お○ま様に摂り憑かれて…大嫌いな「将棋」が大好きになっちゃった!!!~序盤④ お○ま様終焉~
「棋士無双神拳」‥田は、自分の「将棋(定跡・戦法)」を、そう呼んでいた…
「棋風」は「圧倒的な棋力」の為、無理に攻める「力将棋」を、最も好んだ…
そして「免許皆伝」をしていたが「田」が「免状を認める者」は少なかった…
その、数少ない中のが一人が「国」であった‥「棋士無双神拳」の「免許皆伝」を受けるものの
「棋士無双神拳」を名乗らず、棋力はあるが、決して奢らない「優しさ」を持ち合せていた…
その為「力将棋」を使わず「受け将棋」で、相手の力を受け流す「棋風」を得意としていた…
「黙れ!!!雑魚どもっ!!!」田が続けて言う‥怒りによる駒の震えは止まっていて
「舞!!!国の次はお前だ!!!お前に『死』を与える!!!覚悟するが良ぃぃ!!!」と…
その様子は「罵声」ではなく、ただ「穏やか」でもなく「力強く」そして「静けさ」すら感じた…
11香車が「田様‥まさか本気では?」と尋ねても、返事すら返って来ない…
「国様、止めて下さい!!!貴方しか『田様を止める神』は居ません!!!」
「そうです!!!やめなさい!!!た様っ!!!」と国が叫ぶが‥返事はない…
舞も「与える」の意味は解らなかったが「死」だけは理解できた‥「何?私、死ぬの?」と聞くと…
「舞ちゃん、大丈夫!!!私が止めます!!!田様‥私は…『貴方を止める!!!』」と力強く言い放つ…
「行くぞ!!!国!!!『棋士無双神拳奥儀!!!王将百飛手波!!!』」
「受けてみせます!!!『棋士無双神拳奥儀!!!金将夢想百受!!!』」
「うぉぉ!!!たたたた‥…!!!」と、田が言うと、同時に「こぉぉ‥くぅぅぅ‥…!!!」と国も言う…
盤面が光り輝き、風圧すら出ている‥舞は目を細め、飛ばされまいと必死で堪えた‥額全開の風圧…
1分だろうか30秒か‥いや、もっと早い‥250手目で止まった…
「国よ‥恐らく『次の一手』が最期の一撃となる‥『棋士無双神拳』の中でも、最も『優しき気風』よ…
それが…甘さ!!!弱さ!!!敗北!!!『死ねっ!!!』」と田が叫ぶ!!!
「田様!!国様は、もう戦えません!!何とぞ!!ご慈悲を!!!国様死なないで!!!」駒達が口々に言う…
舞は目をまだ細めていた‥段々光りも収まり、風も収まってきたが、眩しい光で、目がよく見えていない…
ようやく目がなれ、盤面を見て、思わず「あぁぁぁ!!!」と叫んだ!!!
盤面はこうなっていたのだ‥圧倒的強さの「将棋」‥は動かない、動けない位「指し切って」いた…
後手:国様 後手の持駒:無し
9 8 7 6 5 4 3 2 1
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| ・ ・ ・ ・v国 ・ ・ ・ ・|一
| ・ 龍 ・ ・ ・ ・ ・ 馬 ・|二
| ・ ・ 金 全 全 全 金 ・ ・|三
| ・ ・ ・ 桂 香 桂 ・ ・ ・|四
| ・ ・ ・ ・ 香 ・ ・ ・ ・|五
| ・ ・ ・ ・ 香 ・ ・ ・ ・|六
| ・ ・ ・ ・ 香 ・ ・ ・ ・|七
| ・ ・ ・ ・ 田 ・ ・ ・ ・|八
| ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|九
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先手:田様 先手の持駒:飛 角 金2枚 銀 桂2枚 歩18枚
(正式には「5一国(略し『51国』)」と表記「v」は後手の駒の向きを指します)
そして田たは「棋士無双神拳」の最大奥儀である「天昇十字飛車」を52に目掛けて、打ち放つ!!!
もう直「4歳を迎える保育園児の舞」に刻々と死が迫っていた…