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俺の周りには非常識が多すぎる⁉︎  作者: 冬紀
第1章 魔法使いとの日常
9/14

フィルの目的

ジリリリリ


今日は久しぶりに妹ではなく目覚まし時計に起こされた。

さすがに昨日遅刻だった俺はいつも妹に起こされていた時間より三十分前に目覚ましをセットしていた。

「ふわぁ~、さすがにいつもより早く起きると眠気が……」

昨日は入学式だったため時間が少し遅かったが、本日から七時三十分登校だ。

俺は朝の支度はわりと速い方なので、飯を食べる時間も合わせると二十分ぐらいだ。

「おはよ~ソウタ、そして残念なことに早起きはしていないよ?」

と、ルルは画面いっぱいに時間を表示する。


六時三十分


「あれ? 三十分早く……」

この時間に起きても遅刻はしないが少し寝坊感が残る。

俺は、なぜ? と頭をひねり悩んでいると

「朝、目覚ましが鳴り続けていたので妹が止めに来ていたぞ」

呆れざまにそういった。

「じゃあ、なんで俺は目覚まし音で起きたんだよ」

もっともな疑問だ。さっき俺はその音で魔が覚めたのだから……

「またお前が寝坊しそうだったから、私が鳴らした」

ルルがそう言うと端末からジリリリリと音を鳴らす。

その音は非常に大きく俺の耳が悲鳴を上げる。

「起きてるから、起きてるから!! もう止めて」

俺は座り込みながら耳を塞ぎ必死にルルにそう伝える。

しかし、その音は鳴りやまない。

端末を操作しようとするがルルが何かしらロックをかけていて機能しない。

「あーもう、どうすれば止めてくれるんだよルル」

ルルはなぜか怒っているらしい。

俺は必死にルルに止めてくれとお願いする。

しかしルルは音を止めてくれず、とうとう画面からいなくなった。

「あッ!! ルルさん? ちょっと待って」

その時、勢いよく俺の部屋の扉が開けられる。

「お兄ちゃん?! 起きれないなら目覚ましなんてしないでよ、うるさいでしょ!!」

目覚ましの音は一階まで聞こえていたらしい。

さすがにやばいと思ったのかルルは目覚ましの音を止める。

「もう、おにいちゃんったら慣れないことする……から……」

アヤは途中で黙り込む。

「お兄ちゃん、何やってるの?」

さっきの兄ラブって顔とは違い、なぜかいかれた他人を見るようなさげすみの目でこっちを見る。

そこにある姿とは、端末に向かって謝っている兄の姿だった。


俺こんなことばっかじゃん


俺の目から涙がこぼれた。


 

「あははははは、ごめん、ごめんって!!」

いつの間にか機嫌を直したルルが先の件について謝る。

今俺は、家から駅までの道にいる。

この道はそこまで人はいないのでルルと普通に会話していても人に見られる心配はない。

と言ってもほんの五分程度なんだが……

「そういえば、何でさっきルルは怒っていたんだ?」

「え……それは、ソウタがありがとうって言ってくれなかったから……」

俺はそれを聞いて何とも言えない表情浮かべた。

「俺は、そんなことであんな目に……」

「あ、ソウタ人だよ?! かくして」

話を逸らした。

まあ、俺はそんなことでわざわざ怒ったりしないから……ホントだよ?

しかしルルの言った通り、駅に近くなったのか人が少し多くなってきた。


「じゃあ、なんかあったら端末鳴らしてくれ」

「ほーい」

そう言って俺は端末を制服のポケットに入れる。


この後、事件のことを少し気にしながら電車に乗り学校に付くのを静かに待った。



学校到着

時刻七時二十五分

ギリギリだが電車が出る時間があれなのでこれが一番早いのだ。

教室に入り自分の席に着くとフィル、オウカさん、サナトが自然と集まってくる。

「おはよーソウタ」

「おはようございます。ソウタ君」

「お、おはよう……ソウタ」

オウカさんはあの放課後のまま名前呼びにするらしい。

サナトはまだ少し距離があるがこうやって挨拶してくれる。

フィルは……部活申請書を持って、何かを期待する目でこちらを見てくる。

「おはよう、みんな」

俺は、ふとフィルの持っている物に目を落しすっごくいやだがを仕方なく話を振る。

「で、フィル手に持っている物は一体なんなんだい?」

すると、オウカさんはしれ~っと俺の席から離れサナトは意外そうな顔をし、フィルはと言うと身を乗り出しこう言った。

「部活、部活動しましょう」

紙には、もう事情を知っていたのだろうサナトの名前と俺の名前が書いてあった。

しかもなぜか部長の欄に……


 あーあ、また巻き込まれるのか……


どうせやめたいと言ってもやめさせてくれず、行かなければ物理的強制で参加させられるだろう部活動に入ることとなった。


「はぁ~、もう落ち着ける場所が此処しかなくなっちゃったよ……」

昼休みアヤに作ってもらったサンドイッチを片手にルルに話しかける。

「まあ、あれだけの個性的なキャラがいるんだしかたないことだ、あきらめろ」

ルルにそう言われ、本当に逃れられないことだと自覚する。

「あ~、サンドイッチおいしいな……ぐすん」

いつも料理で失敗しないアヤが珍しく塩の量を間違えたらしい、いつもよりしょっぱい


 あ、これ俺の涙の味か……


春のまだ少し寒い風に吹かれながら、俺の涙と共に何か大切なものが流れ消えていることを自覚する俺だった。



ニャー


それは、丁度サンドイッチを食べ終わり感情もひと段落ついたころだった。

「わぁ、昨日の白猫さん、また会いに来てくれたのか」


ニャーォ


それに答えるように白猫が鳴くと、俺のもとに寄り胡坐をかいていたちょうど足の隙間に潜り込む。

「ホントこいつは警戒心と言うものがないのかね~」

さっきのささくれた気持ちはどこへ行ったのか、俺の気持ちはすっかりウキウキ気分だ。

「ソウタって、おかしいくらい猫好きだね……あ、猫耳っ子とかこの世界に居たらソウタってどうなちゃうのかな」

と、アニメによくある猫耳をつけたキャラの画像を画面に表示する。

「ははは、そんな非常識な存在いるわけないだろ……」


 あ、居ましたね。魔法使いが……


「でも、そんな猫耳っ子が居たら俺はやばいかもしれない……」

俺のそんな反応にルルは少し引き、


なぜか、俺が撫でていた白猫も動揺したようにビクッっと震え


ソウタから離れると茂みに逃げて行った。


「猫って、人の話聞けたりするの?」

そんな俺の質問はルルに笑い飛ばされた。



放課後

俺はフィルが少し席を外した隙にオウカさんに昨日のことについて聞く。

「オウカさん……昨日のことことなんだけど……」

オウカさんは一瞬驚いた表情を見せ、からかうときの意地悪な表情になると

「昨日のことってなんだっけ~」

そう言って、はぐらかした様にも見えたその反応にやっぱり冗談かと俺は安堵しそして少しのがっかり感が生まれた。


フィルが入ってくると同時にオウカさんが部活で出て行ったため、教室にいるのは俺とサナトとフィルだけになった。

「さあ、部室に行きますよ、部室に!」

一人だけ楽しそうなフィルに対し俺とサナトは少し面倒な雰囲気を出していたがそんな雰囲気を感じ取ることのできないフィルは、そのまま俺たちの手を取り部室へと向かう。

高校から三階の空中廊下を使って部活校舎に向かい三階の一番奥の教室えと入った。

「ようこそ研究部へ、ここでは世界の不思議を解くという名目なってそれは口実でここで私たち言ってしまえば、魔法使いなどの非常な存在を集める場所です!!」

「そんこと、サナトの前でぶちゃけちゃだめだろ!!」

あまりにも唐突にフィルがそう言ったが、驚いたのは俺だけだった。

「何を言っている、ソウタ。僕も魔法使いだぞ? まさかここまで魔力が弱いとは敵探知もできないのか」


「えええええー!!」

突然のサナトの正体に驚くしかなかった。

そんな反応を見てサナトは少し目をとがらせる。

「お前、ほんとに魔法使いか? その反応と言い少しおかしいのだが……」

サナトのいつもとは違うイメージの表情に焦っているとフィルが耳打ちで

「一般人だとばれると殺されますよ?」


 何処にそんな怖い耳打ちがあるんだ……って俺もしてたなそんな耳打ちサナトともめ合ったときしてました。


と、どうでもいいことを思い出していた俺と警戒を解こうとしないサナト

その警戒を解こうと俺は……


「いやぁ~、俺ってばいろいろな対戦で記憶が少し曖昧で実は魔法とかそうゆう事を忘れてしまっているんだ……記憶操作かそんな魔法がかけられてるかもしれない」


嘘をつくことにした。


 命には代えられないでしょ、実際


サナトとはというと俺の真剣な表情に嘘を信じたのかぶつぶつと魔法のことをしゃべっている。


「と、いうことで魔法使い三人が揃ったということで、いよいよ本題です!!」

9回目です‼︎

やっと1日が終わり、これから非日常っぷりを披露していきたいと思います。


また暇があれば感想お願いします‼︎

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