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2話2幕

(意外と...うん、わりと楽しかった)

 2人と校門で別れた後の帰りの電車で、ふと、そんなことを思う。

 確かに、(いさり)は変なやつで疲れそうだが、それ以上に面白いやつでもある。志木(しき)さんも、とても明るい子だしノリがいい。なんやかんや楽しい友人を作れた気がする。

 家からの最寄り駅に着き、電車を降りる。

(さて...買い物してくか)

 今日は月に一度、近所のスーパーが安売りの日だ。主婦たちの中には、専業主婦という昼間に買いに来れるチーターがいるため、俺を含め、仕事をしている主婦や学生のような夕方にしかこれない人たちは、そのおこぼれを買うしかない。しかし今日は昼で帰りということで、まだそこそこ残っているだろうと考えたわけだ。

 スーパーに入る。思った通り、まだ結構商品が残っている。一人暮らしだから、それこそ四人家族の1週間分を買ってしまえば、野菜はちょっときついが他は1ヶ月分はもつ。今まではそうだったが...

(そういや、近いうちに来るんだったなぁ...)

 今朝のことを思い出す。

――――来週から私そっちに行くから!

 食いぶちが増えるということは、買う量も増えるということだ。それに合わせて仕送りが増えることを祈るしかない。なぜなら俺は、ゲームに結構お金を使っているからだ。

 (たしな)んでいるジャンルは広い。まぁほぼオタクと言われて遜色ないかもしれない。で、オタクをしているとお金が結構かかるわけだ。

 食いぶちが増えるということは、食費がよりかかるということ。それは趣味に使う分が削られていくということで、それはつまり趣味に新たな楽しみが増えていくことがないということ。ただでさえ親のせいで苦労が耐えないのに、家にその同類が住み込んで趣味の時間が減るのだ。

(ガイアよ...これが試練だとでも言うのか...)

 とりあえずいつも通りの分を買っておいて、あとからどれくらい使うかを見ていくことにした。


 家に着き、買ったものを冷蔵庫なり棚なりに収納し、2階にある自分の部屋に戻る。教科書や用具に加えて、大きな買い物袋を2つも持っていたために、肩や腕に結構来ている。

 一軒家だが、他に人はいないため、別にどこにいても何も問題はないのだが、やはり自分の部屋が落ち着く。

 部屋着のジャージに着替えてベッドに突っ伏す。時計を見ればもう14時。これからお昼というにはちょっと遅いかもしれない。

 買っておいてあった小説でも読もうかと考えたが、寝そべっているとどうにも動く気にならなくなる。そして良い感じの眠気がやってくるのだ。

 そして俺は気付けば意識を手放していた。


「...ハッ」

夜。はっと目を覚ました。時計をみると、もう20時を過ぎている。いつもなら夕飯を食べ終わってお風呂に入っている時間だが、ずっと寝ていたせいで夕飯の準備すらしていない。

(今夜はカップ麺で済ますか...)

 お湯を沸かすため、携帯を持って1階へ降りる。

 寝ている間に何か着信があったか確認すると、18時に着信があったようだ。相手は母親だ。

 時差からして、向こうは今頃明け方くらいだろうか。今からかけるのはよろしくないだろう。明日時間の都合の良さそうなタイミングでかけよう。

 電気ポットに水を入れ、沸かし始める。今回はスガ○ヤのカップ麺だ。もはや豚骨ラーメンといえばス○キヤしかあるまい。...別に作者の感覚や好みではなく、あくまで俺が好きなのだ。

 今朝の新聞を開いて、湯が沸くのを待つ。今朝はニュースを見逃したし、今の時間はニュースをやっていないため新聞だ。バラエティ番組も好きなのだが、多少は時事を知っておきたいのだ。

「ん...またこれか」

 最近よく目にする、「神隠し」。人が気づかないうちにいなくなっていて、まったく消息がつかめない。そんな事件が、最近ちらほらと起きているらしい。身内や知り合いにそういうことがないことを祈るばかりだ。

 その後沸いた湯を入れて更に3分。カップ麺を食べていると、中学の友人からスマートフォンのメッセージアプリでメッセージが来る。

「最近調子どうよ」

「まずまずかな」

「そうか、それはよかった」

 結局何の用だろう。そう思い訊こうとしたところで、更にメッセージが来た。

「最近、物騒な噂を聞いたからよ、言っとこうと思ってな」

「物騒な噂?」

「なんでも最近、男ばかり狙った暴行が起きてるらしい」

「ほう...?」

 確かに物騒な話だ。それに、比較的力の弱い女ではなく、男を狙う、というところに不審感を覚える。

「被害者によれば、相手は女。身長は160前後くらいで、暗がりにいた男をものすごい勢いで殴る蹴る。脳しんとう起こしてたり、ショックだったりでぶっ倒れてたところを見つかった人もいるらしい」

 それはなんとも...物騒どころか危険なお話だ。

「雨の日に多いらしいから、気をつけろよ。明日とかな」

 天気予報では明日は雨だ。

「あぁ、そうする。お前も気を付けてな」

 心配してくれる友人がいるっていうのは、なんか嬉しいことだ。こいつが友人で良かったと思う。

「勘違いしないでよね!別に、アンタが心配だったとかじゃなくて、情報回しただけなんだから!」

 前言撤回。こんなキモい友人は()ぜればいい。

 その後もちょっとした世間話が続いた


 お風呂は適当にシャワーで済ませて、明日の準備をする。と言っても、始業式だから別段用意するものもない。

(早く寝て明日に備えよう)


 明日は、ある事件が起きた日から、ちょうど7年経つ日だということを、俺は忘れていた。


 翌日。始業式が終わり、俺は校門を出てすぐの(すみ)で2人の人を探していた。志木さんと漁だ。昨日連絡先を交換しておくのを忘れていたから、しておきたいのだ。

 そこでふと、志木さんの姿を見つける。相変わらずおっかなびっくり人混みの中を歩くあたりがわかりやすい。ただ体が小さいからすぐ見失いそうになる。

 割引セールで身につけた、人混み移動術(今適当につけた)を使って近づいて呼びかける。

「志木さん」

「あ、藤方くん」

 呼びかけに気づいて、人に押されながらこちらにやってくる。

「漁くんは一緒じゃないんですか?」

「あぁ、探してるとこ。ところで、連絡先を交換しておかない?あとあと役立つと思うし」

「あ、はい。いいですよ」

 目的の連絡先を訊くと、すんなりと教えてくれた。

「私、これが高校での最初の連絡先交換です」

「俺もだよ」

 周りを見れば、既に複数人で固まっている連中も割といて、互いに比較的友人が少ないのかな、なんて思う。

 と、そんな俺達に声がかけられる。

「おうおう、そんなとこで何してんのさ」

「おぉ、漁。せっかくだし連絡先交換しようと思って。漁もどうよ」

「おっ、じゃあ交換させてもらおう」

「これでよし、と」

 2人の連絡先が、電話帳に登録される。

「んじゃあ、俺ちゃんちょっと用事あるから帰るわ」

「私も」

「おっけー、じゃあまた明日」

「おう」「はい」

 こうして今日は、帰っていつも通り過ごすだけ。

――――の、はずだった。

おはらっきー☆

さぁ始まりました、ゆっきー☆すたじお

ナビゲーターの小神ゆきらでーっす


ここ2ヶ月くらいの間、らき○すた全話を二週間に一回は見てるんですよ

...ごめんなさい。


今回も細かい描写や設定で文字が多くなってしまったのでサッと投稿です

ちょっとしたネタとか挟みたいなーと思うんですが、設定はちゃんとしとかないと後々面倒になるんですよね()


さて、お気づきの方がどれほどいらっしゃるのかわかりませんが、ほぼ毎回伏線をいくつか仕込んでいます

これ伏線かな?だとしたらどういう風に回収されるのか?そんなことを考えて想像しながら読んでみるのも楽しいですよね。小説ってそういう面白味もあると思います

この作品が小説と言われて良いのかはわかりませんが(笑)


そんなわけで、次回から少し展開が変わっていくんじゃないかなーと思います(まだ考えてすらない)

読んでるだけだと、シリアスな展開いらねーよって思ったりするんですけど、書いてるとそういう展開って書きたくなるし物語に必要になってくるんですよね


ぬふふ。意味深なあとがきを残して

おいとまさせていただきます

ではでは

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