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1話2幕

 俺は藤方北斗(ふじかたほくと)。平凡な高校生。

 どうにも変なやつに目をつけられたらしく、入学式が始まってからも時々視線を感じていた。そのせいでどうにも居心地が悪いというのに、なにやら俺の方をみてヒソヒソと話す声も聞こえてくるのだ。そのせいで(しょ)(ぱな)から一抹の不安を抱えながら入学式に臨んだ。

 入学式の他にも、他のことでのオリエンテーションがあった。そのため時間としては結構長く、パイプ椅子に三時間以上座らせられていた。お尻と腰が少し痛い。

 「そこそこのレベルだし私立なんだからでかい講堂とかあってもいいのに...」

 帰る準備をしながらも、流石にキツかったためか、ついぼやく。

 俺が今年から通うこの高校は、中学、高校、大学をまとめて運営している大空学園(おおぞらがくえん)の中の高校だ。学園として一つのまとまりではあるが、エスカレーター式は採用されておらず、中学、高校、大学すべてが完全に入試によってのみ生徒を入れている。つまり、ここの中学部から高等学部への入学も入試を受けなければならない。そのため、外部から入学してくる生徒は他の付属校より多く、またレベルもそこそこ高い。まぁ当然中学部からの方が外部からより多いが。そして、中学部、高等学部、大学部は全て敷地が同じだ。しかも行事の日程を合わせているため、学校祭などがほかの学校よりも盛大なのも特徴だ。

 だからといって、高校の入学式で大学の講堂は使えない。というのも、先程も述べた通り行事の日程が同じ、つまり大学も今日が入学式だからだ。

 ふと、また視線に気づく。相手に悟られぬようその方向を見ると...

 (奴だ...捕まる前に帰らなければ...!)

 帰る準備を終え、体育館から出ていく列に並んでいたが、隙間を見つけそこを縫って抜けていこうと考える。

 だがその刹那、肩に手が置かれる。恐る恐る振り向けば、

「よっす」

かなしいかな、にこやかな笑顔で奴はそこにいた。

 (なぜだ...元々席はそれなりに離れていたし、さっき見た時も離れた場所にいたはず...)

 いくら混んでいて動けなかったとはいえ、この短時間でこの移動はおかしい。こいつがいたほうも混んでいたんだから尚更(なおさら)おかしい。

 (かなり無理はあるけど、気づかないふりをしても良いかな...)

とは考えたものの、一応応じる。

「な、なんの用かな...?」

まぁ、若干引き()った半笑い顔になっちゃうよね。

 「ん?この短時間でどうここまで移動したか気になるって顔だな。」

見透かしたように言う。実際見透かされてるが、まず先に質問に答え用件を言ってもらいたいものである。

「教えてやろう。俺は...移動―リープ―の能力者だ。」

(ち、厨二病だ...!)

 これはまずい。「お前には能力(チカラ)がある」とかなんとか言い出して変な世界に無理矢理引きずり込まれるパターンだ。ここは現実だ、二次元の世界じゃない、やめるんだ。ていうか()いてない。

 だが、ここでペースを持ってかれてはおしまいだ。あくまで冷静に対応する。

「へぇ...それで、何のためにこんなところでそんな力を使ったんだ?それほどまでに重要なことか?」

それとなく用件を引き出しにいく。しかし、

「聞いて驚くなよ?...俺はこの世界とは別の世界からきた。向こうでは最高ランクのランクSの能力者だ。どんな場所にも...」

イントゥ ザ マイワールド。

(うっわダメだ、残念な人だ。自分の世界に入り込んでる今のうちに逃げよう...)

 こっそり動く。気づいてない。だが少し距離を取れたところで、

「あっ、おい待て!」

「うぐっ」

気づかれた。

 だが知ったことか。待てと言われて待ってくれるほど世間は甘くない。それに俺は平凡で平和な高校生活を送りたいのだ。こんなところで厨二の世界になぞ行きたくないのである。

 俺は奴から逃げるように...いや、奴から逃げ学校を出て、走って帰ったのだった。

朝にご覧になっているか、昼間にご覧になっているか、夜間にご覧になっているかで挨拶が変わってきますね。そういうとき、どう挨拶したものかと悩みます。なにか朝昼晩関係なく使える自分だけの挨拶ってほしいですよね。


というわけで(?)、ゆきです

序章という一つのまとまりのうちの二つ目です

自分の中では、1話の2幕、というような感覚です

そして前回に比べて多分2倍以上の長さになっていると思います。以前に述べたとおり、ちょうどいい長さを模索するために今後も長さが大きく変わるかも知れませんが、

ご了承ください(。>ㅅ<。)sorry…


さてさて、それではまた次回に

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