくなる。

 しかも生殖機能さえも無くなり、新人類として謳われた能力者も

 人権無視で道具として使っていった。」



ソラの言葉をしんじられないかのような顔で希奇はみつめた。



「じゃあ、よりPK能力者を所持している国が有利になっていったってこと?」

「そう、だれしもがそう思った。

 しかし突然PK能力者がPK能力者だけの組織を作ったんだ。

 もう今の科学でも、機械的なPK能力者にかなう国はなかった。」

「じゃあ・・・・本当に戦争はまだ続いてるってこと?」



希奇は悲しそうに視線を落としたのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ